全国的に新型コロナウイルス感染者数の減少傾向に伴って、どことなく緩みが出てきて、そこに油断が入り込む可能性が生まれてきています。

 はたして、これで大丈夫なのか?

 心の片隅で不安を感じていた時に、昨夜、デモクラタイムスの次のネット番組を拝聴しました。

 「致死ウイルスに向き合う 恐怖の出口にしないために(児玉龍彦(東大教授)×金子勝(立教大特任教授)」

 これを視て、心の底から震えるほどの小さくない衝撃を受けました。

 ここでは、東京都台東区上野にある永寿総合病院の院内感染についての詳しい解説がなされていました。

 院内感染による、これまでの感染患者数は214名(5月13日現在)、このうち死者は38名(5月13日現在は42名)にも上り、ここは真に「病院崩壊」が起きている現場といえます。

 なぜ、このような新型コロナウイルス感染者の深刻なメガクラスター化が起こったのでしょうか?

 また、そのことを東京都は詳しく明らかにせず、その検討を踏まえて他の院内感染を防ごうとしていないのでしょうか?

 児玉教授は、本病院の院長の声明(同病院のHPに掲載されている)に基づいて、この院内感染の深刻さを次のように分析されています。

 この病院における新型コロナウイルス感染者の総数は214名、じつに病院ベッド数の半数にも上る数です。 

 このうち38名という大量死が起こって悲惨な状況に陥っています。

 これは、新型コロナウイルス感染によるメガクラスターによって起こった典型的な病院崩壊といえるのではないでしょうか。

 しかも、その血液内科においては48名が感染し、そこで21名もの死者が発生しています。

 この血液内科では、白血病や骨髄疾患症の患者を対象としていて、そこには高齢者のみならず、若い方々も入院されています。

 48名の感染者のうち、21名が死亡、その死亡率はじつに44%という異常な高率です。

 同室の患者のうち、二人に一人が亡くなるのですから、これは大変なパニックが起きていることを示しています。

 しかも、この病院は、東京都の中核病院であり、認証を受けた感染症の専門医、いわばプロが3名(「インフェクションコントロールドクター」と呼ばれている)も居ながら、この崩壊が起きたことから、その原因を詳しく調べて他の病院において同じようなことが起こらないようにしなければなりません。

 同病院が発表している感染者数とPCR検査数の比率(陽性率)は28%であり、これも、東京都全体の昨日の陽性率とは大きく異なっています。

 また、医師や看護士などのスタッフの感染者数は82人です。このうち医師が8人、看護士が60名と、圧倒的に看護士の方が身の危険に晒されています。

 すなわち、この病院崩壊は、最新の設備を整えた大型の病院で発生し、その道のプロの専門医と看護士が多数いても防ぐことができなかった事例であり、この原因の究明と対策の改善・強化は必須の問題なのです。

 しかし、このような恐ろしい現実があるにもかかわらず、東京都は、この惨状を明らかにしていません。

 これは意識的な操作に近いもので、これを世間では「隠蔽」というのでしょう。

 これも限られたPCR検査数のなかで、東京都において全体の感染者数は減少しているという発表の背後に、このような医療崩壊の惨状があり、しかもそれが治まっていないことに心底からの恐ろしさを感じますが、それは読者のみなさんも同じでしょう。
 
 最近は、一部のメディアにおいて都庁の誰かさんは「コロナ狸」と揶揄されているようですが、その狸さん、ここに真正面から目を向けて、この根本的な解決を行わないと、それこそ大変なことになるのではないですか。

 児玉龍彦教授は、そのことを大変危惧され、心からの警告をなされていました。

 さて、このコロナショックの真実は、どこに宿っているのでしょうか?

 限られた検査数でしかない検査において感染者が減って自粛なるものを解除しようとする指向なのか、それとも、惨状としかいいようのない病院感染なのか、読者のみなさんは、どのように思われますか。

 私は、後者における真実に目を向けて真摯に困難解決に向かうことにしか活路は観えてこないと思っています。

 すでに、中国や韓国では、第二次感染が発生していることが報じられています。

 これらを含めて、引き続き、この事態をしっかり見定めていきましょう。

 次回は、上記の両氏によって「恐怖の出口にしない」ための重要な提言がなされていますので、その考察に分け入ることにしましょう(つづく)。

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ラベンダー