3回目

 3回目の検診によって、血糖値のヘモグロビンA1Cの値が、2回目に続いて急減していることが明らかになりました。

 それは、1回目の値に対しては30%減、2回目のそれに対しては14%減という数値でした。

 この傾向は、血糖値の減少が、二カ月にわたって同様に起きていることを示唆していました。

 そして、この三回目の結果は、ととんど正常値に近く、その差は、わずかに約2%多いだけのことになりました。

 この結果を、担当のG先生は大いに喜ばれ、私の食事改善と薬の服用効果を評価してくださいました。

 また、G先生には、微振動の知覚検査もしていただきました。

 それは、まず振動子をカンと叩いて、それを振動させたのちに、それを患部に当てて、その振動を知覚させるという方法ですが、1回目の診断の際には、それを足の数か所に当てたときに、いずれも、その振動を知覚できませんでした。

 これは、血糖値が高いことによって、足の神経が弱っていることを示していました。

 しかし、今回の検診によって、その振動を確かに知覚することができるようになっていました。

 すなわち、この知覚によって、足の神経が蘇ってきたことが示唆されたのでした。

 この神経蘇生は、私にとって非常にうれしいことでした。

 また、その血糖値の減少が、その正常値に対して、わずかに2%の過多ということに漕ぎつけることができたこともかなりの朗報となりました。

 「先生、これまで血糖値がなかなか減少しなかったにもかかわらず、ここまでこれたことは、真に10年ぶりのことです。

 やはり、徹底して野菜生活を貫いてきたのが良かったのかなと思います」

 続いて、主治医のK先生の診断も受けることができました。

 先生は、この結果について再び驚かれ、「これには、先生の意志の強さがでていますね」と喜んでいただきました。

 さて、家内には、「今日、よい結果が出ていたら、お祝いをしましょう。昼食は、どこで食べますか?」といっていました。

 そしたら、彼女は、いつもの中津駅前の「丸清」が良いというので、そこに向かいました。

 注文は、いつもの通りの「お任せ定食(900円、最近100円アップがなされたとのことでした)」にしました。

 ただし、今日は「お祝い」なのでということで、生ビールひとつを二人で飲むことにしました。

 これまで一度もビールを頼んだことがなかったので、お馴染みになっている店員さんが、その注文に吃驚されていました。

 家内は、すかさず「今日はよいことがあったのでお祝いです」と返事をしていました。

 本日の「お任せ」は、鰺を焼いたもの、すき焼き風の煮込み、そうめんの和え物、味噌汁とご飯でした。

 鰺の焼き具合がよく、美味しい焼き魚になっていました。

 また、久しぶりの生ビールの味が胃によく沁み込んでいました。

 真に、ささやかでしたが、家内と一緒に「素敵なお祝い」ができました。

 食後は、中津駅の構内にあるコンビニで、モカブレンドコーヒーを頼んで、ゆっくりといただきました。

 また、同じく構内にある果物と野菜の直売店において、アマオウとベリースのイチゴがかなり安くなっていましたので、家内が、共に買い込んでいました。

 その野菜店の前に置かれた椅子に座って、家内と歓談をしてから、中津駅13時55分発の大分空港行きリムジンバス・ノースライナー号に乗車しました。

              桜の森

 すでに、このバスを何度も利用してきましたので、これに乗車すると同時に、「これで国東に帰ることができる」という思いが湧いてきます。

 私は、この車窓から景色を観るのが大好きなので、いつもワクワクしながら、その季節の移り変わりを眺めています。

 この眺望において、本日、とくに目立ったのが桜の満開でした。

 桜は、古くから日本人がこよなく愛してきた樹木であり、その満開の様子を行き先々で愛でることができたのですから、本日の車窓からの眺めは、真に最高水準のものでした。

 街中に入れば、数十メートル、あるいは数百メートルおきに、家の庭先に植わっている桜の満開を観ることができました。

 このことから、桜は決して自然に発生したものではなく、それを観るために植えたものであることがわかりました。

 また、そのなかには、立派な街路樹としてのみごとな桜並木もありました。

 来るときに観た「空港桜坂」に負けない桜並木が、宇佐八幡前から宇佐高校前のバス停までの間にありました。

 ここは、私が、高校生の時に通った道であり、この街路樹並木を左に折れて宇佐高校に向かう道においてもきれいな桜並木の坂道がありました。

 帰りは、これらの坂道を自転車で一気に下っていったときには、いつも爽快感を覚えていました。

 本当に、なつかしいですね。

 バスが、豊後高田を過ぎると、国東半島の森を横断していきます。

 標高は、徐々に高くなっていきますが、ここでは森のほかに広い平地があり、そこでは盛んに農業が行われています。

 ここには、清らかな水と立派な畑地があり、昔から豊かな農作物が収穫できるところだったのです。

 本日は、すでに日米交渉によって絶滅に近くなった小麦が立派に育てられ、その背丈が数十㎝にまで育っていることをうれしく思いました。

 その麦秋は来月ごろだと思いますが、今となっては、大変貴重な国内産小麦となっていて、その価値が増しています。

 そして、このバスの車窓からの眺めのハイライトが、安岐ダムサイトの桜の森でした。

 おそらく、その桜の木は700~800本はあるのではないかと思われます。

 これらの木々が、いずれも高さ10数mに林立しており、その満開の景色が数百メートルにわたって続いていきました。

 真に、感動のシーンであり、桜のみごとさに心は浮き立ちました。

 ここを過ぎると、終点の大分空港はすぐ近くにありますので、真に、そのラストロードに、この桜の森が待ち構えていますので、それは素敵なクライマックスとなります。

 そして、私どもが住んでいる向陽台を東西に貫く道路を通過していくと、今朝ほど通ってきた下りの「空港桜坂」を進んで、終点の大分空港に無事到着しました。

 そこからは、タクシーに乗って三度目の「空港桜坂」を上っていきました。

 このように、朝から昼下がりまで、本日は桜の満開を愛でる旅となりました。

 血糖値の低下による正常化、お祝いの少生ビール、そして緑の麦畑、最後の桜の森に巡り合い、真にゆかいでした。

 人生においては、こんな良き日もあるのですね(つづく)。

20240407-12
                                              満開の桜(近くの公園)