切り拓かれる「新世界」とは
特別講演の核心部分に分け入っていきましょう。
その核心とは、光マイクロバブル技術が、医療介護の分野において、どういう「新世界」を切り拓いてきたかを明示することでした。
この開拓のベースは、2012年から開始したK病院、2019年からのW医院との共同研究の成果がありました。
これらは、現場のニーズに則して開発された技術ですので、それを基本にしながら実践的に開発していくことをめざしていくことが最適であり、一番の近道であると思いました。
「新世界」といえども、そこにおける技術の発展においては、連続的改善の延長線上にしかなく、その過程で、どこかでブレイクスルーがあるのではないかと密かに「重要な何か」に関する予感めいたものが芽生えていました。
その予感を沸かせるに至った現象は、次の4つの「奇跡に近いキセキ」が起こってきたことにありました。
折角の機会ですので、それらの「キセキ」の概要を披露しておきましょう。
奇跡に近い「キセキ」(その1)
その1は、「ペロ物語」です。
ペロとは、東京に住むOさんの相棒であり、当時、人の年齢に換算すると92歳であった愛犬のことです。
彼によれば、いつでも、どこでもいっしょに暮していた相棒であり、ペロもOさんに非常に懐いていました。
そのペロがヘルニアという背骨が大きく曲がり、足が曲がらなくなり、排泄もできなくなりました。
まもなく死に至ることを予感したペロは、最後の力を振り絞って夜泣きを繰り返していました。
医者からも、打つ手はなしといわれ、死を待つしかないのかと悲嘆に暮れていたOさんは、「何とか最後に楽にさせてあげたい」と思って、偶々別用途で購入していた光マイクロバブル装置を用いて入浴させることをひらめきました。
この様子は、本ブログにおいて次のように紹介されています。
「ゴールドクラウンⅡ(2550回記念)『涙と奇跡の物語』(1)(2016年8月22日)~(11)(2017年6月9日)」
詳しくは、これらの記事において示されていますので、これらをご覧ください。
ここでは、この「ペロ物語」が、なぜ、「奇跡」であったのかについて獣医学的考察を試みることにしましょう。
死に直面した人間年齢で92歳のペロの病状は、次のように大変深刻なものでした。
①後ろ足が曲がらないようになり、冷たくなっていた。
通常、犬の後ろ足は、地面に着地するために、足首と直角方向に曲がっています。
それは、走ることが得意な犬の足の特徴ですが、これが少しも曲がらなくなり、まっすぐ伸びたままの状態になっていました(下記の写真参照)。
②排泄ができなくなって、いわば、おむつ状態になっていた。
Oさんによれば、このような状態になると死を待つしかないと獣医師にいわれていたそうです。
③ペロも死を感じて、夜になると悲しく吠えるだけであった。
Oさんと家族のみなさんは、ペロの死を覚悟されていたようでしたが、ここで、Oさんが、死ぬ前に、何とか少しでも楽にさせたいと思うようになり、そこで光マイクロバブル入浴をひらめいたようです。
ここでキセキが起こっていくのですが、それが「奇跡に近いキセキ」になっていたことには、次の偶然と必然がありました。
その偶然の第1は、Oさんは金属のメッキ業をなさっていましたので、私どもの光マイクロバブル発生装置を購入されていたことでした。
当然のことながら、この購入がなければ、この「キセキ」は起きませんでした。
第2は、ペロを入浴させるのに適した水槽がなく、手持ちの、おそらく金属メッキ用の水槽を用いたことでした。
じつは、この水槽が大きくなく、かつかつペロが入るほどの大きさだったことが功を奏したのです。
なぜ、小さな水槽がよかったのでしょうか?
さらに、絶妙な偶然が重なっていきます。
その第3は、ペロの後ろ足がマヒしてしまい、水槽内で立つことができなかったことでした。
なぜ、この虚弱な病状が、かえって良かったのでしょうか?
これも、ふしぎなことですね。
Oさんは、ペロが水槽内にしっかり立つことができなかったので、背中を下にして、仰向け状態で入浴させたのでした。
第4は、ペロの身体が小さかったことでした。
そのために、小さな水槽の中で入浴させることができたのでした。
これらの4つの偶然は、どこでも起こりうる普通の出来事ではないかと思われがちですが、じつは、これが4つ重なることによって必然的な効果を生み出すことによって、キセキへの変化を遂げるようになっていったです。
この必然とは、光マイクロバブルを用いたこと、そして光マイクロバブルの生理活性作用をみごとに発揮させたことでした。
その光マイクロバブルの必然性とは、何でしょうか。
次回は、その必然性について考究していきましょう(つづく)。
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