本来なら大型連休中に、この実験を行う予定でしたが、その開始が連休明けにずれ込んでしまいました。

 歳を重ねると、思い立ってもすぐには着手できずないことが多くなるので、何事もよりスローなペースで動いてしまいます。

 私の場合、研究日録を認めていますが、これがなかなか持続せず、中断を繰り返しながら更新するというパターンになっています。

 この大型連休の後半で、その日録を更新してみると、行なうべき仕事がなんと多いことか、これは以前と少しも変わっていないので、少々呆れ気味になりながらも、できることからやるしかないと思いを新たにしました。

 「やるべきこと」が明らかになると、それに沿って「ToDo」を熟そうという意識が働き、より緻密な実践へと移行していきます。

 さて、この「ToDo」のひとつが、この実験開始でした。

 すでに、その予備実験を終えて、およその傾向が明らかになっていますので、それをより定量的に究明することにしました。

 久しぶりに、実験装置の前で、

 「さて、どのように実験を進めようか?」

と思いながら、その試運転を行いました。

 実験には、さまざまな条件がありますので、その範囲を確かめながら、あれこれと性能を試し、その最適条件を探っていきます。

 それが定まると、今度は微妙な調整段階に入り、より性能のアップをめざします。

 「だいたい、この辺でよいか!」

 いよいよ実験のスタート、実験ノート、カメラ、時計などを準備しました。

 実験中は、水槽内をじっと観察、その間に、いろいろと考えて、

 「これは、頭がよく回る」

と、われながら少し感心しながら、

 「集中力が湧いてくる、やはり、この一時は楽しい」

と思いました。

 これから、いろいろと条件を変えて、同種の実験を繰り返していきます。

 第1日目は、夕方から始めて、終わりは23時前でした。

 おかげでよい頭の体操ができました。

 というか、懸案が動き出したことで少々頭がすっきりしたことの方が私にとってはよいことでした。

 この実験装置の開発は、ここ数年間の考案の一つの集約ですが、じつは、これを他の分野で使用できないかとあれこれ探索していました。

 最近になって、その糸口が観えてきたようで、それを調べ始めました。

 どうやら、その可能性があるかもしれないと思い始め、より本気で検討することにしました。

 小さな思い付きや実験が、より大きなものを呼び起こす、そして、それが不可能なことだ、解決できないことだと思われていたことにおいて、そうではないと思わしめるようになる、ここにおもしろさがあるようです。

 今度の場合も、頼るのは光マイクロバブルのみ、その期待に応えてくれるのかどうか、そんな期待と不安を覚えながら実験を行っていたら、あっという間に時間が過ぎていきました。

 ここは、この不安を鮮やかに振り払い、この可能性を一つずつ広げていくことができるかどうかを大いに確かめていく必要がありますね。

 明日も、この楽しいタイムスポットのなかに存分に分け入ることによって、何が出てくるのでしょうか、真にゆかいな一時になるとよいですね(つづく)。

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若葉が出始めた銀杏