東京都における新型コロナウイルスの感染者が急増しています。

 それを見て、ニューヨーク在住の日本人医師が、「3週間前のニューヨークを見ているようだ」といっていました。

 そのニューヨークでは、それから倍々のスピードで今のような感染爆発が起きてしまいました。

 東京都における感染者の発表数は、約2週間前に起きたことであるといわれていますので、今の時点においては、すでにニューヨークのような事態に至っている可能性があります。

 それが杞憂に終わればよいのですが、この感染はヒトが容易に制御できるものではありませんので、東京だけが例外で済む可能性は低いといえるでしょう。

 ドイツの物理学者で首相のメルケルは、ドイツ国民の7割が感染する可能性があると警告を発しましたが、どこかの国の殿様は、そのような警告を発する度量も知能もないようで、せいぜいウイルスがスカスカで通過してしまうマスクを2枚配る程度の知恵しかないのでしょうか。

 しかし、この稚拙なアイデアを提供したのは、経済官僚出身の秘書官だそうで、今回も専門家などにも相談しなかったようで、この側近に引っ張られて、どこまでも跛行していく道を辿っているようです。

 どうやら自分自身が纏っているマスクが、その配布マスクのようですが、これを見て、なんと不格好なマスクだと思っていました。

 そのマスク姿は、殿様だけでなく、すべての閣僚や国会議員にまで及んでいます。

 それらを見ていて、閣僚たちとその殿様ではマスクが異なっていることに気づきました。

 他の閣僚は、真に立派な、そして顔がすっぽり隠れるマスクをしていました。

 国民に配るために、閣僚にまで配る余裕がないのでしょうか、それともどのようなマスクをするかは、閣僚の自主性に任されているのでしょうか。

 新型コロナウイルスが通過してしまうマスクを国民に配布し、殿様以外の閣僚は、それとは異なる高性能のマスクをして人前に出る、この光景は、今の現状をよく風刺しているのでしょうか。

 とにかく、「いったい何を考えているのだろうか」を考えさせた、「志村の殿様」に負けず劣らずの「おもしろい殿様マスク」でした。

 ある評論家がラジオでいっていました。

 「マスク2枚を配ることしかできない、これが今の実力なのだと見た方がよい」

 これは本当のことなのかもしれませんね。

 さて、マスク殿様の問題は傍において、それよりもはるかに大切なことがありますので、前回の記事の続きを真剣に考察していきましょう。

 今回の新型コロナウイルスは、かつて一部で流行したサーズとよく似ているそうです。

 それらの遺伝子情報はほとんど同じで、異なる特徴は、感染力がより強く、しかし、致死率はより低いことにあるようです。

 ある専門家が、この違いを次のように例えて解説されていました。

 サーズウイルス:車に例えるのであれば高級車である

 新型コロナウイルス:大衆車である

 致死率が高くなく(価格が安い)、広く普及しやすい(感染拡大)ことを上手く言い表した「例え」のように思われます。

 人気が出れば爆発的に売れる、これが大衆車の特徴です。そいえば、このウイルスと同じ名前の大衆車が一斉を風靡(ふうび)したことがありましたね。

 カローラよりはちょっと高級な中流階級のための大衆車コロナは、日産のブルーバードと熾烈な競争を繰り返していました。

 私も、どちらを選ぶかで悩んだ記憶があります。

 しかし、今回のコロナは、あっという間に世界中を席巻し、しかも、その経済を蝕みはじめました。

 未だ多くの国々で山を越さず、それだけ長期にわたって経済が停滞し、とうとう「恐慌」の気配も漂ってくるようになりました。

 その新型コロナウイルス、前回の記事において、その集団化(クラスター化)の特徴を指摘しました。

 その様子をBBC放送の画像において見出しましたので、以下に示します。

2020-04-04 (2)
集団化している新型コロナウイルス(黄色の球状のもの、BBC提供)

 このように、いくつもの新型コロナウイルスが吸着し合い、集団化しています。

 おそらく、この集団化によって、このウイルスはヒトをより強力に攻撃してくるのではないかと思われます。

 これが、肺のなかに浸入する前に、この集団化を防ぎ、あるいは集団化されたものを解きほぐし、その強力化を防ぐ可能性があるのではないか、これが私の仮説です。

 前記事において、このウイルスが吸着し合い、それが集積して集団化するのは、ウイルス同士吸着させる有機物系の介在物が存在しているのではないかということが、その画像から判明しました。

 この吸着は、ウイルス表面(棘状の突起も含む)がマイナスに帯電し(生物の細胞の表面はマイナス帯電が多い)、その介在物がプラス帯電の有機物であり、この正負の帯電によって互いに引き寄せて吸着し合っていることが推察できます。

 新型コロナウイルスの大きさは約100ナノメートルですので、このナノサイズの有機物の粒子は、ヒトの体内にたくさん存在しています。

 この多数のナノサイズの有機物を介在して、新型コロナウイルス同士が吸着しあって集団化する、これがそのメカニズムではないかと考えました。

 この集団化を防ぐ、あるいは解消する決め手は、このナノサイズの有機物と新型コロナウイルスの吸着を解き放つことではないかと思います。

 そのためには、新型コロナウイルス(マイナス帯電)とナノ有機物(プラス帯電)の電位的関係を解きほごす必要があります。

 これを解りやすく説明するために概念図を示しましょう。

korona-44
 次回は、この概念図を詳しく解説することにしましょう(つづく)。