第六報の推敲(1)
第六報の推敲が続いています。
今回の執筆は、それまでは時間をかけてゆっくりと進めようと思って臨んだのですが、幸か不幸か、次の現象が生まれました。
第1は、体調の悪化を以前ほどには来さないようになったことでした。
いつものことですと、肩凝りがひどくなり、首が回らなくなる、足首と脹脛がむくれるというパターンを伴って疲労が深化、蓄積していきます。
今回は、その悪化を極力避けることにして、執筆速度を緩めることによって、それらの事態を回避することができました。
しかし、その緩やかさが、執筆内容にも反映して、やや締まりのない草稿になってしまいました。
この段階においては、それは仕方がないこととして、とにかく予定のページ数を埋めて書ききることが重要でした。
多少の「だらだら」は有っても、その推敲においては、草稿の全体像を観て、その起承転結を考えながら修正していくことになります。
その「ゆるゆる、だらだら」のせいでしょうか。
結局、第一章の緒言の部分を全面的に書き直すことになりました。
ここでは、執筆の動機と主題に関する取り組みの経過の概要、そして具体的な目的を記述しますが、これらが、その第二章以降の文章と整合する必要があることから、執筆に際しては、一番難しい部分です。
学生たちには、卒業論文や特別研究論文を書く際には、まず、第二章から書き始めてくださいと指導していました。
その理由は、執筆が難しい第一章から書くと、それに、いたずらに時間と労力を費やして、最後には、執筆を止めてしまう事例が多かったからです。
また、その指導においては、まず8枚の白紙を用意させ、そこに、各章のタイトルを記述させます。
そして、文章を書く前に、図と表の挿入部分を決めさせることで、論文全体の把握が可能になります。
この全体像を頭に入れさせてから、第二章から書き始め、そのまま結論を執筆した後に、第一章に向かわせました。
この要領を得ているかどうかで、論文執筆の速度と質の高さが大きく異なりました。
そして、次の課題は、その緒論と結論がきちんと対応しているのかどうかを考究させることでした。
未熟な論文では、この対応がなされいない場合が多く、「締まりのない論文」になってしまいます。
また、その「締まりのなさ」は、和文要約と英文要約にも必然的に反映して、できの悪い論文になってしまいます。
第一推敲
その意味で、第一推敲の目的は、論文全体の起承転結の明確化と、緒論と結論の明確な対応化を行うことにあります。
しかし、推敲は、それだけで終わるわけではありません。
次の第二推敲が、より重要になります。
ここでは、第一推敲によって粗方の全体像を明らかにしたことを踏まえて、論旨の流れをより円滑に、そしてより有機的に結びつけていくことをめざします。
私の場合、それまでのパソコン上の画面を眺めながらの推敲から、それを紙に打ち出して赤ペンで修正していく作業に入ります。
懸命に考え、熟慮してきたはずの文章が、その段階においては、いくつも修正されて、その原稿は、赤ペンによる修正によって赤色で埋まってしまいます。
それは、拙さが残ったままで練り上げていない、未熟さが数多く残ったままの文章でしかなかったのです。
今回の第六報では、この第二推敲が始まっていて、未だ、最重要な後半部分を残したままの状態です。
これから、その部分の推敲をやり遂げる予定です。
同時に、再度結論の部分を考察し直し、その後に和文要約、英文要約を執筆していくという手順になります。
しかし、上記の赤字部分の修正は、パソコン上で行いますが、その際に、その修正以上により適切な修正はないかを検討しますので、それを終えた時点で第二推敲が終わります。
最後に、第三の推敲として、何度も全部を読み返し、必ずある誤字脱字や細かい修正を繰り返すことによって、ようやく仕上げることができ、脱稿に至ります。
当初の予定では、先月末が、その予定でした。
これから、少々頑張れば、おそらく数日以内に、その目標を達成できるのではないでしょうか。
ここは、踏ん張り時ですね(つづく)。
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