疲労回復の切り札

 3つの申請書づくりをほぼ終えたころから、その疲労が体調に現れ始めました。

 この症状は、いつも決まっていますので、「やはり始まったか」という認識をえることができました。

 その症状は、次の通りです。

 ①朝起きたときに身体が思い、日中は頭が重くなる。

 ②足の甲が腫れ始め、脹脛が硬くなる。

 ③肩こりがひどくなり、左側の首筋と左肩に痛みを感じる。

 ④尿が出にくくなる。

 ⑤身体に湿疹が出始める。

 ⑥食欲はより旺盛になるが、運動はしたくなくなる。


 こうなってくると、簡単には回復できなくなります。

    一瞬、「へたり込み」たくなる気分に陥りそうになることもあります。

 それでも、これらは明らかな危険信号ですので、この改善を意識的に図らないと自然には治りません。

 そこで、私は、次のような疲労回復策を実践します。

 1)安堵感を満喫し、自分の努力を評価する。

 2)積極的に睡眠時間を増やす。23時就寝、朝6時起床をめざす。

 3)光マイクロバブル入浴時間と回数を増やす。

 4)一日の仕事量を減らす。締め切り間際の労働過多を減らし、早期の終了をめざす。

 5)食生活を普段通りに戻し、規則的にする。


 この5つの実践において、今回も、最悪のひどい状態に陥ることはありませんでした。

 やれやれであり、以前のように若くはないので、「無理は禁物」です。

4つ目のブレイクスルー

 さて、4つ目の課題は、知財に関することでした。

 じつは、新たな試作品を受け取って、それを毎日、試験を行ってきました。

 それは、試験というよりは、むしろ「使いこなす」という感覚で試していました。

 その「使いこなし」のなかで、次の実感が湧いてきました。

 「これは、なかなかよい。使えば使うほど、よさが解かる。どこがよいのか、悪いのかを明らかにする必要がある」

 こう思いながら、さらに毎日使いこなしていると、

 「もしかして、これは、これまでの商品概念を超えてしまう可能性が出てくるかもしれない!どうであろうか?」

と、心が揺れ始めました。

 より厳密に、より科学的に見つめ直してみようと思い、その研究レポート(メモ程度の段階)を書き始めました。

 すると、どうでしょうか。

 やはり、いくつもの検討事項が出てきて、そこにはブレイクスルーの芽を見出すことができました。

 こうして、このレポートを書き始めて約2週間が過ぎていきました。

 その前の準備期間を加えれば約1か月にわたる考察と執筆になりました。

 その結果、本レポートにおいて執筆を行ったのはA4判で19ページ、字数において16131文字でした。

 本レポートは正規の報告書ではなく、メモ程度の資料にすぎませんでしたが、それだけ、複雑で内容のあるものだったことが、それを書き終えてよく解りました。

 個々のブレイクスルーの中身については紹介を控えますが、その特徴については少々の言及をしておきましょう。

 ブレイクスルーとは、「打破」、「突破」を意味する用語です。

 何を打破し、突破するのか、を問えば、それは、従来の概念や商品力を打破・突破していくものと考えることができます。

 長い間、商品として存在し続けているものには、それにふさわしい力があり、その力が発揮されることで生活のなかに根ざすことができています。

 この従来の商品力を打破・突破できるようにするには、その概念を丸っきり変えてしまう新たな商品力を生み出すことが必要になります。

 しかも、その商品力の卓越性が、新たな生活様式への適用と定着を生み出すものであることが求められます。

 簡単にいえば、新たな生活様式を生み出す創造的な商品としての力を生み出せるようにすることが重要です。

 知財としては、新規性、有用性、進歩性が問われることで、ナンバーワンとオンリーワンが問われる商品となりうるか、の真価が試されることになります。

 今日の社会においては、このような「革命的商品づくり」が非常に困難になっています。

 その理由は、その発明を生み出す気風や土台が無くなってしまったことにあります。

 それよりも、出来合いの市場に、安値で参入して儲ければよい、それで足りなければ賃下げとリストラで補えばよい、このような後ろ向きの考えがすっかり蔓延ってしまったからです。

 そのために、一番安く手っ取り早いのは、アイデアを合法的に盗めばよく、それによって真似事ぐらいのことは可能になるからです。

 しかし、かれらの泣き所は、真似事はできても、真のブレイクスルーができないことにあります。

 そのために、せっかく合法的に盗んだアイデアも実にはならず、そのうち投げだすか、上司にもう止めろをいわれて、それで終わりになってしまうのが「落ち」なのです。

 どうやら、かつての「ものづくり日本」は、どこかに行ってしまったようですね。

 4つ目のブレイクスルーによって、その「落ち目の『ものづくり』」にカンフル注射を行うことで目覚めていただくことができると幸いです。

 (つづく)

yuri-55
高砂百合