今回は、先日において示した4つの命題のうちの4つ目について考えてみましょう。

 4.「脳のリハビリにも卓球は最高」

 前述の佐藤智彦先生(大分市医師会立アルメイダ病院、当時)先生は、卓球について次のように語っておられます。

 「卓球は、健康を回復するためのリハビリには最高なんですね。何といっても手軽で、楽しい、用具の手配がしやすく、場所もとらない。いつでも、どこでもできる・・・。

 脳に支障が出て、体が不自由になったとき、車イスでもできるし、立ったままでもできる。

 そしてレベルアップが目に見えてできる。これは非常に大きなことなんですね」

 
これは、「いいえて妙」ですね。

 やさしい言葉で、大切なことが示されています。

 脳の障碍者には、さまざまなレベルがありますが、そのどなたであっても手軽に卓球を楽しみながら、脳のリハビリを行うことができる、こんなよいことはないと、実感を込められて語っておられます。

 佐藤先生は、患者さんの目の色が違ってくることに注目されました。

 卓球には、難易度に応じて次の過程があります。

 ①ころがし

 ②当てる

 ③バウンド

 ④ワンバウンド

 ⑤ラリー

 番号が多くなるにつれて難易度が高くなります。

 これを座位、立位、そして独歩で行いますので、合計で15種類のランクがあることになります。

 この過程を進むにしたがって、脳障碍者の目の色が違ってくるのだそうです。

 誰しも、運動において上達するようになるとうれしくなります。

 脳障碍者の方は、このランクを一歩一歩と上に進むにしたがって喜び、やる気をみせるようになるのだそうです。

 ここで、佐藤先生は、次の2つの医学的変化に注目されました。

 ①脳内の血流を増加させる。

 ②神経線維を成長させ、回復を促進させる。


 この2つの変化に着目されて、卓球療法をなされた脳障碍者が、三か月、半年と継続する中で、記憶、意欲、集中力、注意力を大きく発揮できるようになったということも実証されていました。

 まさに、みごとな変化であり、この卓球療法の凄まじさに驚きましたが、これは、学会においても重要な理学療法として認知されました。

 これらの成果を踏まえ、森先生は、次の課題を示されています。

 ①スポーツと脳障害

 ②スポーツと脳の運動処方

 ③スポーツと脳の強化


 これらは、卓球をモデルにしながらもスポーツ全般においても拡大された課題であり、今日においてますます重要性を帯びてきたように思われます。

 さて、このような素晴らしい卓球療法の成果を踏まえますと、それらに対して光マイクロバブルは、どのような位置関係にあるのか、これが気になりますね。

 定性的な傾向としては、「同定(同じと定める)」しているといってよいでしょう。

 「歩行が楽になる」、「決して上がらなかった腕が顔まで上がるようになった」、「曲がったままの指が伸びた」、「集中力が増してアイデアが出るようになった」など、それらに類似した現象はいくつもあるように思われます。

 しかし、それでは、あいまいで漠然としたままですので、上記の卓球療法と同じような定量的評価試験が必要と思われます。

 同時に、脳リハビリの現場においても、その実践的適用が期待されるところです。

 この実証をどのように科学的に遂行していくのか、これが試されることになりますね
(つづく)。

gekka
月下美人