七島イ問題の困難性(3)
 
 本日は、最後の⑤の問題の解説を行いましょう。

 ⑤市場には、一定の需要があることから、それを中国など外国から輸入することで賄っているが、その輸入量の増加と共に、国内七島イ栽培がさらに縮小傾向に陥ってしまった。
 すなわち、現状に抗して、その状況を打開するブレイクスルーがますます困難になっていった。
 
 平成の30年は、新自由主義が我が物顔に闊歩した時代でした。

 その象徴的キャッチフレーズが「今だけ、金だけ、自分だけ」でした。

 この考えが蔓延った時代においては、わざわざ、安定性に乏しく生産性が高くない地元産の七島イを苦労して手に入れるよりは、はるかに安価で簡単に購入できる外国産を輸入すればよい、このような考えに陥ってしまうのです。

 これは、広島のある饅頭業界の方が話しておられたことと同じでした。

 「周囲は、みんな中国産の小豆を安く購入しています。しかし、私は、北海道産の小豆に拘っています。しかし、それが限界にきていて、これからは続けられないかもしれません。なんとかしたい、という思いで相談にやってきました」

 アメリカを軸にしたグローバリゼーション化によって、世界は近くなり、好きなものを探して安く買って来ればよい、という考えが、七島イにさえ及んできたのです。

 この流れに抗することは容易ではありません。

七島イ農業の課題

 なぜなら、次の課題を解決する必要があるからです。

 ①これまでの不安定な七島イ生産を、毎年安定して生産し、その生産量を持続的に増加させていく必要がある。

 ②外国産の流入は、今後も継続され、さらに拡大されていくことが予想されることから、その安価な大量輸入方式に対して有効な対抗策を講じる必要がある。

 ③需要に応じた生産量を確保可能な新たな生産技術の開発が必要である。

 ④七島イ生産の新たな担い手としての若者たちに、その生産補償を行い、七島イ産業化の展望を示す必要がある。

 ⑤この①~④を達成するために、新たな「高品質七島イ」の新市場を開拓する「切り札」としての新商品を創造する必要がある。

 ⑥七島イの栽培、加工において、新技術を導入し、高齢者や身障者であっても就農・加工が可能なシステムを構築する。
 
 これらの課題をどう達成していけばよいのでしょうか?

 これらを踏まえて、次回からは、「七島イ産業革新」の問題に、より深く分け入ることにしましょうつづく)。

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1回目の収穫(2013年12月3日)