飛沫の「しぶき」について、次の3つの分類を行いました。
1)ミリメートルサイスの「しぶき」
1)ミリメートルサイスの「しぶき」
これには、たくさんのウイルスが付着、あるいは含有することができます。たとえば、咳の発生によって、このしぶき飛ぶとなりますと、それは、あまり遠くに飛ばず、すぐに地面に落ちてしまいます。
2)マイクロメートルサイズの「しぶき」
この「しぶき」のより細かいサイズが問題になります。
そこで、「マイクロしぶき」を次のように区分します。
①数~数百マイクロメートル(㎛)しぶき
たとえば100㎛の水滴に新型コロナウイルスが付着することを想定しますと、その数はかなり多く数十個、あるいは数百以上に上るかもしれません。
その数はかなり多いのですが、自重のせいで短時間に落下してしまうことから、その現場において空気の流れが形成されていなければ、それが巻き上がることはないでしょう。
②数㎛前後のマイクロメートルしぶき
問題は、このサイズの「マイクロしぶき」が、空気中を舞ってなかなか落下しないことにあります。
このサイズのしぶきへの新型コロナウイルスの付着個数は少なく、数個~数10個程度でしょう。
たとえば、室内で人が呼吸しながら動き回ることを想定しますと、ここでは常にコロナウイルスが付着したマイクロしぶきが蔓延していると考えてよいでしょう。
これに関係して、次のような見解が一部にあるようです。
「飛沫とは、くしゃみや咳で飛んでいくしぶきのことで、感染者のウイルスが含まれる。口や鼻の粘膜に付着すれば、そこから感染が起きる。ただし飛沫は5マイクロメートル(1μm=1000nm)程度の大きさがあり、重みのせいで空気中を漂う間もなく落下してしまうため、空気感染ほどの感染力はないと言える」
おそらく、この見解は、空気の流動がないところで起こった現象を基にして理解されたものと思われます。
人の動き、風がある、室内の対流があるなどの諸条件が加わると、重みのせいで落ちてしまうのではなく、逆に舞い上がることを指摘しておきます。
そのことをわかりやすく解説するために、「海塩粒子」の話をしておきましょう。
海辺に佇むと潮の臭いがします。
これは、海塩粒子が飛ぶことによって届いたものです。
私は、この海塩粒子の室内実験を行ったことがあります。
海水中で光マイクロバブルを発生させると、小さな海水の粒子が水面の上数㎝の厚さで滞留します。
白い雲のような粒子の層ができます。
これをフッと息を吹きかけると、周囲に拡散していくことを観察しました。
「そうか、これが海塩粒子か!」
この粒子と同じサイズの「しぶき」が、密閉空間に充満することは、容易に形成可能なことといえます。
バス、飛行機、船、新幹線などの室内において、マイクロしぶきに付着した新型コロナウイルスが充満し、そこに30分滞在することで感染が達成される、これは十分にありうることです。
しかも、咳やくしゃみの度に、そのマイクロしぶきは、その隙間から放出され、空気中を漂うことになります。
陰圧下の室内では、常に外部から空気が流れ込んでいますので、ここでは常に空気の流動が起きています。
これも、ウイルスが巻き上がる要因のひとつといえるでしょう。
3)ナノメートルサイズの「しぶき」
次回は、この解説を試みましょう(つづく)。
コメント
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『海水中で光マイクロバブルを発生させると、小さな海水の粒子が水面の上数㎝の厚さで滞留します。白い雲のような粒子の層ができます。これをフッと息を吹きかけると、周囲に拡散していくことを観察しました。』の部分ですが、「白い雲のような粒子の層」の成分は分かりますか?
1998年に広島江田島湾において初めて光マイクロバブルの現場適用が行われた訳ですが、養殖牡蠣にぶっかけた際の泡は真っ白で壮大な写真がKさん(故人)によって撮影されています。ドクターの論文を探したのですが、詳しく書かれたものが見つからないので今更ではありますが質問です。
海水つまり塩分等の有機物を含んだ液体が光マイクロバブルによってどう変化していくのか?
光マイクロバブルはどういう過程で塩素除去(科学反応)をさせるのか
一般の水道水に含まれる塩素を光マイクロバブルだけで完全に除去できるのか?
以上の3つ。いまいち理解できておりません。よろしくお願いします。ではでは。
さて、今朝のおはよう日本の中国地方版で『下松市栽培漁業センターに「新種苗棟」日本最大規模のタッチングプールも!』というタイトルで放映がありました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200205-00000075-minkei-l35
概略は下記のとおりです。
1983(昭和58)年水産資源の保全を目的に設立された同施設。これまで、「笠戸ひらめ」をはじめ、「笠戸トラフグ」、オニオコゼ、キジハタ、マコガレイなど10魚種を育成し、周南市や下松市の海などに稚魚を放流していた。漁業者から新魚種の開発要望を受け、新施設の増設を計画。2018(平成30)年着工から1年半かけ完成した。総工費は約11億1,000万円。新施設の敷地面積は約6225平方メートル。稚魚を卵から育てる「第3生物飼育棟」と研修室や調理室を備える「研修棟」、「中央管理棟」、魚と触れ合える「タッチングプール」がある。50トン水槽を8基備える「第3生物飼育棟」では、マコガレイ、キジハタ、オニオコゼ、アイナメ、ウマヅラハギの5魚種を卵から育てる。下松市役所農林水産課よると、「タッチングプール」の広さは約71平方メートルで日本最大規模という。笠戸ひらめや笠戸トラフグ、キジハタ、サバ、マダイ、モチメイボなどの魚が放流されおり、はだしで入り、直接触れ合うことができる。利用無料。足洗場も併設する。
早速、問合せて、10日月曜日に見学させて頂くことにしました。ドクター。今、光マイクロバブル発生装置のM型、W型はどうなっていますか?楽しみです。ではでは。