大恩寺水のコーヒー試験(2)

 大恩寺水の特徴は、1)非常に柔らかく、飲みやすいおいしい水であり、コーヒーによく合う、2)ほのかな甘さがあり、それが、コーヒーの味を引き立ている、3)渋味、嫌味、硬さ、生臭ささなどが一切なく、コーヒーの味を、そのまま引き出すことができる、などにありました。

 Mさんは、この最上級の水を、毎日、生活用水として利用されているのですから、真に羨ましいかぎりです。

 この大恩寺水のよさを、コーヒーで試験することにしました。

 1)生の大恩寺水の評価試験

 2)光マイクロバブル処理を行った大恩寺水の評価試験

 そこで、まず、①としてよく焙煎された炭焼き風の味がよく出てくる豆で試してみました。

 A)焙煎炭焼き豆+大恩寺水の生水

 B)焙煎炭焼き豆+大恩寺水の光マイクロバブル処理水 

 ここでいう「焙煎炭焼き豆」とは、山梨県甲府市にある「喫茶店」と「レストラン」で使用しているコーヒー焙煎豆のことです。

 以前に、これらを訪れ、そのすばらしいコーヒーのおいしさに感激したことがありました。

 ここでは、いわゆる自家焙煎が行われていますので、その炭焼きの味の度合いやコーヒーそのものの味を、どう引き出すかにおいて、さまざまな工夫がなされていました。
 
 また、そのコーヒーには、富士山の湧水を汲みに行って用いていましたので、その水に合った焙煎法の工夫もなされていたのだと思います。

 以前に、この喫茶店に、私が製造した光マイクロバブル水を送付して使っていただいたこともあり、その水を用いてコーヒーをおいしくいただいたこともありました。

 そのようなことが縁になって、時々、そのコーヒー豆が送付されてくるようになり、その焙煎豆を、本試験に用いました。

「コーヒー利き」の結果

 さて、上記のA)の試験結果は、非常におもしろいものでした。

 試験者3人の試飲結果が同一で、

 「炭焼き成分が、ほどよく出ていておいしい」

でした。

 すでに、B)については、何度も試飲を行ってきましたので、それとの比較を検討しました。

 その結果は、焙煎による「炭焼きの味が濃すぎる、出過ぎる」でした。

 すなわち、大恩寺水の生では、ほどよい炭焼きの味が抽出されていて、一方で光マイクロバブル処理水では、その味が、出過ぎ、強すぎるということで「コーヒー利き」の三人の結果が一致したのでした。

 この違いは、おわかりでしょうか?

 大恩寺水を用いた光マイクロバブル水においては、格段にコーヒー成分の抽出力が強くて、その炭焼きの味が、出過ぎる、強すぎるということが明らかになったのです。

 この結果を踏まえて、次の工夫がなされるようになりました。

 それは、炭焼き成分とは異なる、もう一つの重要なコーヒーの成分である「酸味」を多く含むコーヒーとのブレンドを試みたことでした。

 たとえば、酸味があるコーヒーとしては「モカ」が代表的ですが、これに炭焼き成分を添えて、両方の効果を引き出すことができるようになりました。

 具体的には、「モカ」と「焙煎炭焼き豆」を2対1の割合でブレンドするのがよく、それをモカのみならず、いくつかの酸味系の豆で試してみました。

 その結果は同じで、ここで、さらに自家製ブレンドコーヒ―が誕生したのでした。

 また、この結果を踏まえて、大恩寺水の光マイクロバブル処理を行った水を用いて、さまざまな種類のコーヒー豆を試しました。

 ガァテマラオリエンタル、アキモトベストセレクション、ブラジルベストセレクション、モカベストセレクション、クリスタルインドアイスなどですが、いずれも最上質のコーヒーの味を醸し出すことができました。

 このように、大恩寺水の試験において得た重要な結論は、「よりおいしい水を用いれば、よりおいしい格別のコーヒーを飲むことができる」ということでした。

 そろそろ、大恩寺水がなくなるころですので、また、Mさん宅を訪問することになるのではないでしょうか。

 この大恩寺水の魅力が、それを私に促しているようです。

 「コーヒーの富」、ひとまず先に、これがやってきたようです(つづく)。

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 大恩寺水で淹れたコーヒー