前回の記事においては、地元の自治体に関して5つの問題点を指摘しました。それらを再録しましょう。

 これらは、単に自治体の姿勢を問題視するのではなく、それらを解決するための課題を明らかにすることを主眼にしたものであり、いささかの誤解もないようにご理解ください。

 ①公衆の前で白旗を上げてしまうことの意味を自覚し、理解しているのか。

 ②全国においては、同じような困難を抱えながらも、その課題を克服して、人口を増やしている自治体もあるのに、なぜそのやり方を学ばないのか。

 ③この重要課題を解決するために英知を集め、克服のための実践を行っているのか。

 ④この課題解決のために、それを地元住民に投げかけて実践的な運動に結びつけているのか。

 ⑤とくに、地元には全国的には優れた特徴がいくつもあるのに、それを理解し、アピールしようとしているのか。
 
 まずは、その白旗を上げてしまうのではなく、どんなに困難であっても、それを何とか解決していくための赤白青の三色旗を掲げる意思と意味を明らかにしていくことが大切ではないでしょうか。

 全国の少なくない自治体が、同じような困難を抱えていますので、それを克服するために、どのような努力を払い、知恵を絞っているかを学ぶことが必要です。

 私も、重要な事例が紹介された数冊の本を読んで勉強してみました。また、いくつかの自治体の首長のみなさんとも意見交換をしてみました。

 それには、「なるほど、すばらしいアイデアで頑張っているな!」という事例が少なくありませんでした。

 しかし、そのなかには、なかなか解決できない困難な事例もあり、今も、それを宿題としていただいたままになっている問題もありました。

 それぞれ、個々の自治体には固有の問題があり、他の自治体の事例を、そのまま機械的に適用して成功するのかという問題もありますが、その参考事例が多ければ多いほど役に立つはずで、勉強熱心な自治体ほど成功事例が多いということができるでしょう。

 6年前に、私は、この国東に移り住み、ここをどうするのか、これが私にとって小さくない研究課題となりました。

 ここも、少なくない困難を抱えたままの自治体であり、その再生を図るには、その深部に堆積している問題を明らかにしていく必要がありました。

 この国東を一言でいえば、もともと農業を主体としており、その農業人口は6割以上です。

 1980年代後半のバブル経済のころには大分空港ができたこともあって、ここに大企業の工場が誘致されたこともありました。

 しかし今は、それらのほとんどが移転し、ここには、それらの従業員や非正規社員用に建てられた無人のアパートが林立されたままになっています。

 そのため、関連の中小企業も発展せず、さらには、第3次産業においても、全国的な進展がなく、ほぼ停滞したままになっています。

 すなわち、ここにおいては、全産業において発展の要素がなく、そのまま衰退の一途を示している、これが、この30年の状況なのです。

 それでは、この深刻な衰退から、いったい、どのようにすれば抜け出すことができるのでしょうか?

 この6年間、この問題解決の方法を模索してきました。

 まず、最初に試みたのが、独創的な革新性を有する新技術の適用を図ることでした。 

 そのために水産業を中心に、光マイクロバブル技術の適用を試みました。

 これでは、個々の事例において重要な成果が得られましたが、それが点から線への発展までには至りませんでした。

 かつての大分県は、たとえば、ヒラメ養殖によるヒラメの出荷量が日本一になったこともあり、この国東周辺の海域においてはすばらしい天然車エビの有名な産地でもありました。

 しかし、この一大養殖産業が衰退し、ほとんど回復の見込みがないほどに厳しい状況に追い込まれています。

 これに関しては、個々の水産養殖の事業を地道に発展させていくことで、この困難を改善していくしかなく、引き続き、この支援を継続していきます。

 第2は、農業の革新問題です。

 これについては、次回においてより詳しく述べることにしましょう(つづく)。

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豊後水道で獲れたヒラメ