3つ目の「キセキ」(その2)
この「キセキ」ついては、主人公のほかに、それを支える二人の名脇役がおられました。
その一人目は、非常に心のやさしい方であり、道端に捨てられていた主人公を助けた命の恩人でした。
その時の主人公は、それこそ見るも無残な姿であり、おそらく、それを見たことで、そのまま見過ごすことができなかったのでしょう。
動物に対しても「忠恕(ちゅうじょ)」の心豊かな方なのでしょう。
この方にとって、ヒトへの思いやりと同様に、動物への、それも同じだったのでしょう。
この時、主人公は、それこそ涙を流して喜んだのではないでしょうか。
ここから、この第三の「キセキ」が始まります。
すでに予告したように、このキセキの物語の主人公は、群馬の、あるワンちゃんでした。
そして、そのワンちゃんを拾って育てることを始めたのが、一人目のサブ主役の心優しい「飼い主」さんでした
ワンちゃんは、一人では生きていけず、いかにして、心やさしい飼い主と出会い、気に入っていただくかが、それこそワンちゃんの人生を決めてしまう最重要なことなのです。
おそらく、このワンちゃんは、最初の飼い主を選ぶことにおいて、それに恵まれず、不幸になっていたのだと思います。
犬は、犬以上に醜い獣になることはできませんが、ヒトは、ヒト以上に醜い獣になることができます。
このヒト以上に醜い獣のような扱いによって、このワンちゃんは、凄まじい虐待を受けて挙句に、路傍に捨てられたのだと思います。
その虐待によるストレスによって、このワンちゃんは心身ともに疲労困憊し、恐怖に怯え、絶望の淵を彷徨っていたのではないでしょうか。
その主人公が、今の飼い主さんに拾われた時には、全身に毛がありませんでした。
素肌が、そのまま露出していたのです。
湿疹もできて、そこが痒かったのでしょう。
そこら中を掻きむしって、至る所で血が出ていました。
もちろん、このようなワンちゃんを見たことはありませんでした。
新たな飼い主さんも、同じだったでしょう。
可哀そうにと思って拾ってはみたものの、どうしてよいか解らずに、悲嘆に暮れていました。
ーーー どうしようか?
その時に、友人からJさんのことを聞きました。
「とにかく、かれに相談するのが一番良いですよ!」
ここで、名前が挙がったJさんが、この物語の二人目の名サブ主役でした。
二人目のサブ主役Jさん
二人目のJさんについて、少し紹介しておきましょう。
かれは、ワンちゃんのトリマー業界では、世界的に有名な、日本を代表する方といってよいでしょう。
そのことは、かれの下記の実績をからも明らかです。
・JKCトリミング協議会で3度の理事長賞
・アメリカのGroom Expoで2度の総合優勝
・ヨーロッパ最大のグルーミング大会「GROOMANIA」のテリア部門でチャンピオン獲得
(2018年、ベルギー)
かれのすばらしさを示すインタビューをネット上で見つけましたので、ここで紹介しておきましょう。
「トリミングを上達させるために必要なことは何か?」という質問に、次のように回答されています。
「教わることではなく自分で考える力と具体的に実行する行動力だと思います。
まずは教わったことをそのまま素直に受け入れることが大切ですが、その後は自分で考え、工夫して、発展させようと思わないと、なかなか上達しません。
そして、考えるだけでなく実行する勇気を持つことも必要です。
失敗したらどうしようか、特にお客様の犬で実行するには恐怖心があると思いますが、リスクを乗り越えてでもチャレンジできるかどうかで差が付くと思います。
挑戦して失敗して、なぜ失敗したのか考えながらまた挑戦して完成に近づけていく。
これをいかに早いテンポで繰り替えせるか、その反復の早さが上達の早さにつながると思います」
失敗を恐れず、勇気を出して、リスクを乗り越えて何度でもチャレンジしていく粘り強さ、これがかれの特徴であり、真骨頂ということができるでしょう。
3つの「キセキの必要条件」
これで、主人公と二人のサブ主人公が揃いました。
これで、主人公と二人のサブ主人公が揃いました。
ここまで書いてきて、この3つ目の「キセキ」のなかには、次の3つの「必要条件」が内包されているのではないかと推察するようになりました。
メインの「キセキ」は、3つのサブの「必要条件」から成り立っていたのです。
その第1は、むごく道端に捨てられたままであった主人公が、幸運にも、その飼い主さんに拾われたことです。
毛が生えていない、血だらけのワンちゃんを拾って、自分で育てようとした彼女のやさしさは本物であり、ここまでのことができる方は、そんなにいないはずです。
千に一人、万に一人の飼い主に出会ったことは、「キセキ」に近い幸運なことであり、この「キセキ」が生まれる最初の必要条件だったのです。
第2は、飼い主さんが、見るも無残で悲嘆に暮れていたワンちゃんを、日本を代表するトップトリマーのJさんのところに行って「何とかできませんか」に頼み込み、その承諾を得たことであり、また、それをJさんが引き受けたことでした。
おそらく、Jさんにとっては、未知の大変困難な問題だったでしょうし、
だれでも、治る見通しのないことには消極的にならざるをえなかったはずです。
しかしJさんは、上記のように「リスクを乗り越えてもチャレンジする勇気」の持ち主だったのです。
この飼い主さんがJさんを見つけ、そのJさんが困難を解決していこうという勇気を持っていたことが、キセキを起こすための2つめの必要条件だったのです。
だれでも、治る見通しのないことには消極的にならざるをえなかったはずです。
しかしJさんは、上記のように「リスクを乗り越えてもチャレンジする勇気」の持ち主だったのです。
この飼い主さんがJさんを見つけ、そのJさんが困難を解決していこうという勇気を持っていたことが、キセキを起こすための2つめの必要条件だったのです。
そして第3の「必要条件」は、その時、Jさんは、強い味方となる武器を持っていたのです。
Jさんが鬼であったならば、相手をなぎ倒す「金棒」を持っていたのです。
Jさんが鬼であったならば、相手をなぎ倒す「金棒」を持っていたのです。
その金棒が、「光マイクロバブル装置」だったのです。
この時は、すでに、本装置を導入されていて、その作用効果を、かなり確かめられていたのです。
これらの「3つの必要条件」が、偶然にも重なり合うことできたことによって、その「キセキ」の門を潜ることができたのでした。
最後に、その主人公の姿を示しておきましょう。
すでに、光マイクロバブルによる1回20分の供給による改善が始って42日後の状態です。
ここで示されている3回目とは、光マイクロバブルを与えた回数のことです。
この供給は、2週間に1回の割合で行われていましたので、3回目が42日後になります。
じつは、光マイクロバブル供与を行う前の写真や、その開始時点での写真が手元になく、ここを起点としました。
すでに、うっすらと産毛が全身に生え始めており、この光マイクロバブル法の作用効果が現れ始めていることが明らかです。
飼い主さんによれば、最初は、まったく毛が生えていなかったそうです。
次回は、その三位一体の「キセキ」のなかに深く分け入ることにしましょう(つづく)。
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