有機物のはたらきについて

 前記事に続いて、下記の④について解説と考察を加えていきましょう。

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 土中の有機物が分解されて養分が放出される際に、重要なことは、その養分がバランスをとれていることです。

 これがアンバランスになると何が起こるのでしょうか。

 岩田進午(「『健康な土』、『病んだ土』」より)さんは、次のように解りやすく示しています。

 このアンバランスとは、養分のバランスが取れなくなることであり、それが化学肥料のやりすぎで起きてしまいます。

 そのアンバランス状態は、化学肥料の多投によって、土中の窒素、カリウム、リン、カルシウムなどが過剰になり、マンガン、鉄、亜鉛などのミネラル・微量元素の量が相対的に欠乏してくるのだそうです。

 どうやら、これらの養分には適性の範囲があり、それが保たてることによって植物は正常に育つのです。

 たとえば、窒素方になると硝酸成分が増え、土中のカルシウムが硝酸カルシウムに変わってカルシウム成分を吸収できなくなってしまいます。

 また、リン酸が過剰になると、カルシウム、亜鉛、マンガンが欠乏し、カルシウムが多すぎるとホウ素やマンガンが欠乏するようです。

 さらに、窒素、リン、カリウムが過剰になると、作物が病弱になり、病虫害を誘発しやすくなります。

 これは、細胞膜の軟弱化や細胞内酵素の異常な変化に関係しているそうで、その防止が重要な課題になっているようです。

 このアンバランス問題を解決する方法は、反対にバランスの取れた養分を供給することしかなく、その一番良い方法が堆肥の補給なのだそうです。

 化学肥料のやりすぎ

 化学肥料が製造されるようになってから、世界中の瘦せた土地に、それを撒いて農作物を作ることができるようになりました。

 その端緒を切り拓いたのがハーバーとボッシュであり、それは空気と水からアンモニアを合成する研究でした。

 このアンモニアが化学窒素肥料の原料になったからでした。

 それゆえ、彼らの研究は「空気をパンに換えた研究」といわれてきました。

 また、この化学肥料がたくさんの農作物を育てることに寄与したことで、今日までの世界の人口増を支えてきたともいわれており、その役割には多大なものがありました。

 しかし、一方で化学肥料さえあれば作物は育つという安易な考えが生まれてきて、皮肉なことに、その多投が他の重要な養分の欠乏をきたすという問題を発生させたのです。

 そのために、植物が病弱になり、病害虫に犯されやすくなり、その弱った植物を食べてヒトも弱るという逆サイクルが生まれることになったのです。

 この反省が、自然農法、有機農法を再度見直すという動機になっていったのだと思います。

 その意味で、植物を病弱から健康にしていくには、その土と水に関する根本を考え直していく必要があるように思われます。

 健康な土に関しては、一連の岩田進午さんの著作を拝読することによって、かなりの重要なヒントをいただくことができました。

 水に関しては、これまでの研究の蓄積がありますので、健康な土と光マイクロバブル水の相互関係をより系統的に究明していくことが大切だと思われます。

 本記事におけるアンバランス問題は、化学肥料の多投が主因ですので、それを少投にあっても十分に回避できる方法を究明していくことの大切さを示唆しています。

 すなわち、無農薬、極少肥料(あるいは無肥料でもよい)栽培において光マイクロバブル技術をいかに最高度に利用できるようにするのか、そのことが、ますます鋭く問われているように思われます

 おかげで土に関する勉強がやや進み、その光マイクロバブル水との関係における核心部分が見えてきたのではないでしょうか。

 これからが楽しみですね(つづく)。

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                 柳の小枝