反響

 先日の「小さなコンサート」においては、いくつかの反響がありました。

 その第1は、わざわざ大分市から駆け付けてくださったSさんのことです。

 Sさんは、亡くなられた夫のS氏の奥様であり、家内が案内のチラシを送った方でもありました。

 S氏とは、中津市の病院に入院中に親しくなり、そこの名誉院長をなさっておられました。

 オペラが好きで、入院中の私と音楽の話で夢中になったこともありました。

 そのかれに、家内のCDを差し上げたところ、喜ばれて涙を流してままで、病室までやって来られたこともありました。

 そのS先生からは、愛用の机をいただきましたが、私の研究室において大切に使用しています。

 その先生が、谷村新司の『昴(すばる)』が好きで、脳梗塞で倒れた後も、昴をかけると喜ばれて口が動いてそうです。

 その話を今回のコンサートが終わって、ロビーでのSさんとの歓談中に初めて聞きました。

 「そうでしたか、そうであれば『昴』をアンコールで歌ってもらうとよかったですね」

    こういうと、さらに笑みを浮かべておられました。

 このS奥様から、家内は柿の高級菓子をいただきました。

 干し柿のなかに白餡が詰められた真に上品な味がする菓子でした。

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柿のお菓子

 第2は、香々地町に住むトリマー兼ピアノの先生のKさんから、家内が丁寧な手紙と共にきれいな赤い花飾りをいただいた話です。

 最近、この方の息子のDさんがアルバイトに来ていただいており、時折かれと出会うことがあります。

 まじめで丁寧な仕事ぶりで、みな助かっているようです。

 また、このD君は、孫のユッツのドラムの先生でもあり、これにもお世話になっています。

 Kさんは、家内の歌のピアノ伴奏もなされたことがあり、家内は「今度また一緒にやりましょう」と声をかけられていました。

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赤い花飾り

 第3は、今回のコンサートに家内を推薦された市議会議員のTさんであり、彼女は、ホールの前の席に座って聴いておられたようです。

 その彼女から、「あまりにも素晴らしい歌声に接し、涙を流しました」という感激のメイルが送られてきたそうで、家内も喜ばれていました。

 第4は、同じ団地に住むOさんから、3日連続で、「美しい歌声をありがとうございました」というメイルをいただいたことです。

 家内は、お礼に自分のCDをプレゼントしたそうです。

 最後は、牛乳屋さんの話です。

 前記事において、コンサートから帰ってきた際に、大きな梨が2つ、牛乳ボックスのなかに入っていたことを紹介しました。

 昨日、その梨の送り主の牛乳屋さんがやってこられました。

 約10年前から、牛乳を定期的に持ってきてくださる夫婦がおられて、長い付き合いをしています。

 その奥様に、家内が今回のコンサートのチラシを差し上げたようで、今回のコンサートにも彼女が来られていたそうです。

 そして、家内の歌声を初めて拝聴し、吃驚され、感激されたのでした。

 その感激のお礼にと、わざわざ大きな梨を持ってきてくださっていたのでした。

 その日は、買い物をして帰りましたので、帰宅が遅くなっていました。

 初めて聴いて、その歌声に魅了され、それが梨に結びついたようで、これからは、必ず聞きに行くといってくださったようです。

 そのご主人は、足が悪かったそうで、今回は遠慮されたそうですが、次回は夫婦一緒になって必ず聴きにいくといっておられました。

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大きな梨2つ

 さらに、よりすばらしいことがありましたが、それはあまりにも個人的なことですので、ここでの披露は差し控えておきましょう。

 芸術の想いは人を変える、このような「素晴らしき哉、人生は!」ともいえる現象が起きたようですね。

 わずか3曲でしたが、それでも家内はしっかり練習して臨んだようで、それが功を奏し、幸いでした。

 ご苦労様でした。

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大成京子(ソプラノ)