植物・土・水・微生物の相互関係
 
 周知のように、植物の大半は土のなかに根を張って生きています。

 そこに水が雨によって注がれ、その水を吸収して代謝活動を行います。

 これは、土の中に棲む微生物にとっても同じであり、水なしには生きていけません。

 たとえば、水で潤わされることがないと、土はカチンカチンに固まり、微生物が棲めなくなります。

 その意味で、植物は、土と水があってこそ育つ生命体であり、そこに棲みついた微生物が栄養を産み出してくれる、という互いに重要な関係を有しています。

 植物にとって最上質の土の性質は、「水はけがよく」と「水もちがよい」ことです。

 雨が降って水浸しになったときには、すぐに水分が流出する、また、雨が降らずに乾燥した時には、土中の水分を長く保持できる、このような機能を有する土が、「肥沃で健康な土」といわれています(岩田進午『土のはなし』)。

 このように一挙両得となる土には、「団粒構造」という隙間を有する土が連結された構造を有しています。

 この構造の形成には、微生物による有機物の分解過程における「腐植」が重要な役割を果たしますが、これについては後述しますので、ここでは、それを含めた考察は省略しておきます。

 さて、ここで、重要な関係を有する「土と水」において、それが「土と光マイクロバブル水」に置き換えられたら、何が、どう変わるのでしょうか?

 そのことを考究する前に、そのことが実際に生起している現場の紹介をしておきましょう。

 その現場では、ハウス栽培が行われています。

 雨が降っても、それが農作物に降りかかり、土を浸潤させることはありません。

 水は、定期的に噴霧状態にして補給されています。

 夏は、朝夕に二度、冬は朝に一度という具合に、光マイクロバブル水が注がれています。

 光マイクロバブル水の補給時間はそんなに長くなく、葉や茎、そして表層の土を湿らせる程度の注水となっています。

 この噴霧の際には、その水滴でハウス内が充満していますので、農作物も土も、たっぷりと水分を吸収することができています。

 そこで、この噴霧状の光マイクロバブル水の状態を想像してみましょう。

 光マイクロバブル水とは、1)そのなかに光マイクロバブルを含んだ水、あるいは、2)光マイクロバブルを水中で発生させた際に、光マイクロバブルが水中で溶解した後の水のことです。

 おそらく、実際の噴霧の際には、この1)と2)の両方の状態が生起された水と考えてよいでしょう。

 噴霧された光マイクロバブル水のサイズは、およそ数十~数百㎛前後でしょうか。

 それらがハウス内に充満した後に、ゆっくりと落下して農作物や土の表面に付着し、ゆっくりと浸潤していきます。

 汲みつくせないほどに豊かなおもしろさ

 この噴霧された光マイクロバブル水のなかには、次の物質が含まれています。

 ①発生直後の光マイクロバブルは、すぐに自己収縮を始め、数十㎛サイズから、ナノメートルサイズの気泡へと小さくなり、その過程で化学的な反応(詳しくは後述)が起こって消失していきます。

 解りやすくするために、光マイクロバブル水のなかに1個の光マイクロバブルが入っていると仮定しましょう。

 そのなかの光マイクロバブルは、自己収縮していきますので、その内圧と温度が高まり、周囲の液体に溶解しやすくなります。

 光マイクロバブルの成分は、窒素と酸素ですので、その両方が水に溶解しやすくなる、ここに重要な特徴があります。

 これまでの常識では、酸素は水に溶解するが、窒素は溶けないのですが、光マイクロバブルの場合には、その常識が通用しません。

 すなわち、酸素も窒素も同様に短期間に周囲の液体に溶解してしまうのです。

 その理由は、光マイクロバブル内において短時間に、その内圧と温度が上昇していくことを繰り返していることにあります。

 長い間、この圧力と温度が、どこまで上昇するのかが不明のままでした。

 数㎛~数十㎛の気泡にセンサーを入れて、その温度や圧力を計測することは、到底できないことだとおもっていました。

 ところが、間接的に、この温度と圧力が、どの程度の値なのかを知ることができるようになりました。

 それは、そこで産生された化学反応物質が、ある限られた温度場と圧力場でしか生成されないことが判明したからでした。

 そのことが、光マイクロバブルないの高温度、高圧力を500℃、300気圧であることを示唆していたのでした。

 このような高温、高圧の気泡を、たとえ瞬間的であっても含んだ水は、どのような挙動と反応を示すのでしょうか?

 この究明によって、光マイクロバブル水は、ますます奥行きの広い、尽くせないほどの豊かにおもしろい液体であると再認識するようになりました。

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 植物における3者関係

 常温状態の水のなかに、このような高温高圧の気体が、たとえ瞬間的であっても形成されると、その水は、どのように変化し、性質を変えていくのでしょうか?

 これに関しては、いくつかのおもしろい光マイクロバブル水の特徴を観察していたことによく符合していました。

 また、ヤカンでお湯を沸かすという、日常的に出くわす体験ともよく適合していました。

 次回は、その光マイクロバブル水の特徴についてより深く分け入ることにしましょう(つづく)。

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青チマサンチュ(緑砦館1)