「2001年宇宙の旅」から22年(4)

 前記事において、ホモ・ハビダス(類人猿)たちが、こぞってモノリスに手を当てて触り続けたのはなぜでしょうか?

 そのことに関する推論は、それを触ると「ここちよかったからではないか」というものでした。

 おそらく、その最初は、有能で勇気のある若いホモ・ハビダスが旺盛な好奇心に駆られて、恐る恐る触ってみたのではないでしょうか?

 もしかしたら、老類人猿たちは、決してモノリスには近づくな、危険なものだとして、あの映画『猿の惑星』のように禁じていたかもしれません。

 しかし、ここは、禁断であればあるほど、その禁断に近づいて触ってみたくなる、これが若者の特質です。

 そして、いざ触ってみると、モノリスは温かく、そしてここちよく、心休まる気持ちにさせてくれるものだったのです。

 そうであれば、ここで次の2つの疑問が湧いてきます。

 ①なぜ、温かったのか?

 ②なぜ、ここちよく、心休まるものだったのか?

 この時代のホモ・ハビダスは、未だ火の発明を行っていませんので、自分で身体を温めることは、太陽光の下に身を置くことぐらいしか考えられていませんでした。

 夜の寒さに耐えるには、自らの身体に毛を生やして防寒着の替わりにするしかなかったのです。

モノリスは温かかった?

 周知のようにモノリスは大きな高い塔のような石碑の恰好をしていました。

 このモノリスが、なぜ温かったのか、ここで2つ目の推論を考えることにしましょう。

 手足が冷え切ったホモ・ハビダスたちが入れ替わり、たち替わり触っても、それでモノリスの表面が冷えてしまうことはなく、ハビダスたちの手足を温め続けることができたのではないでしょうか。

 そこで、このモノリスが温かかった原因、その熱源の考察に分け入りますが、それは、高い塔であったことによって、そこに雷が常習的に落ちていたのではないかと想像することができます。

 雷による電気的ショックが、このモノリスの内部おいて、ある種の化学反応を生起させていたのではないでしょうか?

 そうであれば、その化学反応の正体が問題になりますね。

雷の常習地

 自然界において、強烈な電気ショックを与えることができる現象は落雷です。

 雷は、高く尖ったものに落ちやすく、その原因は、低温と高温の大気流体の強い混合現象によって発生することにあります。

 日本は、雷が落ちやすい国であり、その常習地もある程度特定されています。

 雷において、よくいわれてきたのは、その常習地ではシイタケなどのキノコ類や野菜などの農作物が育ちやすく美味しいことでした。

 これは、雷による強電力が、その落雷地域における大気に作用して特別の化学反応を生起させることと関係しています。

 あるとき、雷の観測を行っている民間感謝の社員が、熱心に尋ねて来られて、マイクロバブルと雷の関係を調べてほしいといってきたことがありました。

 「それは難しい問題ですね」といってやんわりと断ると、さらに熱心に言い寄ってきて、2冊の雷に関する本まで送付されてきました。

 当時は、そこで終わってしまったのですが、その後、この時のことが気になっていて、その正体は何であろうかと時折考え続けていました。

 周知のように、大気は窒素と酸素が4対1の割合で成り立っています。

 8割が窒素で大半を占め、酸素は残りの2割しかない、これが大気の組成です。

 この大気のなかで高く聳え立っていたモノリスに雷が頻繁に落ちると、モノリスはどうなるでしょうか。

 モノリスの材質は石ですので、いくつもの小さな隙間が形成されていて、そのなかには大気と同じ空気が充填されています。

 ここに雷が落ちて、モノリスの内外に強電力が加えられるとどうなるのでしょうか?

    雷は放電現象であり、これによって非常に高い温度の熱が発生します。

 この熱によって大気中の窒素が反応し、強力な酸化作用が発生します。

 通常の大気中の窒素は安定していて、それが化学反応を起こすことはありませんが、その高熱によって窒素が反応し、窒素酸化物が形成されます。

 具体的には、窒素が反応しやすくなって酸素と結びついて一酸化窒素(NO)が発生します。

 この化学反応は、強烈な酸化作用ともいわれています。

 じつは、この一酸化窒素(NO)の発生が非常に重要なことであり、上記の内容と深く関係しているように思われます。

 次回においては、次の2つの問題も含めて、このモノリス問題をより深く分け入っていくことにしましょう。

 5)モノリスの内部における微弱な化学反応が生起し続け、そこに何らかの生理活性物質が生成されていたのではないか?

 6)あるいは、ここちよい振動が起こっていて、その周波数が、その星の外周における振動周波数とほぼ一致していたのではないか?

(つづく)。

monorisu-2
パリの高等師範学校にあるレプリカのモノリス(2020)(再録、ウィキペデイアより引用)