今年初の視察

 午後から、国東市来浦にあるMOさんのハウスの視察に出かけました。

 国東半島を、大分空港がある武蔵町から、海岸線を北上、左手に両子山系の山々が見え始め、右手には、火山の島である姫島が見えてきたところで、来浦川の橋を左折して、しばらく行ったところに、かれの17棟のハウスがありました。

 ハウスの前には、珍しく鶏が放し飼いされていて、すぐに近寄ってきました。

 大きくよく太った鶏たちで、毎日、格別に美味しい卵を産んでくれるのだそうです(先日は、その卵をMOさんからいただき、その美味しさに感激しました)。 

 ヤギや犬もいて、にぎやかな動物ランドのなかで、MOさんは野菜作りをなされていました。
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MOさんのハウス(北側)

 山手の方角の北側のハウスから、視察を始めました。

 最初は試験栽培のハウスだそうで、雑草とともに長ネギやパクチー、ニンニクなどが育っていました。

 いずれも立派によく成長していました。

 雑草の中で育てると害虫やられることがほとんどないそうで、多様な植物環境のなかで、どのくらいよく育つのかを試験されていました。

 この多様な生態系を有するのが森であり、私が愛飲している「森のコーヒー」や「木村さんのリンゴ」の育て方も、同じ生物多様な環境のなかでのことであり、よく似た栽培方法だとおもいました。

 MOさんの農法は、その森やリンゴ園と同じであり、化成肥料や農薬を一切使用しない自然農法であることに最大の特徴があります。

 それなのに、なぜ、こんなに元気に、立派に育つのか、その姿を、ありありと見せつけられて吃驚しました。

 「こんなことはあり得ない、肥料をまったく与えていないのに、なぜ、こんなに元気よく育っているのか?」

 しかし、その現実が顕わになっているのですから、それを否定するのであれば、自分の目がおかしいということになります。

 ここで、しばし話題になったのが、長ネギのことでした。

 太くて長いネギのことであり、その白い茎の部分が30㎝以上あると、長ネギとしての納入が可能になるのだそうです。

 引き抜いた長ネギの白い部分は、たしかに30㎝以上あり、出荷可能になっていました。

 かつては、小ネギのみを栽培していましたが、この小ネギから長ネギ栽培への拡大によって、より採算性が向上することをめざすのだと、MOさんは仰られていました。

 この1本をいただいてきましたので、その味を明日の夕食において確かめてみることにしましょう。

 もう一つ注目したのが、かなりの本数が育っていたニンニクでした。

 通常、ニンニクは露地で栽培され、この辺りでは5月過ぎに収穫されます。

 そのハウス栽培を、無肥料、無農薬で行っているのですから、これも驚愕の事例でした。

 健康で肥えた土でなければ、このような成長はないことから、そこに、この自然農法のすばらしさ、凄さがあるようにおもわれます。

 このニンニクの場合、根菜類として、どのくらいの実を作るのか、そして、その味は、どうか?これらが問われることになるでしょう。

 「このニンニクが売れ残ったなら、私がすべてを買い取りますので、よろしくお願いいたします」

と、頼んでおきましたので、この春における楽しみが、またひとつ増えました。

 次は、相棒が、そこで栽培されていたパクチーの葉を摘んで食していました。

 その残りをいただいて、私も、その味を試してみました。

 パクチーは、その独特の匂いから苦手の人もいて、私も日頃はほとんど口にしませんが、偶にMOさんから、それをいただくことがあり、それを美味しくいただくか、ハウスに再移植するかしています。

 もともとMOさんが育てたパクチーは、非常に上品な香りがしていて美味しく感じていましたので、その試食の最中に、以前いただいたパクチーの味との比較を自然に行っていました。

 「これは、以前にいただいたものと、少し味が違っている。より上品な香りと上質の味になっており、違和感がまるでない。良い出来栄えだ!」

 これも雑草と一緒に育てた多様な環境のせいでしょうか。

 その進化形を観たのではないかとおもいました。

 長ネギ、ニンニク、パクチーと続いて観察し、MOさんからも、その栽培のノウハウを聞いて、これは、只事ではないことが起こっている、これらを、どう光マイクロバブル土耕栽培の進化系として究明していくのか、ここに、「重要な何か」が潜んでいるのではないかと感じました。

 その土台を構成しているのは、光マイクロバブル水による「土づくり」であり、ここから攻め上っていくことが必要であることを、まざまざと教えられました。

 次回は、さらに2つ目以降のハウス視察の結果に分け入ることにしましょう(つづく)。

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雑草の中で育ったパクチー(MOハウス)