今回は、先日において示した4つの命題のうちの3つ目について考えてみましょう。

 3.「卓球は脳の血流を増加させる」

 森照明先生(大分医科大学脳神経外科助教授、当時)と佐藤智彦先生(大分市医師会立アルメイダ病院、当時)は、世界で初めて卓球運動の前後において脳血流を計測され、タ級運動が、脳の血流促進を実現させることを発見されました。

 その偉大な発見は、卓球を行うと小脳、中脳、脳幹部、前頭葉において血流が増加することを明らかにしたことでした。

 これらの脳の働きを少し調べてみると、視覚認識や運動機能、そして創造性の発揮までに関わっており、子の血流促進は、ほとんどの脳機能の活発化に役立っているようです。

 ここで、私がとくに注目したのが、佐藤先生による脳障碍者の脳血流の変化です。

 この方は、62歳の右側にマヒがある方とのことですが、その方の脳血流は、脳の左側の部分において、その可視化された画像では暗いままでした。

 これが卓球をする前の状態で、卓球を10分行った後には、その脳血流が増加して、その可視化画像において明るくなった部分が鮮やかに増加していました。

 しかも、その明るい部分は、もともと明るかった部分はなお一層明るくなり、その領域が増えていることも注目されました。

 これは脳全体において血流促進が発生し、脳内の「血の巡り」をわずか10分の卓球によって向上させたことを意味しますので、その卓球の作用効果はすばらしいものであるということができるでしょう。

 このテキストには、健常な卓球選手(53歳、当時の森先生)の事例も示され、10分間の卓球を行った後には、同じく顕著な血流促進の効果が示されていました。

 「わずか10分間の卓球で、ここまでの血流促進が達成されるのか?」 

 この結果を拝見し、少なからずの驚きを覚えましたが、これは実測データですので、その信憑性は明らかなことです。

 それでは、この結果をどう理解したら良いのでしょうか?

 
卓球は、ピンポン球を見て、素早く打ち返す運動であることから、まず、それをよく見て位置確認を行い、その球を思い通りに打ち返す動作を繰り返し運動です。

 このときに脳、目と手足をよく使いながら、瞬時の判断と動作がくだれていきます。

 目と手足を動かすことによって脳への刺激が生まれ、その刺激を受けた脳が次の動作に対しての指令を出す、それは打ち返されたピンポン球の速度に比例して発動させなければ、ピンポン玉を打ち返せなくなってしまいます。

 このように素早い視覚判断に基づく脳の総合的な作用によって手足を動かさなければ競技に勝てない、いわば脳をフル稼働させるためには、脳の血流促進を平常よりもはるかに向上させるように作用させているのではないでしょうか。

 それでは、その血流促進を実現させた血液は、どこから供給されているのでしょうか。

 それは、周知のように心臓から送り出されています。

 身体を動かすことによって温まり、心臓から送り出される血液も流動しやすくなって脳の血流促進が活発になったからだと思われます。

 脳内を流れる血液の量は、身体全体に流れる血液の量の1/4~1/3だといわれていますので、卓球によって大量の血液の流れの促進が起こったといえるでしょう。

 とくに、日ごろは流れにくい抹消血管における血流促進は、その生理的活性の基本となりますので非常に重要な現象であるように思われます。

 そこで、佐藤先生が推奨されているのが、「にこにこペース」で卓球を無理なくおこなうことです。

 これによって、脳内の血流促進を誘起させ、脳の働きを活性化させる、これをボケ防止や認知機能の低下の防止に活用することが可能になるというのですから、「にこにこペースの卓球」が推奨されているのだと思います。

 さて、光マイクロバブルの場合はどうでしょうか?

 これまでの研究において、光マイクロバブル水に浸潤されている患部において、その皮膚表面における血流促進量を計測すると、そこに大幅な血流促進が起こることが見いだされています。

 日ごろは流れにくい抹消血管において大幅な血流促進を生起させる(たとえば光マイクロバブルを使用する前と比較して数倍以上の血流促進が起こることが実証されています)ことが明らかになっています。

 また、光マイクロバブル水に浸潤していない患部においても(たとえば足が浸かっているのに手においても血流促進が起こる)、その促進量は低下しながらも、それに応じた血流促進が起こります。

 さらに、光マイクロバブル湯に浸潤させた部位の血液が静脈を通して心臓に集まり、その血液が心臓から全身へと送られることによって全身における「血の巡り」がよくなることも明らかになっています。

 おそらく、この血の巡りの向上作用が脳にも波及し、それが脳の働きに好結果を生みだしていると推察されますが、残念ながら光マイクロバブルによる脳の血流促進量を実際に計測したことはなく、ぜひともその機会を得たいと思っています。

 しかし、この作用の発揮を窺わせるいくつかの状況証拠はありますので、次回においては、それらを紹介しながら、本テーマの考察をさらに深めていくことにしましょう
(つづく)。

mannge
万華鏡(アジサイ)