前回の記事の続きで、第5章第5節について解説しましょう

 ⑤静脈の血流改善こそ、心と身体に調和をもたらす

 短い文章ですが、簡潔にまとめられています。その重要部分を以下に示しましょう。

 「陰の中の陰である静脈の血流こそ血液全体を支え、ひとの体支える鍵なのです」

 この場合、「陰」とは、「支えるもの」、「平和と調和」であると説明されています。

 これを動脈と静脈の関係でいえば、血液の7割を占める静脈が動脈を支えて血をめぐらせて体の調和を実現させているのだそうです。

 とくに、女性にとっては、この静脈の血の流れをよくすることが重要であることが強調されています。

 現代人は、毎日の生活の中でほとんど歩かなくなりました。歩くことこそ、呼吸を行い、体中に血液を行きわたらせることだったのですが、この当たり前の仕組みを活用できなくなってしまいました。

 ここで著者は、この血液が流れにくくなってしまうことで「感情や情緒が不安定になり、イライラや怒りが湧きやすくなる」という重要な言及をなされています。

 すなわち、血液が滞りなく流れることで「陰ー調和」が初めて保たれるというのです。

 そして、次のように、この節をまとめています。

 「血をつくり、血を増やし、血を流すことで、必ずあなたの心も体も本来の自分らしい自分を取り戻せます」

 この指摘は、私にとって真に重要でした。

 なぜなら、光マイクロバブル入浴が、体中の末梢血管において大幅な血流促進を引き起こさせていたからで、それが多くの静脈にの流れに少なくない寄与をもたらしていたからでした。

 これについては、K整形外科病院との共同研究において、被験者の手の甲に光マイクロバブルを近接噴射した時に、その血流促進が、非浸潤部の腕の静脈において実現されているという証拠データを得ていたことに符合していました。

 しかも、その作用効果が体だけに留まらず心にも重要な影響を与えていたという明察についても新たな認識を得ることに結びつきました。

 この「静脈系における血流促進」と「身体全体に及ぶ血のめぐり促進」という2つの重要な課題が明確になり、とくに、その問題を女性において究明することの重要性を再認識することができました。

 真に、私にとっては、刺激的で有用な内容を有する本となり、改めて著者の堀江昭佳さんに深く感謝申し上げます。

 次章の「心と体の悩みは血流がすべて解決する」の内容も魅力的で重要と思われますので、これについてはしばらくの猶予をいただき学習を深めてみたいと思います。

 こうして、「超高齢化社会を生き抜くための免疫力アップ」に関する研究が少しずつ進むようになりました。

 まずは、そのための基礎学習が重要と考え、堀江さんの血流三部作を購入しました。

 また、かねてから注目していた安保徹(新潟大学名誉教授)の著作数冊を読み始めました。

 かれは、惜しいことに亡くなられていますが、その著作の内容は今に生きてますます重要になってきていますので、その学習を深めていきたいと思っています。

 それらを学びながら、その成果を光マイクロバブル技術として、どう活かすか、これが私の中に芽生え始めた新たな意識であり、これも大切にしてゆかいに探究していくことができれば幸いですね。

 次回は、その安保免疫学に分け入ることにしましょう(つづく)。

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ハウスで栽培中のクレソンの花が咲きました