今朝ほど、大分県の医療関係担当者が新型コロナウイルスの感染者が8名出ていることを漏らしたというネット情報がありました。

 これによれば、明確な発表には至っていないようですが、その真偽も含めて気になるところです。

  大分県には大きな港があり、そこには中国からの観光客が、常に大勢来ておられましたので、憂慮すべき事態に至ることを心配していましたが、どうやら、その一端が見えてきたのかもしれませんね。

 これに関係してよくメディア情報を耳にするようになりましたが、これらを併せ視て、「国の危うさ」を覚えるようになりました。

 これは、世の中が大きく変わる時によく起こる現象と思うと、それは必然なのかもしれませんが、ここは大局を俯瞰しながら物事を考えていくことが求められているのだと思います。

 さて、その「危うさ」の件ですが、その第1は、新型コロナウイルス感染に関する第1回の専門家会議が開催されたのは2月16日だそうで、その後も2回目しか開催されていないと聞いています。

 このような危機において、その道の専門家を集めて、その緊急対応をしていくことは当然のことですが、これが軽視されたままで、「よくわらない(加藤厚生労働相の国会答弁)」という事態がどんどん進んでいたことです。

 なぜ、専門家が出てきて、現状把握、具体的な対策の明示、今後の展望を明らかにしないのか、真にふしぎに思っていましたが、このような後手後手の対応を知って、本当に心配になりました。

 担当大臣や厚生労働省の担当者の記者会見がなされる度に、その心配が増すばかりで、混乱がどんどん拡大していることに自分で気づかないのでしょうか。

 第2は、クルーズ船に入って陣頭指揮をしている橋本副大臣が、自分で公表したツイッターのひどさが話題になっていることです。

 さすがに、これはまずいと指摘され、削除したそうですが、一旦流れたものは消せないので、これがテレビで取り上げられていました。

 これによれば、部屋を隔離した張り紙がなされていて、その張り紙がなされた入口の写真が示されていました。

 左はグリーンゾーン(安全地域)、右はレッドゾーン(危険地域)という主旨の張り紙でしたが、その入り口を入ると、この両ゾーンがあり、そこで仕切られていたのは縄一本だったというもので、さすがに、これを紹介したキャスターも呆れかえっていました。

 このような浅はかな様子を、トップの職にある者が、しかも自分でツイッターにおいて自慢げに示すのですから、この方の「見識」とは、どのようなものなのでしょうか?

 すでに、みなさんもご存知のように、このクルーズ船による封じ込めの水際作戦は大失敗に終わりました。

 閉じ込められた世界各国から、その誤りの指摘が相次いでいます。

 この批判を受けてか、急遽、その水際作戦を転換し、陰性という結果が出た乗客の全員が下船しました。

 その折に、下船者に手渡された文書のなかに「公共の交通機関を利用して自宅に帰ってください」という指示が書かれていました。

 本来であれば、下船されたみなさんの事情を考慮し、希望を聞いて、最寄りの駅までお連れして、公共の交通機関をできるだけ使用しない配慮が必要だったように思われます。

 この一連の経過を見ていて、ふしぎな光景を何度も出会いました。

 封じ込め当初は、政府の女性担当者が、胸を張って「全員検査はしません」といっていたのに、アメリカをはじめとして世界の各国が飛行機をチャーターして救出し始めた途端に、その頑なな方針を変更しました。

 この過程で、加藤厚生労働相が、次のように何度も述べていました。

 「私としては、全員検査をしたいと思っている」

 一国の担当大臣が、「〇〇をしたい」と何度もいう。

 このようなことがあっていいのかと思いました。

 担当大臣であれば、「したい」ではなく「します」というべきなのに、この方は、そういい続けることが何をもたらすのかを、おそらく知らないのだと推察しました。

 それは、その方が全員検査を行なう権限がないことを意味していますので、その無能さを曝け出してしることでした。

 これによって、それを聴いた市民のみなさんは、安心するどころか、ますます不安を感じていたわけで、それが社会的混乱をますます深めさせていたのです。

 この方は財務省出身だそうですが、その担当大臣としての責任感、使命感が、その言動にきちんと反映されておらず、逆に、その薄っぺらさが不安を醸し出しているのです。

 担当大臣が決められないのであれば、誰が一体、その決断をするのでしょうか。

 この点も不明確で、本来であれば、専門家会議の責任者が、それを検討し、政治的責任者に、その結果を進言していく、これが本来の姿だと思われます。

 これに関連しては、クルーズ船における封じ込めは、失敗ではない、封じ込めは成功していたという一つのデータが示されていました。

 そんなデータを示しても、実際には、大量の感染者が毎日出ているではないか、これがテレビキャスターの発言でした。

 きちんとしたデータを示さず、自分たちの誤りを反省せず、しかも、そのなかで都合の良い一部を示して、私たちは間違っていなかったといっても、誰が信用するのでしょうか。

 真に情けないことですが、このような次元の話が、これからもどんどん出てくるのでしょうね。

 もう一つ、「これは大変だ」と思ったことを紹介しておきましょう。

 それは、国立感染症研究所の所長が、国会に呼ばれて質問を受けていたことです。

 このシーンを偶然ネット上で拝見し、唖然としました。

 科学者であれば、簡単に返答できることを頑なに拒み、何度も、壊れたレコードのように同じ回答を繰り返して時間切れに持ち込んでいたことです。

 これは、まさに政治的発言であり、科学者の発言ではありませんでした。

 このような方がトップで本当に大丈夫なのか?

 これも大変な心配事に加わりました。

 これらに明らかなように、今後もますます混乱が深まることが予想されますが、それらに一喜一憂することなく、自分で考え、自分で守る、これに徹していくことが大切だと思います(つづく)。

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 国東の森