昨日、博多駅前の朝日ビルにおいて、第1回福岡光マイクロバブル技術セミナーが開催されました。

 そのプログラムを示します。

13:00~13:10 開会挨拶

13:10~14:00 講演1:

 「光マイクロバブル技術の基本戦略」 大成由音(()ナノプラネット研究所)

 キーワード:光マイクロバブルとは何か、発生技術、物理科学的特性、革新的機能性、基本戦略

 要旨:光マイクロバブルと光マイクロバブル水とは何かを解説し、その物理・化学・生物学的特性を明らかに する。また、それらを踏まえて光マイクロバブル技術の基本戦略を示す。

 

14:00~15:00 講演2:

 光マイクロバブル技術の核心と商品づくり 大成博文・大成由音(()ナノプラネット研究所)

 キーワード:光マイクロバブル技術の核心、生物活性、ヒト生理活性、植物活性、革新的商品づくり

 要旨:光マイクロバブル技術の核心は、水と空気を利用して生物(動物、植物、微生物)の生理的活性を誘起 させることにある。これを基本にして革新的な商品づくりの具体的事例を紹介する。

 

15:10~16:10 講演3:

 光マイクロバブル技術による社会イノベーションの必要条件 大成博文(大成研究所)

 キーワード:技術イノベーション、経済イノベーション、社会イノベーション、製造業の再生、次世代ものづ くり

 要旨:光マイクロバブルによる技術イノベーションの特徴と発生方法を考察する。また、その連続的生起によ る経済イノベーションおよび社会イノベーションの可能性を検討することによって、その必要条件を明らかに する。また、それらを踏まえた光マイクロバブル技術による商品開発の展望を明らかにする。

 

16:10~17:00 総合討論

 

17:00~17:10 閉会挨拶

 

17:30~19:00 交流会


 当日は、約半日の日程で3つの講演を行うことになりましたので、いかにコンパクトに光マイクロバブル技術の基本、核心、商品づくり、社会イノベーション、展望などについて解説しました。

   これらのそれぞれの講演の後に、活発な質疑応答も行われました。

 そのいくつかの内容を紹介しましょう。

 第1は、超高速旋回式装置で発生させた光マイクロバブルが収縮して小さくなり、最後には溶解して消失していく理由に関することでした。

 参加者の多くのみなさんは、光マイクロバブルが収縮することに関しては予想外の現象として理解されたようで、とても不思議なご様子でした。

 光マイクロバブルが急激に小さくなっていくこと、この現象をどう理解すればよいのか、これは非常に重要な問題なので、かなり詳しい説明と議論を行いました。

 「光マイクロバブルが時間経過とともに、どんどん小さくなっていくと、どうなると思いますか?」

 「鋼球のように硬くなると考えてよいのではないですか!」
 
 「そうですね。気泡が小さくなってマイクロサイズになっていくと、鋼球のように硬くなると考えてよいと思います。

 これを可能にしているのが表面張力なのです。この表面張力が大きくなることによって、鋼球のように硬くなります。

 ですから、これをより小さくしようとすると、ものすごい力で押さないと、マイクロサイズの気泡をより小さくすることはできません」

 ここで、例の風船のクイズを行いました。

 このクイズは、同じ風船を大小に膨らませて、それをストローで繋いで通気させるとどうなるか、を問うものでした。

 正解は、小さい風船がより小さくなり、大きい方の風船はより大きくなるというものでしたが、これに手を挙げて正解を言い当てた方は一人もいませんでした。

 小さい風船の内部の方が圧力が高く、大きい方の風船の内部の圧力が低いために、空気の流れは、小さい方から大きい方に起こり、小さい風船がより小さく、大きい風船がより大きくなるのです。

 これを踏まえて、気泡が収縮して小さくなっていくことを考えていただきました。

 「気泡が小さくなるとなかの圧力が大きくなります。なかの圧力が大きくなると、どうなるのでしょうか?」 

 「温度が上がってきます」

 「そうです。圧力と温度が上がっていくとどうなるでしょうか。いったいどこまで上がるのでしょうか?」

 こう尋ねると、みなさんは、ますます、首を傾げておられました。

 「太陽の表面温度はおよそ1万℃といわれています。光マイクロバブルのなかも太陽と同じになるのでしょうか。
 超音波において圧壊された気泡の温度と圧力は、数千度、数千気圧といわれています。どうでしょうか、光マイクロバブルのなかは、1万℃、数千度、数千気圧になるのでしょうか?
 これは非常に重要な問題ですね」

 みなさんの興味を、この問いかけでぐっと引き寄せることができました(つづく)。

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小菊