三つの「必要条件」
前記事において「キセキ」の必要条件である次の3つを示しました。
①「光マイクロバブルP4」を洗浄用だけではなく温浴用として利用した。
②2週間に1回のペースを守り、光マイクロバブルP4を用いて、光マイクロバブルの「近接噴射」を丁寧に行った。
②2週間に1回のペースを守り、光マイクロバブルP4を用いて、光マイクロバブルの「近接噴射」を丁寧に行った。
③Jさん(以下敬称略)には、優れた直観と粘り強さがあり、それらを。この新トリミングに惜しむことなく注ぎ込んだ。
この3つの必要条件が揃うことによって、具体的には、どのような「キセキ」が形成されたのでしょうか。
そのことを「現象」、「実体」、「本質」という3つの側面から考えていきましょう。
「現象論的キセキ」
最初に、Jによるトリミングの結果を先に報告しておきましょう。
以下が、その結果であり、その途中経過も添えておきます。
こうして比較すると、光マイクロバブル温浴とともに、被毛が増加している様子が明らかです。
また、12回目(168日目)において、ようやく、もともとの被毛の色が白ではなく茶色であることが判明しています。
この状態を基準にして考えると、それまでの被毛の白色化、そして抜け毛がいかに異常であったがよく解ります。
「W・K・Jの関係」
被毛の回復は、このWのストレスの解消と犬としての精神的自立が再生されてきた証明ともいってよいのではないでしょうか。
もともと、このWは、ひどい虐待や放置によって飢餓状態で捨てられ、全身の毛が抜けるほどにひどく衰弱していました。
そこに飼い主のKさん(以下敬称略)が現れ、その可哀そうなWを拾い上げたのでした。
Kが、ひどい状態を哀れみ、なんとか回復させたいと同情し、世界的トリマーのJに相談しました。
おそらく、このような犬を扱うのは、Jにとっても初めてのことだったのではないでしょうか。
飼い主から、何とか救えないかと持ち掛けられ、そこで怯み、後退するJではありませんでした。
密かに、光マイクロバブルであれば、なんとか改善できるかもしれない、と思われたのでしょう。
そこから、粘り強い、光マイクロバブルトリートメントが開始されたのでした。
そこで、この「三者の関係(W・K・J)」について分け入ることにしましょう。
Wは、ヒトに飼ってもらうことによって食べ物を得ることを長い歴史の中で身に付けてきたことです。
ヒトなしには生きていけない、これがWとしての習性であり、それに身も心も捧げることを洗練させてきました。
一方、Kは、Wを飼うことによって憐みを覚え、それが忠恕(おもいやり)に変化し、時には癒しを求めるようになっていきました。
Wは、そのKのシグナルを受容し、ますますKの求めに応じて従順になっていきます。
この行為が、互いに見つめ合うことによって、特別の情を交わすようになり、それが、互いの身体のなかに、その証としてのホルモン物質を生み出させるようになっていきました。
実体論的「キセキ」の物質が「オキシトシン」
そのホルモン物質はオキシトシンと呼ばれ、別名「愛情ホルモン」とも呼ばれています。
Wは、命を救っていただいたKに飼っていただけるようになったことから特別の恩義を感じ、Kにどこまでも付くそうとします。
その恩義と愛情における最初の行為が、Kを見つめることでした。
じっと見つめる行為によって、犬の体内にオキシトシンが増えることが、最近になって科学的に証明されています。
また、犬は、ヒトのストレスの度合いを認識することも明らかになり、ヒトがストレスを持てば持つほど、それを認知することによって、愛情表現の結果としてオキシトシンを産み出す行為を高めていくのです。
その意味で、KがWを救い、可愛がり、何とか、その危機から脱出を図ってやりたいという思いがWにそのまま伝達されたのだと思います。
この状態において、そこにJの行為が加わっていきます。
WにとってJは、トリマーでしかなく、そのトリミングによってWの身体を改善していく方でしかありませんでした。
これまでに、たくさんのワンちゃんを相手にトリミングを行ってきたJでしたが、当然のことながらKがWに寄せた愛情の水準とは、自ずと異なるものでした。
しかも、Jは、Wにとって嫌な水を用いて処理しようとしていましたので、その恐怖を感じて、そのまま好きになることはできませんでした。
それでも、WはJに逆らう元気もありませんでしたので、その恐怖の温浴を受容していったのです。
もちろん、その傍にKが寄り添ってくれていましたので、それはありがたいことでした。
それでもWは不安でいっぱい、これまでに温浴を経験したことがなかったからでした。
犬は陸上動物であり、水は飲むだけで、水浴びをする習慣を持っていなかったのです(つづく)。
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