先日の記事の続きです。
私どものところには、多種多様な企業の方からの訪問があります。
また、その内容は開発ものから、光マイクロバブルの最新技術情報を知りたいなどから、いきなり共同研究がしたいというものまであります。
再後者は、落ち着きのない提案でしたが、案の定、おかしな話がいくつも出てきて、最後には、それが成立しなくなりました。
このような事例は珍しいのですが、世のなかには、このような企業もあるのかとよい勉強になったこともありました。
しかし、大半は真摯で、まじめに相談されてくる場合が多く、その場合には、話が継続し、深まっていきます。
とくに、その相談において、私どもが取り組んだ経験がない場合には、それだけ慎重な対応になります。
いざ、共同研究を行なうとなると、できるか、できないかの白黒を付けることになりますので、ある程度の見通しがないと、それに踏み切ることはできません。
このような場合、通常は、「見極め」実験を行い、その結果を踏まえて、より分け入るかどうかを決めていきます。
しかし、この見極めが簡単にできない場合は、すぐに対応できなくなりますので、それが可能になるまでに「一定の時間」を要するようになります。
これが長くかかるのか、短いのか、これも問題になります。
前者の場合には企業の事情もあり、そこで途切れることを余儀なくされる場合もあります。
こうなると、その開発は独自に取り組むしかなく、軽費と時間も自分持ちになることも致し方ありません。
しかし、私にも事情があり、何もかも行うことはできず、可能な労力と時間を割いての取り組みしかできません。
そうなると、その取り組みが、まず第1に、おもしろくなくてはいけません。
それも並みの平凡な「おもしろさ」ではなく、深みのある「おもしろさ」があるものでなければなりません。
第2は、それが「二番煎じ」ではなく、だれも経験したことがない新しいものでなければ心がワクワクと浮き立ちません。
世間では、このようなものを「独創的」というようで、それが溢れるものでなければなりません。
だれも経験したことがない、独創性に溢れた開発、これこそ開発者冥利に長けたものであり、たとえ、それが人知れぬ自分だけのものであっても、そこなかとない喜びが湧いてくることに小さくない意味があるのです。
第3は、それが自分だけでなく多くのみなさんに役立つものでなければなりません。
これを達成することが、「金的を射る」ことにほかならない、一番大切なことなのです。
このことが可能になると、よりおもしろく、そしてより独創的になり、より高次の段階へと進むことができるようになります。
この時、人は生き生きワクワク状態になり、ますますヤル気になり、その行為に鼓舞されるようになります。
これを「コヒーレント状態」という方もおられるようです。
さて、前回の記事において、その第1回が上手くいったということを紹介しておきました。
それを受け、さまざまな条件を変えての実験を継続して行うようになり、さまざまなことが明らかになってきました。
その結果を上記の3条件に照らし合わせてみましょう。
第1の「おもしろさ」については、どうでしょうか?
単純に「おもしろい」だけではおもしろくない。
ふかいおもしろさがあると、本当におもしろくなる。
今回の実験には、それに近いものがあります。
それでは、その「ふかみ」とは何でしょうか?
その第1は、前もって予想していたことがズバリ的中することです。
そして、それが予想以上のことを産み出せば、その「ふかみ」が増して、ますますおもしろくなります。
「これは、すごい。すばらしい!」
を連発するようになると、まずは、その最初の峰を通過したことになります。
「なるほど、そうだったのか!」
今度は、納得したことによる「おもしろさ」に移行します。
「そうであれば、今度は、こう変えてみようか?」
この段階に至ると、その手法の確立問題に至ります。
この確立には、あれこれと条件を変えた結果が必要ですので、それだけの時間と経験が重要になります。
ここまでくると、既に存在している、これまでの実験や試みとの比較が可能になります。
今回は、一番手っ取り早くて、しかも低価格で装置を手に入れる方法として、市販のものを約5000円弱で購入しました。
手始めに行った試験においては、当然のことながら、その装置上の制約を受けますので、それは仕方ないことです。
その制約を受けながらも、その範囲内で、どこまでできるのかを、とことん追究し、その成果を踏まえて、新たな試作機を設計可能にする、ここまでが、当面の目標です。
おそらく、この市販の装置を用いて少なくない方々が実験をなさって来られたのでしょうが、そこからは、おもしろい話が出てきていないようなので、そこにある意味での問題や限界があったのではないでしょうか。
この従来の問題や限界をブレイクスルー(突破)する、これが3つめの「おもしろさ」です。
ここには、単に「ふかさ」を求める「おもしろさ」ではなく、従来の既成概念や常識を覆すという革新的な「おもしろさ」があるように思われます。
このおもしろさは、独創性とも関係していますので、次回は、その関係について分け入ることにしましょう(つづく)。
アガパンサス
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