沖縄2日目は、午前中に、急ぎの補助金申請の支援依頼があり、その文書づくりを行っていました。

 これは、先日、ある中小企業診断士の方の紹介もあって㈱ナノプラネット研究所を訪問された際に、私が農業イノベーションに関するプレゼンテーションを行ったのがよい影響を与えたようでした。

 聞くところによれば、そのプレゼンファイルを用いて行った彼らのプレゼンテーションは非常に上手くいったようで、それを受けた自治体側からは、とても好意的な質問がいくつか寄せられたそうです。

 なかでも、そこで典型的事例として上げた農作物の単価の現状は500~600円/㎏だったそうで、それと同じものが「ダイニングアウト2018国東」では3000円/kgで採用されたことを示したので、とても吃驚されたとのことでした。

 じつは、その補助金は、そのような高付加価値型野菜づくりを目的にしていたことから、真にぴったりの提案になりました。

 旅先での急な仕事の依頼でしたので、何かと忙しかったのですが、運よく時間が空いたので、急いで、その文書作りを済ますことができました。

 午後からは、うるま市のある企業を、酒屋を経営されているH社長とともに訪れました。

 私どもを応対してくださった方はT工場長さんであり、まじめで勉強好きの方のようでした。

 じつは、今から1年ほど前に、そのH社長を通じて、ある試験の依頼がありました。

 H社長とは、恩納村において重要な仕事をする仲になっていましたので、「これは、おもしろい話になりそうだ」と思って、その持ち込み試験を喜んで行ってみました。

 そしたら、私どもの予想の通り、非常に上手くいったので、その試験結果を送り返しました。

 ここから、この研究開発が始まったわけですが、その後、その試験の結果を専門的に分析されたそうで、それが送られてきました。

 それには、その結果の前後において「何も変わっていない」と結論付けられていました。

 しかし、その結果を詳細に見てみると、私は、それとはまったく違う見解を持つようになりました。

 「たしかに、全体を見渡せば、『ほとんど変化していない』といってもよいが、わずかには変化が起こっている。このわずかであるが、この変化が起きたことが重要なのだ!

 しかし、このような変化が、なぜ、もたらされたのであろうか?」

 私どもが行った試験は、非常に短時間のものでしたので、起こるとしても、ほんのわずかなものであろうと思っていましたが、これは、その通りの分析結果だったのです。

 なかでも、私が注目したのは、その分析結果において、あるものが減少しながら、逆にあるものが増えていたことでした。

 通常の場合、ある物質が減少することはよくあることですが、それが逆に増えるということはほとんどあり得ないことであり、そこに光マイクロバブルを与えた秘密があると思いました。

 H氏を交えた会談では、その分析結果を中心にしながら、さまざまな問題について語り合いました。

 T工場長さんも、私の話がおもしろく、興味を覚えたようで、目が輝いていました。


 話が一段落したところで、私どもが持ってきた特別の装置を見ていただくことにしました。

 装置を持参したことも意外だったようでしたが、その装置を見て、より驚かれていました。

 なぜなら、それが小型でコンパクトだったからでした。

 「小型ですが、その能力はすごいですよ」

 相棒がこういうと、一同、大きく頷かれていました。

 「この装置を使って、すぐに試験を行うことはできますか?」

 「もちろん、できますよ。ポンプなど他の付属装置も持参しましたので、こちらの準備はできています」

 「それでは、工場を見ていただきましょう!」

 薄暗い工場内を抜けていくと、試験を行う場所に案内されました。

 そこで、まず、やや大型のバケツを持ってきていただいて、そのなかに水を入れて、光マイクロバブルの発生実験を行うことになりました。

 未だ、一度も光マイクロバブルを見たことがなかったので、それがどんなものかを見ていただく必要がありました。

 そのバケツに光マイクロバブル装置を入れ、ポンプとホースをつないで、光マイクロバブルの発生実験を行いました。

 薄暗い環境でしたので、光を当てながら、大量発生している光マイクロバブルを見ていただきました。

 「これが、光マイクロバブルですか!これだと、なんだか上手くいきそうな気分になってきました」

 「そうなるとよいですね」

 じつは、その本実験を翌日に行うことを希望していたのですが、その日はT工場長さんの都合が悪く、その翌週に行いたいという意向が示されていました。

 そこで、その実験のやり方を説明しようとしたところ、いきなり、次のような申し入れがありました。

 「明日実験できるように手配をしますので、明日に、本実験を行っていただけませんか?」

 意外な提案に驚きはしましたが、それは私どもにとっても都合の良いことなので、その提案を快諾いたしました。

 そうであれば、続きは明日の本番でやればよいので、実験装置はそのままにして、実験を終わることにしました。

 その後、先に帰られていたH社長と恩納村で合流、ここは賑やかな観光客が道路にいっぱいでした。

 H社長とは、13年物の格別においしい沖縄の酒(H社長の手作り酒)をいただきながら、またまた特別の歓談を行うことができました。

 久しぶりに格別の酒に出会い、私の気持ちも大いに和みました(つづく)。


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シーサー