ナノプラネットゼミの報告が異例の長さになってしまいました。

 本日は、その4回目です。

 11:10~11:40 講演② 大成博文 「土づくりと光マイクロバブル水(2)」
 
 前々回、前回と、下記の同じスライドを用いて解説を行ってきました。

 今回も、それを用いて、スライド内の3つめの問題を解説しておきましょう。

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土と有機物

 これには、「有機物は微生物によって分解され、植物にアンモニウムと硝酸を提供する」と記されています。

 生物の遺体である有機物が、微生物によって分解されることは、みなさんよくご存知のこととおもわれます。

 この分解によって、有機物は、まずアンニア性窒素に分解され、そのアンモニア性窒素が硝酸性窒素に、さらに分解されます。

 この分解において大活躍するのが、亜硝酸菌と硝酸菌であり、2つ併せて「硝化菌」と呼ばれています。

 ここで重要なことは、植物は、硝化菌によって有機物が分解されて硝酸になって、初めて窒素成分を吸収ができることにあります。

 しかも、この窒素分の吸収ができるようになるには、有機物が長い時間をかけてアンモニア性窒素になり、それがさらに長い時間をかけて硝酸性窒素になっていくという過程を経ることが不可欠なのです。

 近年の農家の方は、そこまで長時間をかけて分解を待つことができないとおもわれている方も少なくないので、その場合には、すぐに植物が吸収可能な化成肥料を用いて栽培を行うことにされているのです。

 とくに、世界には痩せた土地が多くありますので、そこで農作物を栽培するのには化成肥料を用いることが非常に便利だったのです。

 ここで、「植物にアンモニウムを提供する」とは、植物に化成肥料を用いてアンモニウムを提供することを意味します。

 この化成肥料のなかには、無機物としてのアンモニウムが配合されていますので、それを混ぜると植物の根がすぐに吸収できます。

光マイクロバブル水とアンモニウム

 ここで、非常に興味深いことは、光マイクロバブルによって水中でアンモニウムの合成が可能なことです。

 この光マイクロバブル水の製造には、無機質の空気と水しか用いていませんので、当然のことながら無機質としてのアンモニウムが形成されているはずです。

 実際の現場では、この光マイクロバブル水を定期的に噴霧状態にして注水されていますので、これをどう考えたらよいのか、次の問題が発生します。

 ①無機質の光マイクロバブルが葉や茎に噴霧されて、それらの表面に、その光マイクロバブル水が付着した際に、そこからアンモニウム成分の吸収が可能になるのか?

 ②噴霧水が土のなかに浸透して、それを根から吸収することができるか?

 ③土のなかの微生物、とくに硝化菌に対して、光マイクロバブル水が、その増殖速度を大きくすることができるかどうか?

 これらは、非常に興味深い問題であることから、その議論が盛り上がりました。

 いずれも、その可能性が高く、今後も、その研究を発展させていくことが重要であることが確認されました。

 今回も、小さくない有意義な話題提供と講演、そして討議となりました。

 次回の第46回は、12月15日(木)の10時から、同じく大成研究所のセミナー室で開催する予定です(つづく)。

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市販のピーマンの種で生えた苗(プランター、緑砦館1)