五月から初夏へ

 五月も、本日で終了。

 今月も末日になってのガイダンスの執筆になりました。

 昨夜、本日締め切りの原稿を学会事務局に送付し、少しの安堵をいただき、いつもよりは心を緩めた夜を過ごすことができました。

 すでに季節は、いつの間にか初夏を迎えていました。

 研究所の前庭では、初夏を飾る草花が一斉に咲き始めています。

 なかでも、例年になくたくさんの蕾ができてきて、今年の豊作を窺わせているのが紫陽花の「万華鏡」です。

 最初は鉢植えでいただき、それを家内が土に戻して数年が経過しました。

 きっと土着を遂げたからでしょう。

 思わず見惚れるほどに、優しそうな万華鏡の蕾たちを見つけて、私も心を躍らせました。

 例年の通りですと、最初は淡い黄緑色から、次に白へ、そして最後は淡青から薄紫へと、それこそ万華鏡のように変化していきます。

 その写真を示しておきましょう。
 
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万華鏡の蕾

 さて、今月のガイダンスの最初は、なんといっても、「徒然に光マイクロバブル(77)北の大地からの訪問者」の記事が7回を迎え、めでたく終了したことです。

 これは、約18年前に北海道の釧路の東側にある浜中町の水産業者を訪ねたことから始まりました。

 当時のことを今でもよく覚えていて、懐かしい気持ちも湧いてきて、そのHさんを国東に迎えることができました。

 聞くところによれば、北海道の海や水産業も随分と変化してきたそうで、その様子を聞きながら二日間にわたって、かれと意見を交わすことができました。

 そのHさんが、何とかしてほしいと依頼してきたのが、中型の陸上養殖用装置の開発でした。

 すでに、こちらに来られる前から、その装置の検討を始めていましたので、その基本設計を済ませた内容を理解していただくことができました。

 しかし、それだけにとどまらず、聞けば聞くほどに北海道の海と水産業は深刻な事態となっており、これは何とかしなければならないと思って、その面会の最後に、「共に北海道プロジェクトを立ち上げてみませんか」という提案を行いました。

 もちろん、かれは大喜びで、その発足が決まりました。

 そこで、このプロジェクトを本格的に動かしていくために、その対象となる海洋動植物の基礎勉強を開始しました。

 そして、その成果を踏まえ、光マイクロバブル技術の行使を、より最高度化していくために、その問題点と課題を明らかにしていくことにしました。

 なにせ18年も前のことですので、現場の様子も忘れて理解できていませんでしたので、そこはHさんに教えていただき、ほぼ毎日のようにメイルで情報交流を行ってきました。

 また途中からは、電話で、さらにはテレビ会議で、より突っ込んだ討議を行い、その問題点と課題の全容を究明することができました。

 ここには、何十年という年月の間に培われてきた加工技術の常識があり、それを光マイクロバブル技術を用いてブレイクスルーしていくには、どうすればよいのか?

 真に知恵と工夫が求められる作業でした。

 次回からは、その7回を踏まえ、新たに北海道プロジェクトとしての記事を認めていくことになりますので、相変わらずの愛読をよろしくお願いします。

 さて、次はコロナですが、緊急事態宣言の延長が決まりました。

 大阪、東京に端を発した感染拡大が、沖縄や北海道、広島にまで拡大してきました。

 とくに、この数日間は沖縄が大変で、過去最高の300人台を更新し続けています。

 これは、人口比で換算すると東京では3000人から4000人に相当する規模ですので、大変な感染蔓延ということができるでしょう。

 自粛ともはや何の役にも立たないクラスター追跡法しか持たない政府の政策の誤りが、ここにきてますます鮮明になり始めています。

 これは、今後どうしても避けては通れない問題ですので、その一連の関連の記事の執筆に努めたいと思っています。

 3つ目は、連載中の「光マイクロバブル水のススメ(第4300回)」に関しても言及しておきましょう。

 この切り出しは、光マイクロバブル水を用いたコーヒーの合評会を続けていることにありますが、上質のコーヒー豆ほど、上質の水によって、その味が生かされることが、いよいよ明らかになってきました。

 そのために、より上質のコーヒー豆を手に入れ、それを淹れては試すという作業が延々と繰り返されています。

 おかげで、会議のメンバーのみなさんは、みな「コーヒー利き」になられたようで、その豆が何かを言い当てられるようになり、さらには、同じような味の評価をするようになってきました。

 コーヒーの舌が肥えたからなのでしょう。

 一方で、光マイクロバブル水には様々な利用法がありますので、その探究の結果についても追々紹介していくことにしましょう。

 4つ目は、新たに開始した記念シリーズ「第三の生物適応物質「土」(4350回記念)」にも触れておきましょう。

 これは岩田進午さんという土の研究者による4冊の単行本を勉強することから始めましたが、これらが非常によく、次のような感想を得ています。

 「光マイクロバブルは空気と水で発生させる方式だが、そこに土の問題を加えていなかったことは真に迂闊だった!」

 こう反省せざるをえないほどに、土は、水と空気とは切っても切れない中であることを深く認識させられました。

 それゆえに、土に関する勉強は楽しく、これから、その土と水、そして空気の三者の関係を究明していきたいと思います。

 今月のガイダンスは、このあたりでお終いにしましょう(つづく)