前回に続いて、  

 『血流がすべて解決する』堀江昭佳著(サンマーク出版)

の読後感想を述べておきましょう。

 このなかで、私が興味深く覚えたのは第5章「『静脈』の血流をよくするための生活習慣5つの方法」でした。

 これは、血流において、動脈と静脈を、それぞれ区別して考える必要があることが明示されていたことでした。

 しかも、それが、男女によって異なる特徴を示すことが指摘されていたことにも驚きました。

 いわゆる「血液ドロドロ」問題において、男性の場合には、脳梗塞、心筋梗塞、高脂血症に注意する必要があり、女性の場合には、足のむくみや下半身の冷えが関係していて、男女で、その症状が大きく異なっていることが示されていました。

 同時に、前者の事例は「動脈」に関係し、後者は「静脈」と結びついているという指摘についても感心しました。

 周知のように、動脈とは、動物の血管系において、心臓から押し出される血液の流れる血管のことであり、一方、静脈は、心臓に流れ込む血管のことです。

 ここで、勉強させられたのは、その動脈と静脈を流れる血液の量の比率が1対4であることでした。

 動物が生きている限り、心臓は働き続け、常に心臓から血液を押し出しています。
 
 この場合、圧力を高くして押し出さないと、太い動脈から末梢の細い血管まで血液を流していくことができません。

 一反、末梢まで押し出された血液は、静脈を通じてゆっくりと心臓に返送されていきます。

 それぞれの血液流量費が1対4、これは納得で、それが逆だと、心臓には大変な負担を強いてしまい、たちまち、心臓は、その働きに耐えられなくなってしまうでしょう。

 動脈の役割は、心臓から毛細管にまで血液を運搬し、そこで酸素や栄養を細胞に供給させることです。

 この供給後の血液は静脈に運ばれ、それが集まって大静脈を通じて心臓に戻っていきます。

    これらの作用を発揮させるために、動脈は、身体の奥深いところに配置され、静脈は比較的浅いところに形成されています。

 この動脈と静脈を流れる血液の量は1対4、前者に対して後者の方が量的に圧倒的に多いということは、その後者における制御が可能となるのであれば、それは有効的ですばらしいことになります。

   しかも、静脈における血液は流れにくく、時間をかけて心臓に戻っていくことから、その間に何らかの改善ができれば申し分ないということになりました。

 さらに、この毛細管から静脈における血液の制御を行うことが女性にとってより効果的であれば、さらによいことになります。

 より具体的には、女性特有の足のむくみや身体の冷えにおいて重要な改善がなされるようになることには小さくない意味があるように思われます。

 このように考えているうちに、私の脳裏には、次の経験が浮かんできました。

 それは、「光マイクロバブル湯が、男性よりも女性の方がより効果的で、女性に向いているのではないか」と思うようになっていたことでした。

 この女性における静脈の役割に関する論述に接し、私は、そのことをより確信するようになりました。

 次回は、そのことにより深く分け入ることにしましょう(つづく)。

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再び蝋梅(梅園の里)