昨日は、昼から中津市で開催された第7回排泄フェアフォーラムに参加いたしました。
排泄フェアとは、食物を口から入れて、最後には体外に排泄物を出すまでを一貫して健康を考えようという主旨の集まりでした。
最初の講演が、地元で開業されているW医師によって行われました。
W医師は、N介護老人福祉施設と共同で高齢者の口腔ケアについて研究されてきたそうで、それを踏まえた興味深い事例をいくつもわかりやすく紹介されました。
そのなかで、私が注目したのは、水分補給の大切さを強調されたことでした。
齢を重ねると、身体から水分が抜けてくることから、高齢者ほど意識的に水分補給をして身体を潤すことの大切さをわかりやすく解説されました。
排泄フェアとは、食物を口から入れて、最後には体外に排泄物を出すまでを一貫して健康を考えようという主旨の集まりでした。
最初の講演が、地元で開業されているW医師によって行われました。
W医師は、N介護老人福祉施設と共同で高齢者の口腔ケアについて研究されてきたそうで、それを踏まえた興味深い事例をいくつもわかりやすく紹介されました。
そのなかで、私が注目したのは、水分補給の大切さを強調されたことでした。
齢を重ねると、身体から水分が抜けてくることから、高齢者ほど意識的に水分補給をして身体を潤すことの大切さをわかりやすく解説されました。
とくに、脳内の水分は80%だそうで、脳こそ水を必要としていることに「はっ」とさせられました。
ーーー そうか、良い水を脳内に運び込むことが大切なにか! 高齢者になると脳が縮小していくといわれているが、それは、水分補給の問題と関係していたのではないか。
2つめの講演では、Y社における高齢者用の「おむつ」の開発研究の成果が披露されました。
ここでは、最大の問題として、いわゆる「床ずれ」による褥瘡(じょくそう)問題の解決が試みられていました。
そのために、お尻の部分において「おむつ」との摩擦を軽減させようとして、上下方向における若干のスライドが可能な布を配備した事例が示されました。
しかし、これは床ずれを根本的に解決しようとしたものではなく、せいぜい、その悪化緩和を行うという次元のものでしかありませんでした。
ーーー 褥瘡問題を根本的に解決する開発には程遠い、もっと本質的に違う解決法を見出す必要があるのではないか。
この講演を聞いて、正直、このような思いを再確認いたしました。
この講演が終わって、N介護老人保健施設のO副施設長からW先生を紹介していただきました。
私には、かねてより研究してみたい新たな課題があり、それを率直にW先生にぶっつけてみました。
そしたらどうでしょう。もちろん、W先生は、その提案を好意的に受け留めておられましたが、それ以上に話が弾んだのは、先生が大学で専攻されていたのが分子生物学だったそうで、それに関する議論になると途端に目を輝かされていました。
おかげで、先生とは新たな共同研究が始まることになりそうで、さらには、その時々で分子生物学に関する歓談もできそうなので、これは面白くなりそうだと思いました。
こうして、とても良い方に巡り合い、光マイクロバブル技術の新たな研究が始まるわけで、これはとても「ここちよい」出会いになりました。
さて、「よい話」には、さらに「よい話」がおまけとして加わるもので、それは、懇親会の席上で生まれました。
今度は、別の病院の副院長さんが、私と相棒の席の前にわざわざ座られ、なにやら尋ねてみたいことがあるようでした。
どうやら、ご自分で研究をなさってきたことで不可解な現象が出てきたそうで、その原因は何かを探究されていたようでした。
この方とは、ある学会で同じ発表者として挨拶を交わしたことがありましたが、本格的な話をするのは初めてのことでした。
このような込み入った問題を議論するときには、まず、その前提となる基本を一つ一つ明らかにして、それを踏まえて、どこで矛盾が生まれていくかを明らかにしていくことが重要です。
その観点から、いくつかの基本的問題を尋ねてみると、それらがほとんど明確にされていませんでした。
それは既往のある研究成果を前提にして構築されたものですから、それについての認識を質していくと、この方の目の色が変わっていきました。
起こっている現象の矛盾は、その前提において不確実性があることから生じてしまいます。
たとえば、光マイクロバブルを例にとると、光マイクロバブルの物理化学的特性を明らかにし、それに従って技術的適用を行うことが正しくて重要な手法といえます。
そして仮に、その目的を達成できない場合には、その適用における水準が、その目標に達成しなかったという分析が可能になります。
ところが、逆に、その技術的適用事例において、明らかに、その物理化学的特性を疑う現象が出てきた時には、そこに原理的な矛盾が存在することになります。
よく尋ねてみると、その適用事例においては、その物理化学的基本の特性において、ほとんど科学的な検証がなされていないように思われました。
ですから、一つ一つを尋ねていくと、ほとんど、その基本があいまいか、的が外れているという類のものでした。
そこで、私どもは、その基本的問題に関する検証方法を説明し、その実証試験を一緒に行うことを提案いたしました。
これから、順次、その検証を行っていきますので、その計画を具体的に提案し、それを含めての検討をしていただくことになるでしょう。
「今日は、いろいろと小さくない収穫がありましたね」
「そうですね。W先生との共同研究には、大きな可能性がありますね。これを、どの辺から始めますか」
「まずは、装置を持参し、先生に見ていただき、選んでいただきましょう。基本的な使用方法を教え、そこから先生の現場の声を聞いて、改善していきましょう」
「懇親会の席で出てきた話も重要ですね。あの先生は、私たちに尋ねて何とか解決したいと思っておられたようでした」
