アント二ー・ゴームリーの作の「Another Time XX」の像が見下ろしている国東半島の写真をじっと眺めていて、はっと気づいたことがありました。

 それは、「国東半島は、みごとな自然の森ですっかり覆われている」ことでした。

ーーー 国東は森の半島、昔も今も国東を生かし続けてきたのは、この森なのだ!

 周知のように、国東半島は瀬戸内海という大きな内湾に突き出しています。

 作家の森村誠一さんによって、ここは「日本の地中海」と呼ばれていましたので、実際に、その地中海を調べてみました。

 この海は、北のヨーロッパ大陸、南のアフリカ大陸の中間地帯にあり、その入り口はスペイン、突き当りはトルコに至る巨大な内湾として数々の歴史の攻防が繰り広げられてきたところです。

 この地中海に張り出している代表的な半島は、イタリアとギリシャです。

ーーー そうか。これらの半島と同じように、瀬戸内海に張り出しているのが国東半島だ。森村誠一さんは、これに注目して「日本の地中海」といったのかもしれない。

 そこで、今度は、日本地図をじっくり見渡して、国東のように、内湾に巨大な半島が突き出しているところはあるか、と思って探してみました。

 二度、三度と日本列島をじっくり観察しても、国東半島と同じものを見出すことはできませんでした。

ーーー 内湾に突き出している巨大な半島は、ここ国東しかない!

 これが第2の発見でした。

 大きな内湾に突き出した半島は国東だけである。

 しかも、それが森で覆われた半島なのです(第1の発見)。

 すなわち、瀬戸内海という大きな内湾に突き出た巨大な森で覆われた半島、これが国東半島なのです。

 日本で一つしかない、豊かな森の幸、海の幸を育むところ、それらが国東半島の貴重な地域資源の特徴なのです。

 さて、この稀有な森と海を繋ぐものは何でしょうか?

 それは、生体における血液のような役割を持っているものではないでしょうか。

 森と海に注がれる生命エネルギーの源、それが水なのです。

 ここ国東に来てから、細やかに大分の水に関する研究を開始しました。

 そのきっかけは、竹田の「河宇田湧水」に接したことにありました。

 ここでは、阿蘇山に育まれた湧水が滾々と湧き出ていました。

 かつては、この水を利用して酒造りが行われていました。

 その現場で、たっぷりとおいしい水を飲むことができました。

 混ざりけや嫌味のない、そしてほのかに甘い、おいしい水でした。

 山口県にいた時は、周南市徳地の山間、地下30mのボーリング水をこよなく愛していましたが、この河宇田湧水は、それに匹敵する、あるいはそれを凌ぐ水だと思いました。

 「飲むだけではもったいない。この水のお風呂に入らせていただけませんか」

と、この元酒屋さんに頼み込んで、豪勢にも光マイクロバブル湯で至福の一時を味わったこともありました。

ーーー そうか、大分は、このような「名水の地」なのだ!

 こう思って、私の名水めぐりとその上質化の研究が始まりました。

 しばらくして、私の家づくりに関わった左官屋さんに尋ねてみました。

 「この近くでおいしい湧水の出るところはありませんか」

 「昔は、山香においしい水のでるところがありました。今は、どうでしょうか。少し味が変わってしまっという話を聞いたことがあります」

 調べてみると、これは、杵築市山香町にある「水の口湧水」のことでした。

 杵築から日出に向かう高速道路から降りた山間の麓にある「水の口公園」のなかに、この湧水がありました。

 ここでは、誰が来ても湧水を汲めるように水道の蛇口が設置されていて、傍に水神様も祀つられていました。

 周囲は山に囲まれ、人家はほとんどなく、おいしい水が湧き出る自然環境がありました。

 早速、この水を賞味しました。

ーーー たしかにおいしい水質でしたが、何か硬質のものが感じられました。そうか、この硬質の口当たりのことをいっていたのか!

 昔は、これがなかったそうなので、「これがなければ確かにおいしい水だ」と思いました。

 この水を持って帰り、光マイクロバブル実験を行いました。

 次回は、その結果を解説することにしましょう(つづく)。

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蛍草