一昨日の土曜日、第24回ナノプラネットゼミが開催されました。

    以下、下記のプログラムに沿って、その結果を報告しましょう。

  09:30~10:00 話題提供 「歯周病と糖尿病について」 大成京子 株式会社ナノプラネット

  100010:30 話題提供 「最新の植物工場の動向」 大成由音 ㈱ナノプラネット研究所

  10:30~11:00 話題提供③ 「影響力の武器」 稲俊介(ローカルホスト㈱) 

  11:00~11:30 話題提供④ 「脳と卓球・光マイクロバブル」 大成博文(大成研究所) 

 11:30~12:00 総合討論 

 ①については、歯周病と糖尿病の密接な関係について詳しい報告がなされました。

 周知のように、糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気のことです。

 インスリンは、膵臓からでるホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを有しています。

 血糖の濃度が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に心臓病や失明、腎不全、足の切断といったより重い病気にに繋がります。

 一連の研究成果によれば、歯周菌が棲む歯周ポケットから膿や化学物性が出されるようになると、身体の中で血糖値を下げるインスリンを効きにくくし、糖尿病を進行させやすくします(糖尿病情報センターHPより引用)。
 
 この内容が詳しく報告され、常に歯を磨いてきれいにしておく重要性が示されました。

 また、最新の研究成果によって、糖尿病に有効なホルモンであるアディポネクチンAdiponectinGBP-28apM1AdipoQAcrp30)についての紹介がありました。

 このホルモンは、「奇跡のホルモン」、「長寿ホルモン」、「痩せホルモン」ともいわれ、脂肪細胞から分泌される分泌蛋白のことです。

 また、動脈硬化を予防し、改善する作用を有し、Ⅱ型の糖尿病に対してもインスリンの働きを高める効果があると期待されています。

 このホルモンは、大豆を用いた豆腐のなかに多く含まれているようです。

 これは、豆腐好きの私にとって、この上ない朗報ですので、これからも大いに豆腐を食べることにしましょう。

 ②については、最近の人工光型植物工場の動向について詳しい報告がなされました。 

 周知のように、2010年から植物工場の第三次ブームが始まりました。

 多くの予算が投入され、「農商工連携」というキャッチフレーズも生まれ、経済産業省も本気になったという事態に至りました。

 しかし、このブームも数年程度で終わり、それが定着発展することはありませんでした。

 その最も大きな理由は、設備投資額が大きく、運転経費もかなり高く、しかも野菜を高くすると買ってもらえないということで採算性を確保できなかったことにありました。

 そのなかで電気代の節約が焦点になり、そのほとんどにおいて蛍光灯が最も効率よいとされましたが、それでも状況を打開することはできませんでした。

 この間、蛍光灯よりも安くて効率の良いLEDが開発され、多くの植物工場で採用されるようになってきました。

 現在の植物工場における光源使用率は、LEDで95%、蛍光灯で5%と大きく変わってきたようです。

 この技術的進歩は、よりよいことですが、しかし、それによって植物工場問題がすべて解決したわけではありません。

 そこで、育てる野菜の選択の工夫がなされるようになりました。

 これもよりよいことですが、この問題は、まだ大きな解決にまでは至っていないようです。

 たとえば、品種の問題では、「一季成りイチゴ」から「四季成りイチゴ」への転換が検討されているようです。

 前者は、従来のイチゴであり、冬から春にかけて育てます。

 これに対して、後者は夏から秋にかけて育てるイチゴであり、この人気が高まっています。

 この後者については、とくにイチゴの品種や味などに関して、今後大いに研究してみるとよいのではないか、このような提案がなされました。

 これは、なかなかおもしろそうなので、今度、その特徴や栽培法を調べてみようと思いました(つづく)。

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 マリーゴールド