東京から二組のお客さんを迎え、今回も国東の海の幸でもてなすことにしました。

 早速、家内に国東安岐港の魚市場でよい魚を手に入れるようにお願いしました。

 「今日は鯛でした。鯛がみんな生きていましたよ」

 どれどれと、その購入してきた鯛を見せていただきました。

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                    鯛

 一番大きな鯛の体長は35㎝、小さい鯛でも体長25㎝でした。

 丁度おいしいサイズの鯛であり、体形も非常によく、これはおいしそうでした。

 これらすべての鯛が生きていて泳いでいたそうで、購入後すぐに、その市場で血抜きをしていただきました。

 さて、気になる値段は、5枚すべてで4000円、1枚あたりは800円でした。

 生きていた体長30㎝前後の鯛が800円程度で買えたのですから、これは格安そのもの、真に良い買い物となりました。

 一般に、鯛は1日2日、時間を置かせた方がよいといわれていますので、そのように時間をおいて何度も味を試したことがあります。

 この味もおいしいのですが、生きていた鯛の刺身は格別であり、それとは異なる次のような味の特徴があると思います。

 ①柔らかいが弾力性に富んでいる(1日2日置いた鯛の方がより柔らかい)。

 ②新鮮な旨み、甘みに優れている。

 生きていた鯛の刺身を、その日の昼食に賞味する、これは、ある意味で最高水準の冥利といってよいでしょう。

 都会の料亭やレストランにおいては、到底考えることができない料理といえるでしょう。

 しかも、ここは豊後水道の特産として知られている関サバ、関アジと同じ漁場ですので、鯛も、そのクラスのおいしさを有していて、真蛸、天然車エビ、カレイなどとともに、鯛がおいしい名産地なのです。

 また、鯛は、ほぼ一年中水揚げされていますので、常に手に入れることができる魚でもあります。

 この刺身に続いては、鯛の粗で出汁をとった汁が出て、お客さんは、これも大変喜ばれていました。

 そして翌日は、これらの鯛を用いての次の2つの「鯛めし」をいただくこともできました。

 ①熱いご飯の上に、鯛の刺身を載せて、その上に熱い鯛の汁をかけて、お茶漬けのようにして食べる「鯛めし(愛媛の宇和島における「鯛めし」とほぼ同じ料理法)」。

 ②鯛の出汁を入れ、米の上に鯛を載せて炊いた「鯛めし(国東では、これを「鯛めし」と呼んでいる」。


 いずれも大変ユニークな料理で、おいしくいただくことができました(つづく)。

 

 



 まことに細やかですが、その上質の一時を楽しむことができました。

 このようなシラスは、魚屋やスーパーで買うことができません。

 Mさんの親戚が漁師をなさっていて、その漁の収穫魚が届けられることによって、このような「お裾分け」が周ってくるのです。

 その意味でMさんにはいつも感謝で、大変ありがたく思っています。

 魚に野菜、最近は、両子の地下水まで届けてくださるようになりました。

 この近所付き合いを大切にしなければなりませんね。

 その貴重なシラスの写真を示します。

 イワシが透き通って観えますね。

 まさに絶品のシラスでした(つづく)。