第六報における視点(2)-10
光マイクロバブルの物理学的特性を要約すると、次のようになります。
「光マイクロバブルは、その発生直後から自己収縮運動を行い、ナノサイズの気泡へと変化していく。
この過程において8~9ヘルツの振動を繰り返し、急激な高温高圧化を遂げるようになり、その負電位を増加させる。
また、気泡内では、エントロピー減少現象が生起し、その集中と高まりによって発光を伴うエネルギーの発散現象が繰り返し発生する。
光マイクロバブルの圧壊現象は起こらず、時間経過とともに、光マイクロバブルはゆるやかに消失していく。
このゆるやかな高温高圧化現象こそが、光マイクロバブルの重要な特徴ということができる。
しかし、この自己収縮と振動、負電位の増加、発光現象は、マイクロバブルサイズの気泡とともにナノサイズの気泡の発生に関して重要な相互関係が存在しているように思われる。
また、超音波による既往の研究成果とされる気泡の崩壊に伴う高温高圧化は、数千度、数千気圧が達成されるといわれているが、これを光マイクロバブルの世界に機械的に適用することには無理があり、その科学的認識に小さくない過誤が入り込む可能性が大きい。
それを踏まえて超音波と光マイクロバブルの周波数を比較すると、後者のそれは非常に小さいことから、光マイクロバブル内の高温高圧化は、桁違いに小さい値であることが推察される。
すなわち、光マイクロバブルは、超音波における崩壊現象と比較すると、はるかにマイルドな現象であり、それゆえに、生物活性に十分に寄与する物理化学的現象ということができる」
このように、要約といえども、光マイクロバブルの物理学的特性は、多岐の問題と関係し、複雑な基本構造を有しています。
しかも、この要約によって光マイクロバブルのすべてが説明されたわけではなく、さらに重要な次の問題と深く関係しています。
それゆえ、上記の要約のみで、光マイクロバブルのすべてが理解されるのではありません。
①光マイクロバブルの自己収縮と低周波振動によって光マイクロバブル内の気体の高温高圧化が実現され、そこの内部気体と界面において化学反応が起こります。
②そして、その化学反応の作用は、界面をなす液体の性質に新たな要素を付加するのです。
この反応水は、「光マイクロバブル水」と定義されています。
➂さらに重要なことは、その光マイクロバブル水が、非常に重要な生物活性作用をもたらすのです。
このことは、光マイクロバブルの正体は、光マイクロバブルの物理学的特性に加えて、光マイクロバブル水の化学的特性、そして光マイクロバブルと光マイクロバブル水による生物活性的機能性が明らか仁されることによって初めて可能になるのです。
次回においては、その正体の究明に分け入ることにしましょう(つづく)。
(ナノプラネット研究所提供)
コメント