好評の前回の記念シリーズの再開の重要性を教え子さんも指摘されていましたので、すぐに続編を認めることにしました。
今回は、記念シリーズという位置づけを行わず、長期にわたって持続できるようにしました。
この再開を、いつ、どのように行うのがよいのか、この間、しばし思案を続けてきていました。
じつは、1月末に第54回マイクロバブル研究会が開催され、そのゲストとしてトップトリマーの松林智宣さんに講演を行っていただきました。
これを聞いて、新たな成果や課題が討論されましたので、それらを踏まえて、新シリーズを始めるのがよいという判断に至りました。
そこで、このシリーズの第一段階は、その松林講演を参考にしながら考察と叙述を進めていくことにしましょう。
最初は、犬の身体について、次のように解説がなされています。
①被毛: 多くの犬には、太い上毛(オーバーコート)と細い下毛(アンダーコート)がある。
② 上毛は保護、下毛は保温の役割を果たしている。
犬は、ヒトと違って服を纏うことができませんので、その服の役割を上毛と下毛が果たしています。
周知のように、人の服には上着と下着があります。前者は、美しく着飾り、風や温度から身を守る役割があります。
一方、後者は、体温を維持するほかに汗を取る役割があります。
犬の場合は、この上着と下着のそれぞれの役割を上毛と下毛が担っています。
上毛は、風雨、衝撃、急激な温度変化への対応、汚れの浸透防止などに対して有効に働きます。
一方下毛は、保温だけでなく、皮膚疾患防止、血流維持、神経障害の防止の機能を有しています。
長い歴史のなかで、この上毛と下毛の重要な役割分担がなされ、定着してきたのだと思います。
③ 毛の太さはプードルで40ミクロン(人で100ミクロン) 。
④ 密度は人の3倍である。
一般に、犬の毛の太さは、ヒトの1/3、その密度は3倍といわれています。
日本人に一番人気のペットはプードルで、その毛の太さが指摘されています。
40ミクロンとは、40㎛のこと、100分の4㎜という、非常に細いサイズです。
これに加えて、犬の被毛がヒトよりも3倍多いことから、それがいったん汚れると、なかなかきれいにすることができない、ここに、ワンちゃんの洗浄問題が容易ではないことの根拠があります。
これは、犬の飼い主さんが自分でワンチャンを簡単に洗浄することはできないことを意味し、それによってトリマーという職業が生まれることになりました。
そこで、優れた洗浄力を可能かぎり発揮させ、短時間に、そしてその洗浄を担うトリマーやワンちゃんに身体的負担をかけない新たな洗浄法の開発が求められるようになりました。
1)よりきれいに洗いたい。
2)臭いが戻る期間を延ばしたい。
3)飼い主とワンチャンに喜んでもらいたい。
など、これらがトリマーの要望であり、これこそ「現場のニーズ」といえます。
一方、ワンちゃんの皮膚は、どうなのでしょうか。
次回は、その皮膚問題に分け入ることにしましょう(つづく)。
コメント
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ここで、再度同じクエッションで恐縮ですが、㈱ナノプラネット製の超高速旋回式式装置で発生するマイクロバブルを「光マイクロバブル」と命名し、すでに、その立ち位置、定義も明らかにされています。その光マイクロバブルを利用して作られたペット洗浄用の泡ならば、「光マイクロバブルフォーム」でいいのではないか?が、小生の考え方です。
数少ない読者の皆様のためにも再度、アンサーをお願いします。
質問は単純で、光マイクロバブルを利用して作られたペット洗浄用のパフパフの泡ならば、「光マイクロバブルフォーム」でいいのではないか?です。
つまり、敢えて、「マイクロバブルフォーム」と命名したしたのは、拘り・理由があると思うのですが、いかがでしょうか?
一昨年に流行りましたが、2年以上経った今でも使われているということは、ある意味便利な言葉ですね。流行った原因が原因だけに、いい意味では捉えていませんでしたが、こういう時に使うと悪くはありません。
ではでは。