格安のアコウ
  
 先日、国東市安岐町にある「里の駅」に立ち寄った際に、すばらしいものを見つけました。

 ここは、海の傍に在り(歩いて1分)、競りが行われる魚市場は、さらに近いところにあります。

 ここで魚を購入して、ケースに並べるように工夫されたのでしょう。

 時々、新鮮な魚が陳列に並べられるようになりました。

 「これは、すばらしい。珍しい魚がある!」

 小躍りしながら、その魚、アコウを見つけました。

 しかも、それが一匹350円という破格の安さに、再度驚きました。

 地元のスーパーに、このアコウが時々出ていますが、そこで買う値段は、その2倍ぐらいですので、格別の安価といえました。

 因みに、私の研究の結果、その競りの値段の約二倍が、このスーパーに並んだ時の価格であり、それが、国東半島以外に広がっていくと、さらに三倍、四倍になっていきます。

 その地元のスーパーにおいてアコウを見つけた時には必ず購入していましたので、この里の駅にあったアコウは、すばらしい掘り出し物でした。

 アコウ1匹をいれたパックが2つ、そして、やや小ぶりのアコウ2匹をいれたもの1つがそれぞれ350円でしたので、そのすべてを購入しました。

 周知のように、アコウは「キジハタ」ともいわれ、都会では高級魚として珍重されていますが、ここでは、タイやヒラメとあまり変わらない魚として取り扱われています。

 しかし、ここでは、その都会の常識が少しも通用せず、高い値札を付ければ、誰も買ってくれない、これが、ここの常識なのです。

 早速、2日間に渡ってアコウを刺身にしていただきました。

 柔らかく、そして、そのうま味は天下一品で、鯛やヒラメの上を行くのが、このアコウなのです。

 また、その粗(あら)を汁にしていただくと、何ともいえない上品な味になって、今回もおもわず感激いたしました。

 おそらく、このアコウの値段は、昔とほとんど変わらないのでしょう。

 その昔の良い時の生活様式が、この値段に反映して温存されているのではないでしょうか。

 すばらしき哉、国東の海の幸。

 このようなアコウに出会っただけでも、国東に来たかいがあったといえそうです。

 都会では、このように安くて豊かなアコウにめぐり合うことは難しいでしょうね。

 そこでは「金だけ」という指向が大手を振ってきたことから、「新鮮なアコウが350円」という驚きと喜び、そして感激を味わうことは、おそらく無理なことでしょう。

 そう考えると、この国東の豊かさが、ますます、ゆかいに覚えてきますね(つづく)。

akou20221031-2
 アコウ(全部で1050円)