光マイクロバブル水の定義

 「光マイクロバブル水とは、光マイクロバブルが存在する水であり、それには、過去において発生していたものも含まれる

 こだわりの光マイクロバブル水コーヒー談義の続きです。

 おいしいコーヒーを飲むための3条件を示します。

 ① コーヒー豆

 ② 水

 ➂ 淹れ方

 コーヒー通の方にとって、これらの条件についての異論はないでしょう。

 おいしいコーヒー豆を手に入れるには、その専門ショップに行って、比較的高価な高級豆を買ってくることが一番良い方法です。

 近頃は、ネット情報もかなり簡単に手に入りますので、こだわりのコーヒー豆を探し出すのも有効な方法といえます。

 また、③の淹れ方についても、ネット上において丁寧な説明番組を探すことができますので、すぐに淹れ方の達人に近づくことができるでしょう。

 問題は残りの②であり、これをどう確保するか、これには、かなりの開拓余地があるのではないかと思います。

 まずは、蛇口を捻ればいつでも出てくる水道水、これが存分においしければ、なにも問題にはなりません。

 しかし、その水道水には塩素が投入されていますので、これを使用すると、どんなに高級な豆であっても、それを活かすことはできません。

 それでは、ミネラルウォーターはどうでしょうか?

 この30年、日本人は水道水を飲まなくなり、都会では、そのミネラルウォーターやお茶がコンビニで売られ、すっかり飲用生活が変貌しました。

 一方、田舎では、おいしい地下水や湧き水が利用され、その水を求めて都会から汲みにやってくるという現象も珍しくありません。

 それでは、おいしいミネラルウォーターや地下水とは、どんなものなのでしょうか?

 これについては、国内外において様々な研究がなされ、それらは「名水」と呼ばれてきました。

 その特徴は、ミネラル成分が豊富で、渋みや臭み、嫌味がないおいしさを感じることなどが記されています。

 世界的には、ルルドの水、国内では、富士山の湧き水、六甲の水、アルプスの水、竹田の水など、たくさんの名水があります。

 一方で、名水が必須の酒造りには、硬水よりも軟水の方が適していて、昔から、それが手に入る河口の下流付近に酒蔵が設けられています。

 しかし、これらの名水のほとんどは、河川水や地下水という、いわゆる自然水が多く、それを人工的に磨き上げた洗練水は、ほとんどありません。

 こういうと読者の方のなかには不満を覚える方がおられると思います。

 電解水、πウォーター、セラミック透過水、アルカリイオン水、磁器水などがあるではないか、といわれることでしょう。

 たしかに、そのような人工水が世の中にあることは確かです。

 しかし、それらが抜群の効力を発揮して激しい水競争を勝ち抜いて、国民のみなさんに十分に受容されまでの進化を遂げているでしょうか。

 そのほとんどは、時間の経過とともに消えてしまっている、これが現実です。

 先日も、新型コロナウイルス感染問題を意識してでしょうか、ある企業の社長さんが電話で質問をしてきました。

 それは、電気分解水らしきものを使用していて、それに果汁や特別の栄養成分を加えて、なおかつ一定の殺菌効果を出せないかというものでした。

 よく聞くと、それらの添加物が加味されると、その電気分解による殺菌機能はほとんど消えてしまい、何かそれを改善する方法はなのかを知りたかったようです。

 それに対しては、次のように回答しました。

 「もともと、そのような電気分解水では、わずかな効果しかなく、その添加によって、期待していた機能が消失してしまったのだと思います。

 その試みには、科学的に無理があり、電気分解水に拘るのであれば、その目的は達成できませんね」

 こういうと、電話の向こうで、かなり、がっかりされていた様子が窺えました。

 さらに、こう続けました。

 「これまでに、何とか水をおいしくしたい、素敵な機能を持たせたいということが盛んに行われてきました。

 しかし、そのほとんどが、比較的大きな成功には至っていません。

 水素水も、その類の一つであり、それを専門に販売している会社の社長さんが来られ、光マイクロバブル発生装置を購入されていきましたが、それっきりの音沙汰なしになりました。
 どうやら、その社長さんは、その装置が手に入れば、水素水に関する新たな市場が開拓できると思われていたようでした」

