地元のスーパーの店頭で1000円セールがなされていました。

 大きなサバとアジの一本もの、そして鯛の粗の3つで、その値段ですから格安といえます。

 これが、国東値段であり、普通に出会う経済的光景です。

 このなかで、アジは地元産で刺身用でした。

 ここは、関アジ、関サバに近い漁場ですから、それに近い、いや、ほとんど変わらない味のアジに違いないと推察していました。

 このアジを刺身でいただきたいと思っていましたが、どうやら料理手の方の都合もあり、今回は、その刺身を断念しました。

 まずは、サバの煮つけが出てきました。

 薄味にダイコンすりが掛けられた、いわゆるカブラ煮に近いものでした。

 身がとても柔らかく、新鮮なサバの味が高級でした。

 「煮つけもいいね」

 家族にも評判がよかったのでしょうか。

 一切れをいただいただけで、すぐに無くなっていました。

 翌日は、このアジが同じく煮つけで出てきました。

 「これは旨いね!昨日のサバよりも柔らかくておいしい。味も勝っているね」

 刺身でいただけなかったことは少々残念でしたが、この煮つけで満足できるほどの味でした。

 その写真を示します。

 このサイズで1000円ですから、これは、みなさんの常識に照らし合わせると真に格安です。

 しかし、同じ魚が、国東安岐港の競りに行けば、この値段よりもさらに安く購入できます。

 競りで落とした金額の2倍が、このスーパーでの売値になりますので、この事情はよく知っています。

 私どもは、その競り値の3割アップで購入しますので、その金額は、一尾256円になります。

 関アジとほぼ同じ味のアジを、このように手に入れることができるのですから、ここがいかに魚天国かがよくお解りのことでしょう。

 これが、安くて豊かな国東の海の幸なのです。

 今度は、必ず刺身で、このアジをいただくことにしましょう(つづく)。
 
sakana0517
 アジ・サバ・鯛