先日、歯の治療が終わったはずでしたが、その後、口のなかでアクシデントが起き、急遽再治療をしていただくことになりました。

 そのため、本日は家内と相棒が歯科医に行くのに便乗して、朝から中津へ出かけました。

 中津市では、最近新型コロナウイルスの感染者が5名出てきたこともあり、この歯医者も完全防備がなされ、イスなどの消毒も行われていました。

 最近、この歯医者さんとは親交が深まっていますので、その適切で即応の処置をしていただき、すっかり元の状態に戻りました。

 歯の治療が終わって3人で、もはや恒例になった昼食を割烹レストラン「丸清」をとることにしました。

 三人とも、この老舗のレストランを気に入っていて、いつものように「おまかせ定食」を注文しました。

 「今日は、ソバです」

 ソバは珍しい、初めてかもしれないと思い、出てくるのを楽しみにしていました。

 そのソバは細麺で、汁もおいしく箸が進みました。

 そのソバと一緒に出てきたのが、見慣れない丼物でした。

 「この魚は何ですか?」

 「ボラです」

 そこには、甘辛い醤油漬けされたボラの刺身が、ご飯の上に載せられていました。

ーーー これは、珍しい、初物かもしれない!

 こう思いながら、そのボラの切り身とご飯を一緒にいただき驚きました。

 ボラ特有の臭みが消え、滑らかで甘い醤油漬けされた刺身は、なんともいえないおいしさでした。

 「これは旨いね!」

 三人とも、この初味に感激していました。

 中津といえば、寒ボラ料理で有名なところであり、冬の寒ボラは、脂がのって臭みがなく鯛よりも高級魚だといわれています。

 おそらく、この寒ボラ料理からの工夫が、このボラ漬け丼へと変化していったのでしょう。

 ソバを食べてから、この寒ボラ丼をいただき、かなりの腹いっぱい状態になり、みな満足の昼食となりました。

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丸清の「おまかせ定食」

 「今日は、少し時間があるので、どこか寄りましょうか?」
 
 こう尋ねると、家内から宇佐の名物「親玉饅頭」に寄りたいという要望がありました。

 どうやら、沖縄の妹の退職祝いと、その亭主がたくさん葫を送ってきたので、そのお礼を兼ねて、前回送付した時にとても好評だった最中の「鬼瓦」を購入して送りたいとのことで、旧宇佐市街の中央部にある親玉饅頭の店に向かいました。

 ここで小豆餡の「鬼瓦」20個と葛餅2パック、丸房露などを買いました。

 沖縄はお菓子のおいしいところですので、御土産に持っていくのに気を使ってきましたが、この「鬼瓦」最中は、沖縄にはない斬新性とおいしさがあり、これからはこれが一番良いと判断しました。

 因みに鬼瓦とは、家の屋根の先端に置く瓦のことであり、その最中のなかに小豆や豆餡が入っていて、この親玉饅頭の看板お菓子になっています。

 昔は、ここの蒸かし破れ饅頭がポピュラーであり、高級菓子の「鬼瓦」はめったに食べることができませんでした。

 現在の値段は、「鬼瓦」が1個190円、破れ饅頭が80円ですので、今も格差がでたままになっています。

 また、葛餅も珍しく、本物の葛を用いて作っているだけに、しかも10㎝四方の角形になっていて、このような葛餅もなかなかないもので、私の好物の一つになっています。

 この餅は、季節限定ですのでいつも購入できるわけではないので、運よく購入することができました。

 おそらく、沖縄でも、このような葛餅はないであろうと思って、これも1パック同封しました。

 宇佐に立ち寄りましたので、ついでに院内の道の駅で野菜でも買おうかという話になりました。

 「あそこの柚子ソフトクリームはおいしかったね!」

などと話をしているうちに、道の駅「院内」に到着、そしたら驚きの光景が待っていました。

 いつもは野菜満載の棚にまったく野菜がありませんでした。

ーーー これもコロナの影響か?

 おそらく客が激減したので、農家が店に出荷しなくなったのであろうと推測しました。

 しかし、かろうじて棚にあったのは蕨(わらび)のみで、しかも、それが半額だったので3袋も購入しました。

 近々、このおいしい蕨料理が食卓に上ってくることでしょう。

 買うものがない、これでは心残りでしたので、車内で話題になった「柚子ソフトクリーム」を少々いただきました。

 柚子の香りするソフトクリームで喉の奥がすっきりしました。

 こうして、歯科治療からの帰り道で、少しドライブと買い物を楽しみました。

 車窓からは眩しいほどに沸き立つ若緑の山々の美しい景色が見え、それらをたっぷりと楽しむことができました

 たまには、このような小旅行もよいものですね(つづく)。

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蕨(わらび)