世界も日本も、経済的には相当厳しい情勢になってきたようですね。

 この変化が、私たちの生活にも重大な影響を与えるようになることから、決して無関心ではおられません。

 海の向こうでは、大きな壁を設けるかどうかで予算の執行停止が起こり、深刻な対立が起こっています。

 この壁は、麻薬、人身売買、違法侵入などを取り締まるもののようですが、これで一番困るのは、それらを闇で行ってきた国内の勢力のようで、これがどうなるか、この対立はますます深刻になっていくのではないでしょうか。

 一方、フランスから始まった黄色いベスト運動は、その周辺国にまで広がり始めています。

 さすがに市民革命が起きた国ですから、ちょっとした「ごまかし」は通用しないようですね。

 若者を中心にして、この運動は、ますます広がり、フランス全土を覆うのではないかと予想しています。

 一部の識者によれば、この運動を警察が厳しく取り締まらず、見守っているという報道もあります。

 また、それが、ベルリンの壁崩壊の現象の時とよく似ているという指摘もあります。

 これは、重要な何かが雪崩をうって変化していく兆しなのでしょうか。

 今後大きくEU諸国を揺るがしていくことでしょう。

 一方で、それを支えたドイツの銀行が窮地に陥り、気の遠くなるようなマネーロンダリングを行っていると報じられています。

 政府が、その窮地を救うほどの力があるのかどうか、これも試されることになりそうです。

 この銀行不正は、お隣のデンマークにおいても発生しており、また、イタリアでも銀行がEU政府に管理されているようです。

 これらの銀行不正や赤字経営によって若者たちの生計や就職がより困難になっていることが、上記の黄色いベスト運動の背景にあるのではないでしょうか。

 ところで、わが国の方はどうでしょうか。

 約2000万人にも及ぶ勤労者統計不正処理が発覚し、そのために予算が修正されるという珍しいことが起きました。

 加えて、国会が始まり、2月になると年金による株買いの赤字が14兆円にも及ぶとされる大問題が明らかになってきます。

 年末年始の際の株価暴落で、このような膨大な損失になったのですから、これから株価が続落していくと、さらにこの赤字は雪だるま式に膨らんでいくでしょう。

 さらに、暗雲を告げているのが、日米による貿易交渉です。

 TTPを自ら率先して締結した日本は、それに組していないアメリカに対して、最も高い農産物の関税をかけていることになり、これが、日米貿易交渉において最初の重要問題になるでしょう。

 「アメリカ様、どうかお許しください」

と、いくら拝み倒しても、アメリカは許してくれないでしょう。

 それでは、日本の農家を犠牲にして、アメリカのいう通りにして農産物をどんどん引き受けるのでしょうか。

 今度は、それを日本の農家が許さないでしょう。

 どうやら、この将棋は、闘う前から詰んでしまっているのではないでしょうか。

 深刻なのは農産物だけではないようです。

 より大変なのは、威勢の良い大統領が声高に叫んでいる、わが国の経常収支における黒字問題です。

 周知のようにわが国は1981年以来、貿易黒字がその赤字を上回るという経常収支における黒字を約40年間も続けてきました。

 「もういいかげんにしろ、日本だけが黒字で金を貯めるのは止めろ!」

 これが、ツイッター好きの大統領がいっている本音ではないでしょうか。

 「もう、自動車で貿易黒字を出す時代は終わりではないか!」

 そうであれば、ここは腹を据えて、地域を舞台に、そして全国のみなさんと強力に連携していくことで地場や地域の産業を育て、それらのみなさんの生計を確保していくことができる「豊かさ」を創造していくしかないのではないでしょうか。

 これから至る所で起こるであろう大規模な破綻と足の引っ張り合いに影響されるのではなく、そして、それらを一方的に憂うだけでなく、そこからたくましくブレイクスルーしていく道筋を見つけ、しっかりと歩を進めていくことが大切です。

 「今だけ、金だけ、自分だけ」、という執拗に蔓延っている困った世相を、粉々に切断・粉砕していくチャンスが到来してきましたね。

 これらの状況のなかで新たな2019年を迎え、私たちは「命と健康」をキーワードにした「ものづくり」をより豊かに発展させることにしました。

 まずは、右顧左眄(うこさべん)することなく、自分の足元にある泉を掘ることにしましょう。

 次回は、この「命と健康のものづくり」についてより深く分け入ることにしましょう(つづく)。

itar0121
イタリアンパセリ