「名残」

 辞書によれば、「名残」とは、物事が過ぎ去った跡のこと、別れを惜しむこと書かれています。

 今年の万華鏡は、梅雨前に咲き始め、梅雨明けに終わりを告げていました。

 玄関を開けて、すぐ右側の菜園に、万華鏡が植えられていて、今年も美しい姿を見せてくれました。

 最初は乳黄色の蕾が咲き始め、それが淡い青に変化し、さらに薄紫にまでなっていきました。

 この薄紫の万華鏡は、白色化して、これで枯れてしまうのかと思っていました。

 この枯れてしまった万華鏡を摘んで家内が花瓶に入れて飾っていました。

 これを見て、「おやっ、万華鏡は終わりでなかったのか?」と吃驚しました。

 その名残の万華鏡の様子を示しましょう。

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名残万華鏡

 この写真からも明らかなように、花弁の薄紫が薄緑に変化しています。

 じつは、万華鏡の花弁の一生は終わっていなかったようです。

 もちろん、木と葉っぱは生きていますので、その生気が、この花弁にも影響しているのでしょう。

 花の季節が終わっても、その別れを惜しむかのように、万華を遂げ続けているのです。

 この変化(へんげ)を、どこまでも遂げ続けている姿はすばらしく、私もぜひとも身につけたい生気とエネルギーではないかと思います(つづく)。