日本国内において新型コロナウイルス感染が落ち付いてきて、緊急事態宣言が解除されました。

 しかし、その束の間、北九州市と東京都において、新たな感染者数が増え始めました。

 先の解除の条件において新感染者数が10万人に対して0.56人という数値が示されましたが、今の時点において北九州市においては、それが2.36人という高い数値になっています。

   これには、昨日(28日)の新たな感染者数21名が入っておらず、これを加えると4.5人という、全国的な解除基準値の約10倍が示されています。

 北九州市長は、「第二波の入口に立っている」と発言されていますが、ここまで来ると、その突入が起こり、急激な増加を迎える可能性があります。

 その理由は、新規感染者45名中の約半数が感染経路の不明な方であり、クラスター班が派遣されていても、それが有効な波止めの対策になっていないことにあります。

 しかも、新たな感染者は、北九州市のほとんどに偏りがなく発生していますし、さらにその周辺の行橋市や直方市にまで広がり始めています。

 一方、東京都においても新たな病院感染でクラスターが発生し、多数の感染者が発生しています。

 この院内感染は、北九州市でも起こっていて、無症状の感染者が病院に来ることによって感染が広がっています。

 これらの感染は、最後の砦となるべき病院で起こっていて、最も起こってはいけないところでの発生であり、ここにすべての力を注ぎ込んで対応すべきなのですが、ここに甘さがあり、いったいどうすればよいのかというメディア側からの指摘が強まっています。

 今後、東京や神奈川、北九州だけでなく、各地で院内感染が起こり、それらが病院崩壊を誘発させる危険性があり、ここでしっかり対策を講じないと再び大変な状況に陥ることになるでしょう。

 コロナは、「緊急事態宣言の解除」とは関係なく蔓延り、拡大していきます。 

 どこかの、マスクを国民に配ろうして未だに行きわたらない愚策を行った首相は、今回の感染者数が減少した結果を意識して、「日本モデル」が功を奏したと、その意味もよく理解していないかのようでしたが、その解除を説明しようとしていました。

 そこには、彼らの「思惑」がすぐに透け透けで見えてきて、その首相発言のスピーチライターも謙虚さがなく、そして決定的には知恵がないように思われます。

 また、ルイ14世のことをルイ16世と間違える読み手の方は、その作文を力なく読むだけのようです。

 新型コロナウイルス感染の第二波は、誰もが恐れ、心配していたことであり、それが第一波の問題に派生して表面に出てきたようで、これで解除の後の安堵は、ほんの束の間の出来事だったようですね。

 さて、この間において、新しい注意点が明らかになってきました。

 その第1は、北大において唾液を用いてPCR検査が可能という研究成果が明らかにされ、それが大学や医師会でも採用されるようになりました。

 第2は、大学歯学部における研究において、唾液のなかに蔓延した新型コロナウイルスが舌の周囲から肺炎に到達するという経路が明らかになりました。

 この2つの結果を踏まえて、あれこれと思案しているときに重要な問題が閃きました。

 それは、あれほど石鹸を用いての手洗いやアルコール殺菌の問題をいいながら、「うがい」の問題には一言も触れていないのではないか、ということです。

 なぜ、手洗いだけを強調し、うがいの励行を示さなかったのか、ここにひとつの盲点、あるいはミスがあったのではないかと思うようになりました。

 私の家内は、外出から帰宅すると必ず「手洗い・うがい」を勧めます。

 すなわち、手洗いとうがいは、日本人の古くからの習慣であり、手を洗った後に、必ずうがいをしていることが、子供たちにいってきたことなのです。

 これが、日本人の健康に重要な寄与をもたらしていることは明らかなことです。

 しかも、新型コロナウイルスが口や鼻の中にたくさん居る可能性があるわけですから、それを外出時に吸った場合には、素早くうがいや鼻洗いで除去してしまうことは新型コロナウイルスの増殖を防ぐ重要な対策法の一つとなるはずです。

 すでに始まってしまった新型コロナウイルス感染の第二波、それから次の第三波に備えて、うがいを励行することで、そのウイルスを体外に出す、これを日本人が真っ先に励行し、それが世界中に広がっていくとよいですね。

 「手洗いとうがい」、これをセットにして新たな「日本モデル」に発展させていきましょう。

 もちろん、この「うがい」だけではなく、もっと有効な新型コロナウイルスの体外放出法を科学的に研究することもより大切な課題といえ、若い研究者のみなさんに、この重要な課題に挑戦していただきたいですね。

 それに、私も可能なかぎり協力したいと思っています(つづく)。

taje
竹藪(国東は竹の名産地、京都にはたくさん出荷されています)