早いもので、本ブログも3650回を重ねることができました。
この記事の数は、丁度10年分に相当します。
おかげで、この執筆が私の貴重な日課となり、これによって、さまざまな勉強と思考の整理ができるようになりました。
毎日の執筆は、結構な労を要しますが、それ以上に返ってくるものも少なくなく、それが持続の原動力になっていますので、この記念に、ますます思いを新たにしたいと思います。
本日から、新たな記念シリーズ「脳と卓球・光マイクロバブル(3650回記念)」を開始します。
先日、大分県臼杵市H社のK会長から、「卓球療法士テキスト(日本卓球療法協会)」をいただきました。
その冒頭に、次の2つの興味深い記事が掲載されていました。
1.森照明、佐藤智彦 スポーツ医学・卓球と脳『卓球レポート』2000年1月号
2.医療と福祉の現場から知る卓球の新たな可能性『卓球レポート』2015年6月号
これらの概要と注目点を紹介しておきましょう。
前者においては「卓球と脳」と題して、両先生へのインタビューがなされています。
その表題に示されたキーワードは、次の4つです。
1.「卓球選手は明るく、好奇心が強い」
2.「卓球は脳を活性化し、ボケを予防する」
3.「卓球は脳の血流を増加させる」
4.「脳のリハビリにも卓球は最高」
周知のように、卓球の球のサイズは40㎜、重さはわずかに2.4gしかありません。
この球を打ち合って、相手が打てなくなる、あるいは、指定の空間から外れさせて勝負を決める競技です。
小さくて丸い、そして軽い球であることから、それを自由自在に変化させ、強弱の打ち方によって相手を翻弄していきます。
昨日は、NHKBS番組で「早田ひな」選手の特集が流されていました。
それによれば、早田選手は、その時まで、かつての日本チャンピオンの石川佳純選手に一度も勝ったことがありませんでした。
この度、日本選手権の準決勝で石川選手と対戦し、圧倒的なスコアで完勝することができました。
上げ潮における実力の差とは、こういうものなのでしょうか。
すべての作戦が当たり、互いに打ち合っても、早田選手のスマッシュが小気味よく決まっていました。
その彼女が、決勝で伊藤美誠選手と対戦しました。
いつもは、ダブルスでコンビを組んで闘っているペアですから、互いの手の内はよく知っているはずです。
その実戦は、どうだったのでしょうか?
私には、早田・石川戦で繰り広げられた戦いが、今度は立場を変えて、伊藤選手が、石川戦での早田選手のように圧倒的に勝利したのでした。
打つ手打つ手のすべてが封じられ、それを打開しようと打った手を相手に完全に読まれ、ことごとく打ち返されてしまいました。
そして、早田選手の頭のなかは、パニック状態に陥ってしまったようでした。
本当の実力差とは、このように鮮やかに現れるのかと、その2つの結果のすさまじさをまざまざと見せつけられたと思い知らされました。
この二組の対戦を視聴し、卓球とはかくもドラマチックでおもしろいものか、という思いを深めることもできました。
さて、その「おもしろさ」とは、何でしょうか?
卓球においては、どのように身体や脳の動きが制御されているのでしょうか?
こんなことをぼんやりと考えている矢先に、上記のテキストが紹介されたのでした。
これはよい機会を与えられたと、うれしくなりました。
そして、このおもしろさを探究してみようとも思いました。
それは、どうやら、上記の4つのキーワードに関係しているようです。
次回においては、それぞれの解説と考察を試みることにしましょう(つづく)。
コメント
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脳と卓球、これは卓球だけでなく、他のスポーツでも同じですから、脳とスポーツに置き換えてもよいですね。
それに、光マイクロバブルを加えて三者の関係を論じようとしていること、これは真におもしろくてよい切込みだと思います。
脳神経外科医のレポートを基にして、どこまで、その脳の活動に迫ることができるのか、楽しみにしています。