 そのために、何とか装置を手に入れたいと思い、「すぐに、私どもの水素水製造装置を送ります」といってサービス精神を示していましたが、案の定、その到着はありませんでした。

 その水素水づくりにおいて、それがモノになるのであれば、とっくの昔に誰かが、それを実現していたはずです。

 少し余談気味になりましたが、それらの水道水、湧き水、人工的な製造水、これらの類は、今の私の見解に照らせば、そのほとんどが第一次的なものと分類することができます。

 そうすると、その上の第二次、第三次の水があるのかという疑問が湧いてきますね。

 当然のことであり、その結論を先にいえば、「Yes」と答えるでしょう。

 じつは、つい最近まで、その奥の深さに関して、私自身の理解が及んでいなかったことに気づきませんでした。

 たしかに、光マイクロバブル水を飲用を含めてさまざまに製造し、その試験と評価を行ってきましたが、それは、上記の第1次の段階か、あるいはそれを上回る1.5次程度の段階に留まっていたのです。

 それゆえに、私自身が、第2次としての光マイクロバブル水がどんなものかを知ることができませんでした。

 それでは第3次はあるのか、そして、それよりも上質の「光マイクロバブル水」はありうるのか?

 当然のことながら、これらの疑問も浮上してくるでしょう。

 光マイクロバブル水のコーヒー

 さて、その第二水準、あるいは第三水準の水をどう製造するのか、これは試行錯誤を重ねることでしか確立に向かいませんが、仮に、それが製造された場合に、何でもって、その評価を行うのか、この方が先に問われる問題になります。

 一番良い方法は、水自身にそれを尋ねる、すなわち「水利き」が一番良いのですが、これは非常にあいまいで、はっきりとした基準がありません。

 そこで、その水準を鮮やかに引き出す方法として、まずは、コーヒーが一番良いのではないかと思って、せっせとコーヒーを淹れ始めたのです。

 そんなことで、そのような微妙なく差別化が可能になるのか?

 このような疑問が、当然のことながら頭をもたげてくるでしょう。

 しかし、良いコーヒー豆ほど、良い水に反応し、微妙に奥深いコーヒーの香りと味を描いてくれるのです。

 こう思うと、毎日の朝の会議の前のコーヒーを淹れることが楽しくなり、それをいただきながら合評会を行うことが日課として、いつの間にか豊かに定着しました。

 それだけ、参加者のコーヒーの舌感覚も日々洗練されていっているようです。

 こうして、第二水準と第三水準のコーヒーの舌感覚が定まり、それと当時に、その光マイクロバブル水の特徴も明らかになっていきました。

ーーー なるほど、コーヒーの上質さとは、このように奥深いものであったのか! 

 ここで重要なことは、おいしいコーヒーを淹れるための水を、第一水準として、どこかのボーリング水や湧き水を充てたわけではなく、普通の水道水を用いて、それを人工的に改良し、その水準の格上げを可能にしたことです。

 もちろん、水道水よりもよりおいしい地下水であればもっと良いのですが・・・。

 これまの光マイクロバブル水づくりにおいて得られた教訓は、

 「おいしくない水であっても、それなりにおいしくなる。よりおいしい水であれば、さらにおいしくすることができる」

ということにありました。

 しかし、ここでいう第二、第三の水準とは、これらの次元をはるかに超えたものであり、その奥の方の世界があることに気づいていなかったのです。

 この新世界に足を踏み入れることは、私にとってとても重要なことであり、おそらく、少なくないみなさんが、そのうち、そのように認識するようになっていくでしょう。
 
 そんな思いを込めて、前回の記事においても紹介した「一杯のコーヒーから」の歌詞を私なりに書き換えてみました。

 一杯のコーヒーから
 夢の花咲くこともある
 研究所のデスクの夕暮れに
 光マイクロバブルの夢の灯がちらり、ほらりと点きました
 
 これから、この灯を煌々と輝く光にしていく必要がありますね。

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クリスマスローズ

 (つづく)