1ドル144円
9月6日から7日にかけて、わずか1日の間に円安が急激に進み、なんと1ドル140円が144.9円になりました。
どうやら、アメリカの投資家の餌食になるだけでなく、日本国民によりドル買いの流れが大きく強まっているようで、最悪の事態における最悪の現象が始まっているようです。
日本では、日銀の黒田総裁が、頑なにゼロ金利政策を続けるといい、金利の0.25%を維持するために国債を実質無制限に続けるという異常の異常事態が進行しています。
一方、アメリカでは、FRB議長が先の講演でインフレの進行を食い止めるために、これからも金利上昇政策を続けるという強い意思表示を行いました。
そして、この9月20、21日には、さらに金利を上昇させることが予想されています。
これによって日米の金利差は、ますます拡大していきますが、ここに来て、その具体的な格差よりも、黒田日銀が何もしないという信用の失墜がますます明らかになり、日本国民が、その日銀黒田と岸田日本政府をますます見放すようになる、その限界を超え始めたのではないでしょうか。
円は、ゼロ金利のまま、ドルの金利は今でも10倍以上の金利高のうえに、さらにこれからその金利を上げていく姿勢が鮮明に示されていますので、その流れを読み取って、「円売り、ドル買い」が雪崩のように発生して、それを押しとどめることができないようになるのではないでしょうか。
アメリカドルを買って持っておけば、ますます金利が上がっていくのですから、その価値は増えるばかりです。
一方で、日本円は、銀行に貯蓄していても、わずかに0.25%の利子がつくだけで、実質は、その価値が大幅に減少していくだけです。
おまけに、円安による輸入物価の高騰によって、この9月からは1万件に近い商品の値上げラッシュが始まっていますので(すでに2回、3回と値上げされた商品も多数ある)、この物価高によって、さらに預金の実質的な価値が下げられています。
この光景は、あの大東亜戦争の後半において、無茶な作戦によって大量の兵士を餓死させた、あの玉砕戦に酷似しているのではないでしょうか。
9月を迎えて
9月になって、嵐のような物価高騰が押寄せてきています。
その地獄へ向かう絵図は、このように描かれていくのではないでしょうか?
あらゆる商品の物価高騰、買い控え、実質的に低下していく賃金のままで、アメリカの金利上昇に伴う日米金利差の一層の拡大、アメリカの株価の下落、それに連動しての日本の株価の下落、アメリカの株価、金の価格の維持のための円安、さらに相次ぐ物価高騰、スタグフレーションの深化、これによって苦しみと難儀を与えられるのは、私たち日本の大衆なのです。
すでに、中国では、深刻な「信用収縮」が発生し、大都市の銀行における預金の払い戻しが停止されるという事態に陥っているという報道がなされるようになりました。
不動産危機から金融危機の段階に突入しているようで、そのバブル経済の破綻の様相が垣間見えています。
その近未来における様相は、単なるバブル経済崩壊に留まらず、瞬時に壊れていくカタストロフィー、木っ端微塵のカタストロフィー的要素を強めているようにおもわれます。
なにもしないで、おろおろするばかりの日本政府も相当な窮地に落ち込んでいるようで、旧統一教会問題、東京オリンピック疑獄、新型コロナウイルスによる病院危機、ウクライナ侵略へのNATO加担、どこまでも進む円安と物価高、この何重かの危機の重なりを観ると、もはや今の政権体制では、少しも対応できなくなっているのではないでしょうか。
恐ろしいほどのパラダイムシフトが起こっています。
当然のことながら、このままカサンドラクロスの終末を迎えるわけにはいきませんね(つづく)。
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