国東の名物に「唐揚げ」があります。
なにせ、かなりの数の唐揚げ屋があり、味もそれぞれ違いますので、自然に好みの唐揚げ屋が決まってしまいます。
国東では「花ちゃん」、中津では「ふじや」が定番になっています。
この両者においても、それぞれ微妙に味が違っていて、前者は、やや刺激があり、インパクトが強い味で、その鶏肉は鹿児島から仕入れているそうです。
一方、後者の方は、昔懐かしきおふくろの味で、上品な旨みが特徴的です。
とくに、揚げた直後に車のなかで食べる味は抜群で、ついつい、触手が伸びてしまいます。
衣と肉の味のコンビが抜群で、最近は手羽先の唐揚げをよく買うようになりました。
さて、本日は、お客さんを迎えて、花ちゃんの唐揚げが食卓に上りました。
珍しいことに、骨なしの唐揚げと共に砂ずりの唐揚げも皿に添えられていました。
この砂ずりの唐揚げは、噛むほどに味が出てきて、おいしく仕上がっていました。
揚げることで柔らかくなり、味が凝縮されたのではないか思います。
ひとつ摘んで口に入れて、この旨さに感心し、2つ目もいただきました。
ーーー やはり、この味にはなかなか出会えない!
と、この味との遭遇に感心し、楽しさを覚えました。
砂ずりといえば、それを湯がいて酢醤油で食べるのが常でした。
これが子供の頃に食べたおふくろの味であり、これを唐揚げにして食べる習慣はありませんでした。
しかし、骨なしの肉の唐揚げは、よく弁当の中に入っていて、共に早弁をした友達に、それをやって喜ばれました。
この早弁の唐揚げの味は最高の思い出として今も鮮やかに記憶に刻まれています。
当時、鳥はご馳走であり、鳥飯(「かしわ飯」と呼ばれていました)も好物の一つでした。
この「かしわ飯」で有名なのが折尾の「東筑軒」の駅弁です。
新幹線小倉駅や博多駅を訪れた際には、これをよく買い、御土産として持って帰りました。
国東の海の幸、みごとですね(つづく)。
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