欧米の深刻な感染拡大

 欧米では、この9月初旬から、新型コロナウイルス感染者が増え始め、それが、この2週間において急増しています。

 深刻な感染拡大で、WTOも、これを止めることができない、というまでに至っています。

 さて、新型コロナウイルスの感染者数が再び増え始めていることについて専門家の新聞記事がありました。

 そこで、キングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授は、イギリスの感染状況について、深刻な懸念を示されています。

 9月になって欧州は急激な冷え込みに伴い、急激に再び感染者が大きく増えています。

 イギリスでは、直近で新規感染者数が25000人前後まで増え、イタリアで26000人、フランスでは45000~50000人、アメリカに至っては毎日9万人も増えています。

 日本と比較すると二桁以上の違いがあります。

 しかも、これらの感染者数は、どこまで増えるかの予想ができないほどに感染者数の上昇傾向が続いています。

 渋谷先生は、イギリスの場合を示して、感染者が急増した原因について、「検査、追跡、隔離(保護)」が大切という共通認識が確立される前に、夏のバカンスを前にして「とにかく緩めよう」という流れができてしまい、ほとんど何もしない「エアバブル」という方策が10数か国で結ばれ、行き来が拡大してしまったことを指摘されています。

   また、現在のイギリスにおけるPCR検査数は30万人にも上っているが、この多数の検査を行う前に、感染者が広がってしまったことを述べています。

 さらに「検査、追跡、隔離(保護)」のうち、追跡と保護が弱く、これらが、感染者の拡大を防ぐことに結びついていないことも明らかにしています。

 かれの推測では、現在の感染者数が一日2万人であり、その5倍の感染者がいるとされています。

日本社会における感染問題

 これから、日本においても気温が下がり、慢性的に都市部で起きている市中感染が、爆発的に感染拡大していく可能性があり、さらには、欧米から持ち込まれることも想定できますので、なによりも「検査、追跡、隔離(保護)」が必要であることを強調されていました。

 このところ、東京では、新型コロナウイルスの新規感染者が3日連続で200名を超えました。

 また全国的には、昨日で700名を超え、微増の傾向を示しています。

 東大に児玉龍彦先生によれば、新型コロナウイルスには、次の特徴が指摘されています。

 ①新型コロナウイルスに対しては、東アジア地方の人に「交差免疫」があり、これが、欧米のような大規模感染になることを押し留めている。

 ②少数の新型コロナウイルス感染を広げる人がいて、この無症状感染者を探り出し、隔離することが重要である。

 ③東京、埼玉型と呼ばれる新型コロナウイルスが日本社会に定着していて、これが独自に変位して危険性を増している。

 ④PCR検査における「擬陽性」、「偽陰性」については、日本だけにおいて流布されている現象であり、世界的には、まったく存在していない。

 ⑤東京の新宿(人口10万人あたり約840人の感染者)や渋谷、池袋などの周辺のエピセンターを完全に撲滅しないかぎり、新規感染者は無くならないし、今後は、ここを中心に再び広がる可能性がある。

 ⑥新型コロナウイルス感染による死亡率は2%程度であり、これは世界共通の現象といえ、日本だけが低いのではない。

 これらの科学的見地からの指摘には説得力があります。

 これから、日本においても、大変な感染拡大が起こる可能性があり、心して対応する必要がありますね。

yasou
                 「里の駅」の前庭で
      
 (つづく)