「とてもまじめな先生でしたので、可能な限りの支援をしていくことが大切ですね。両先生ともわざわざ見送りに出てきてくださって、そのことにも先生方の気落ちが現れていました」
「そうですね」
「これからしばらくの間、1~2週間に一度のペースで通い、両共同研究を進めていくことにしましょう」
こうして帰宅は22時半過ぎになりましたが、とてもゆかいな「中津訪問」となりました(つづく)。
そのために、お尻の部分において「おむつ」との摩擦を軽減させようとして、上下方向における若干のスライドが可能な布を配備した事例が示されました。
しかし、これは床ずれを根本的に解決しようとしたものではなく、せいぜい、その悪化緩和を行うという次元のものでしかありませんでした。
ーーー 褥瘡問題を根本的に解決する開発には程遠い、もっと本質的に違う解決法を見出す必要があるのではないか。
この講演を聞いて、正直、このような思いを再確認いたしました。
この講演が終わって、N介護老人保健施設のO副施設長からW先生を紹介していただきました。
私には、かねてより研究してみたい新たな課題があり、それを率直にW先生にぶっつけてみました。
そしたらどうでしょう。もちろん、W先生は、その提案を好意的に受け留めておられましたが、それ以上に話が弾んだのは、先生が大学で専攻されていたのが分子生物学だったそうで、それに関する議論になると途端に目を輝かされていました。
おかげで、先生とは新たな共同研究が始まることになりそうで、さらには、その時々で分子生物学に関する歓談もできそうなので、これは面白くなりそうだと思いました。
こうして、とても良い方に巡り合い、光マイクロバブル技術の新たな研究が始まるわけで、これはとても「ここちよい」出会いになりました。
さて、「よい話」には、さらに「よい話」がおまけとして加わるもので、それは、懇親会の席上で生まれました。
今度は、別の病院の副院長さんが、私と相棒の席の前にわざわざ座られ、なにやら尋ねてみたいことがあるようでした。
どうやら、ご自分で研究をなさってきたことで不可解な現象が出てきたそうで、その原因は何かを探究されていたようでした。
この方とは、ある学会で同じ発表者として挨拶を交わしたことがありましたが、本格的な話をするのは初めてのことでした。
このような込み入った問題を議論するときには、まず、その前提となる基本を一つ一つ明らかにして、それを踏まえて、どこで矛盾が生まれていくかを明らかにしていくことが重要です。
その観点から、いくつかの基本的問題を尋ねてみると、それらがほとんど明確にされていませんでした。
それは既往のある研究成果を前提にして構築されたものですから、それについての認識を質していくと、この方の目の色が変わっていきました。
起こっている現象の矛盾は、その前提において不確実性があることから生じてしまいます。
たとえば、光マイクロバブルを例にとると、光マイクロバブルの物理化学的特性を明らかにし、それに従って技術的適用を行うことが正しくて重要な手法といえます。
そして仮に、その目的を達成できない場合には、その適用における水準が、その目標に達成しなかったという分析が可能になります。
ところが、逆に、その技術的適用事例において、明らかに、その物理化学的特性を疑う現象が出てきた時には、そこに原理的な矛盾が存在することになります。
よく尋ねてみると、その適用事例においては、その物理化学的基本の特性において、ほとんど科学的な検証がなされていないように思われました。
ですから、一つ一つを尋ねていくと、ほとんど、その基本があいまいか、的が外れているという類のものでした。
そこで、私どもは、その基本的問題に関する検証方法を説明し、その実証試験を一緒に行うことを提案いたしました。
これから、順次、その検証を行っていきますので、その計画を具体的に提案し、それを含めての検討をしていただくことになるでしょう。
「今日は、いろいろと小さくない収穫がありましたね」
「そうですね。W先生との共同研究には、大きな可能性がありますね。これを、どの辺から始めますか」
「まずは、装置を持参し、先生に見ていただき、選んでいただきましょう。基本的な使用方法を教え、そこから先生の現場の声を聞いて、改善していきましょう」
「懇親会の席で出てきた話も重要ですね。あの先生は、私たちに尋ねて何とか解決したいと思っておられたようでした」
「とてもまじめな先生でしたので、可能な限りの支援をしていくことが大切ですね。両先生ともわざわざ見送りに出てきてくださって、そのことにも先生方の気落ちが現れていました」
「そうですね」
「これからしばらくの間、1~2週間に一度のペースで通い、両共同研究を進めていくことにしましょう」
こうして帰宅は22時半過ぎになりましたが、とてもゆかいな「中津訪問」となりました(つづく)。
コメント
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いずれ明らかになってくるのでしょう。博士の場合は、少しもごまかしや偽りがなく、それが真摯に持続されていく秘訣になっているのだと思います。
そのことが博士流の偏見や偽りをやんわりと溶かし、跡形もなくなくしてしまうのだと思います。観ているスケールの差というのか、10年、20年、いや100年先を観ながら考えているのだと思います。
最初から、そのすべてを紹介できるとよいのですが、そうすると必ず混乱が起きますので、それを起こしてはならないという思いで差し支えない範囲での記述を行っていますので、場合によっては読者のみなさんが戸惑うこともあると思われますが、そこが難しいところです。
今後とも真摯に、偽りやごまかしのない執筆をめざします。