身体が「芯まで温まる」、この意味を考察するのが次の課題です。

 学生時代に流行った歌に「神田川」 があります。三畳一間の小さな下宿、洗い髪が「芯まで冷えて」というフレーズがあります。

 この場合、「芯まで」とは、髪の毛の内部までということでしょうか。因みに、髪の毛には細胞も神経もありませんので、それが冷えても、直接的な影響はありません。

 ただ、髪の毛をそっと触ったときに、あたかも、それがわかるのは、髪の毛の根元にある神経細胞が、それを察知しているからであり、その意味では髪の毛は非常に敏感なものとしても受け止められているようです。

 古来より、髪の毛は、緑の髪(美しくつやのある黒髪のこと)ともいわれ、美容上大切なものとして取り扱われてきました。

 この緑の黒髪に関する問題は、非常に興味深い事柄ですので、今後、さらに詳しく調べていきたいと思います。

 すでに、黒髪ではありませんが、犬の場合は、さらに毛の量が多く、これまた、その洗浄やケアをどうするかで、重要な研究が続けられています。

 これらの問題については、いづれ近いうちに、その成果を明らかにしていきたいと思います。

 さて、少し横道にそれましたが、今度は反対に「芯まで温まる」という問題を少し考えてみることにしましょう。

 最初の問題は、その「芯とは何か」です。内部の奥底には骨がありますが、これが温まるのではないことはよくわかります。

 そうすると、その周りには筋肉や内臓がありますので、それらが温まるということになります。

 第2は、それらがどのようにして温まるのかという問題です。温かい風呂に入るのですから、その熱が伝わって温まることが一番考えやすいことです。

 中には、42~43度の熱いお風呂に入ることが好きな方がおられます。

 この方は、その熱さによる刺激を求めて我慢して入るのですが、その刺激を感じても、代わりに、それにすぐに耐えられなくて、すぐにでてしまうことになります。

 これをカラスの行水というのですが、このような入浴法では、身体は芯まで温まることはありません。年齢では、お年寄りの方は、自分の体が冷えている方が少なくなく、そのために熱いお湯に入りたがります。

 ところが、熱いお湯に入るから、すぐに耐えられなくなって出てしまう、そして、身体を芯まで温めることができないのです。

 しまいには、温泉の温度が低いと文句をいう、このようになっていきます。

 そこで、熱すぎると身体の芯まで温めることができなくなるので、別の方法で、芯まで温めることを追求する必要があります。

 ここがまた、知恵の絞りどころとなります。

 その知恵とは、自分の体温と同じ温度で入浴して、身体が温まるかどうかを試せばよいということです。そこで、33~36度程度で、マイクロバブル入浴を行い、身体が温まるかどうかを調べることにしました。

 さて、その結果はどうなったでしょうか。次回に、それを詳しく報告することにしましょう(つづく)。

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