光マイクロバブル水の動的平衡問題

 「光マイクロバブルの動的平衡論」を、次のように、再度要約し直しました。

 「光マイクロバブルは、気泡としての動的な平衡状態を維持しながらも、その変動を繰り返しながらの発達によって『非平衡』へと向かう現象である。
 また、光マイクロバブル水は、動的平衡から動的非平衡へ向かう過程において生成された機能的物質(水)である」 

 光マイクロバブルは、微少時間において常に変動を繰り返しています。

 ミクロには激しい分子運動を呈し、よりマクロなマイクロサイズの世界においては、収縮と膨張を繰り返しています。

 そして、その運動全体においては、その発生時からは収縮し続け、最終的には消滅していくように見えます。

 この光マイクロバブルは、その二重の収縮過程において、その内部が高温高圧化していく運動を有しています。

 それは、自らの動的平衡を壊すことによって非平衡現象へと変化していく特徴を有しています。

 この変化の過程で、マイクロサイズの光マイクロバブルは、大量のより小さい、すなわちナノサイズ気泡を発生させる可能性があるようです。

 しかし、そのメカニズムや機能性の詳細は明らかになっていません。

 すなわち、ナノバブルの機能性は何かが明らかになっていません。

 光マイクロバブルの見た目上において消失する現象は、その内部に存在していた気体(空気)が溶けてなくなることを意味しています。

 そのことを考慮すると、光マイクロバブルは優れた気体溶解機能を有しているといってよいでしょう。

 この機能のおかげで、たとえば空気中の酸素が容易に溶解し、さらには窒素までも同じように溶解してしまいます。

 ここに、光マイクロバブル特有の気体溶解現象が指摘できます。

 そして、非常におもしろいのは、空気中の酸素と窒素の成分比が1対4であることです。

 窒素が酸素の4倍も溶ける、これは非常に特別なことであり、ここから、さまざまにおもしろい展開が可能になりました。

光マイクロバブル水のブレイクスルー
 なにせ、私たちは、このように窒素を簡単に溶解できる技術を知りませんでしたので、ここから窒素溶解技術に関する新たなブレイクスルーが起こることになりました。

 幸いにも、このブレイクスルーは、光マイクロバブルのみでなく、その反映の結果としての光マイクロバブル水にも生起していたのでした。
 
 これは、換言すれば、光マイクロバブルによって生まれた化学反応が、光マイクロバブル水に及んでいたことでもあり、そこで、その化学反応が何かが問題になったのでした。

 これについては、別稿の「光マイクロバブル技術は何か」で詳しく触れるこ都になりますので、ここではその指摘のみに留めておきましょう。

 そこで、光マイクロバブル水の機能性、この究明が非常に重要な課題となってきました。

 よく考えて見れば、そんなに難しいことではなかったのですが、頭というものは、小回りが利くときと効かない時があるようです。

 そして、この場合においては、その後者の法則が成り立ったようです。

 しかし、その法則においては、その小回りが利かなかった分、今度は、「大回り」を行う可能性があったようで、これこそ、頭というものはふしぎなものですね。 

 ということで、現在は、その大回りの可能性が出てきた光マイクロバブル水に関する研究に明け暮れています。

 この光マイクロバブル水の格別の機能性は、当然のことながら、その製造方法に依存していますので、その知恵の絞り方が試されることになります。

 この課題は、相当に奥が深く、そいのためにかなりの労力と忍耐力が求められているように思われます。

 また、ここでも「分け入っても、分け入っても、光マイクロバブル」が私の頭を過り始めています。

 いずれ、その成果をまとめて明らかにできる日がやって来るでしょう。

 その暁がやってくることを楽しみに待ちながら、当分の間は、本ブレイクスルー実験の日々に勤しむことになるような気がしています。

 それらが、感染症時代を生き抜くための有力な手段になっていくことが可能となると「ゆかい」ですね。

 その期待を寄せつつ、ここで一旦、本稿を閉じることにします。

(この稿おわり)

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ミモザアカシアの花