昨日の第44回マイクロバブル研究会の報告の続きです。
説明をしやすくするために、昨日示したスライドを再度示しておきましょう。
ゆけむりアクセラレーションプログラムの成果
本日は、その4~6を解説します。
その4では、命と健康の「ものづくり」における2つ目の柱である介護浴装置の開発結果が示されました。
これは、3年前に開発された装置をより改良し、その性能アップを試みたものでした。
その際に、私どもが狙ったのは、光マイクロバブル発生装置の数(光マイクロバブルの発生量が、その数に比例)を減らしながらも、その作用効果を減らさないことでした。
しかし、それではあまり面白みがないので、あわよくば、それを減じるのではなく、逆に、反対に、それを増加に転じさせることができないか、ここに工夫を凝らし、加えようととしました。
すでに、この時の開発会議の様子を少し紹介したことがありますが、その時の議論は、次のようなものでした。
「光マイクロバブル発生装置の数を減らして、小型化、コンパクト化を実現することでよりよい商品化を目指すことはよいことです。
その際、血流促進を中心とした光マイクロバブルの作用効果を減らさないことが大切ですが、それは可能ですか?」
「それは、ある程度可能だと思います」
「具体的に、それは、どこまで可能なのでしょうか」
この議論が延々と繰り返される中で、次のような発案が生まれました。
「数は減らしても、逆に、その作用効果を増やすというアイデアはどうか。それは可能か?」
ここから、議論は、それが可能かどうかをめぐって平行線になりましたので、それでは、そのモデルを、それぞれ試作して実験してみようではないかということになりました。
それから、ホームセンターに行って、その予備実験が可能な装置を見つけ出して、自分で確かめてみました。
「これはよい、意外といけるかもしれない」
と思うようになり、その試験モデルの具体的な設計、製作へと進みました。
そして、この試験を自分で行い、その成果を踏まえて、K整形外科病院の介護老人施設Nに持参したというしだいでした。
すでに、ここのNでは、先行的に送付した新型装置での試験が始まっており、とてもすばらしい成果が生まれていました。
「新たに持ち込んだ装置においては、まずは、スタッフのみなさんに使用していただき、感想を聞いてください」
とお願いしました。
介護側が、その良さを理解していないと、要介護者に上手く説明できませんので、その理解を強くお願いしたというわけでした。
先日のK病院訪問の際には、上記の成果の話のほかに、今後に関わるさまざまなおもしろい話が出てきましたので、そのいくつかについても具体的に報告したしました。
その5については、昨年8月に光マイクロバブル装置を1650㎡の植物工場に導入し、その成果が明らかになってきた時点で、その植物工場の横に、新たに1250㎡の植物工場を増設する話が出てきて、それが本決まりになりそうです。
ここには、多くの見学者が来られたようで、沖縄における植物工場の新モデルが登場したと受け止められているようです。
その見学者の一人に私どもが紹介したある外国の企業がありました。
その方は、私どもの光マイクロバブル技術をよく勉強され、造詣をかなり深められていて、以前に沖縄にある工場を作りたいので、その折に、私が基本設計した植物工場を隣接させたい、という希望を示されていました。
そのこともあって、その沖縄での成功例をぜひとも見ていただきたいと思って紹介したのでした。
そしてら、それをとても気に入られ、かれにビジネス感覚を刺激したのでしょうか、すでに自国において土地を1000㎡確保したので、そこに試験的に植物工場を設置してくださいという依頼がありました。
これは、「ゆけむり」が大分からではなく、外国においても立ち上がることになりますので、真に「ゆけむり」が「加速(アクセラレーション)」されたことになりますので、関係者の方々も大いに喜ばれたそうです。
その6は、「ゆけむり」に関係した企業同士の連携が進み始めたことでした。
せっかく、良い関係ができ相互理解が深められたことから、これをそのままにしておくのはもったいない、もっと連携を深め、協力し合うことが重要な課題として浮かび上がっていました。
地方においては、そこに根ざした企業同士の連携が意外と少なく、そのことが、この「ゆけむり企業」間に現れていました。
また、この「ゆけむり」をメインにしたイベントが行われた際にも、この企業のみなさんを主役にしない傾向の企画が組まれていたようで、その企画側にも、「物足らなさ」を感じていました。
これらを踏まえ、この限界点を突破するには、より強力な「ゆけむり連携」を実施し、そこで成果を上げていくしかないと思い、その第1号が「農未来」社と(株)ナノプラネット研究所の連携でした。
そこで、農未来の代表のMさんをマイクロバブル研究会に招いて、その農作物栽培の方法を詳しく講演していただきました。
これによって、この農法と光マイクロバブル技術の融合が可能であることを理解し、「この融合を成し遂げることによって、これは必ず成功するのではないか」という予感を覚えました。
これについては、研究会にて次に議論されたこととも関係していますので、その続きは、次回に報告することにしましょう(つづく)。
(国東半島には「六郷」と呼ばれる谷とそこに広がる農村地帯があり、このような風景が形成されています)
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