前回の記事の続きです。

 少ないシャンプー液量であっても、大量の泡を簡単に発生させ、同時に洗浄力を向上させ、被毛と皮膚の両方をケアしながら洗浄する、この一石三鳥の離れ業とは、どのような方法でしょうか?

 2)シャンプーの量を極端に減らしても、極小のマイクロバブルフォームを大量発生させる

 この一石三鳥の方法を「マイクロバブルフォーム洗浄・温浴法」と呼びました。

 この三鳥を、次に示します。

 ①極小のマイクロバブルフォームを大量に発生させることで抜群の洗浄力を発揮させることができた。

 とくに、臭いの除去とその再発生期間を大幅に延長させた(4、5日が20日以上になった)。

 ②しかも、シャンプー液の使用料を従来の1/10に減らしても洗浄力は低下せず、シャンプー使用量の大幅節減を可能にした。

 これによって、ワンちゃんやトリマーの皮膚を傷めることなく優しい洗浄が可能になった。

 ③シャンプーの使用量を大幅削減することで「すすぎ」と「乾燥」における大幅な時間短縮が可能になった。 
 
 じつは、この3つに加えて「優れた温浴」も可能になったことで、「三鳥」ではなく「一石四鳥」になったのですが、これについては後に詳しく解説することにしましょう。

 この「四鳥」のおかげで、本マイクロバブルフォーム洗浄・温浴法は、全国の少なくないトリマーのみなさんに小さくない評価をいただくことになりました。

 その成果が、日本を代表する著名なトリマーの方々の賞賛を得ただけでなく、新規にドッグサロンを開店される方々にも採用されることになりました。

 じつは、このような新規開拓の事業は、マイクロバブルに関する偏見や過小評価のなかで、それらを打ち消し、再考していただくことで進行してきました。

 なぜなら、私どもの開発商品(光マイクロバブルP4)が世に出るまでに、「マイクロバブル」という用語を使用した商品が、多くのトリマーのみなさんから「期待外れ」、「劣悪商品」という評価を受けて、すっかり信用を無くしていたからでした。

 これは、マイクロバブル技術の創始者としての私にとって、とても残念で、不本意なことでした。

 こんなレベルで、こんな状況を放置することはできない、ここは、マイクロバブル本来のすばらしさを実際に目に見えるようにして、その不評価を挽回しなければならない、と思いました。

 なぜ、このようなことになってしまったのか?

 そこで、従来の「マイクロバブル」と称する商品を調べてみましたので、その特徴をいくつか紹介し、その問題点を解明してみましょう。

 1)マイクロバブルは、毛穴のなかに入って、油脂成分を洗浄する。

 これでは、マイクロバブルが小さいので、それが毛穴の奥底まで入っていって、そこにある油脂成分に付着し、それを浮上させることで毛穴を洗浄させるという説明がなされています。

 これについては、第1に、その洗浄がなされた実証データがほとんど示されずに、あたかも本当に洗浄がなされると説明されていることに問題があると思います。

 第2に、そもそもマイクロバブルが毛穴のなかにまで入っていくのかが問題です。

 このような毛穴掃除が可能だというマイクロバブルの発生装置のほとんどは、加圧溶解式と呼ばれる「白い泡」であり、このほとんどは、収縮するのではなく、膨張するバブルであり、その膨張バブルだと毛穴のなかに侵入することができません。

 第3に、この加圧溶解式の白濁マイクロバブルの電位は低いことから、それが油脂成分に吸着しにくい、したがって、そのバブルによって毛穴付近や毛穴のなかの油脂成分に付着して剥がし、浮上させるということは相当に難しいといえます。

 これらを踏まえると、マイクロバブルが毛穴に入り込んで毛穴を洗浄するということに関しては実証が十分になされておらず、単なる想像の範囲に留まっているのだと思います。

 これらに関して重要なことは、加圧溶解式のマイクロバブルと私どもが開発した超高速旋回式の光マイクロバブルでは、その気泡の性質が大きく異なっていることであり、その無理解が、都合の良い「解釈」や「想像」に結びついているようです。
  
 2)マイクロバブルは、シャンプー液と一緒に使用できない。

 これを強調している企業のひとつにT社があります。

 どうやら、ここの主張は、シャンプー液を混ぜると「単なる泡」になってしうということのようです。

 はたして、そうなのか?
 
 次回は、この「泡」に関する詳しい解説を行うことにしましょう(つづく)。
 
マイクロバブルフォーム0508
    マイクロバブルフォーム洗浄・温浴法