「用語の解説(3)- 4-13」を以下に示します。

用語の解説(3)- 4-13

  光マイクロバブル水: 光マイクロバブルを含む水のことである。
   
 前回の記事において、教え子さんから、おもしろいコメントが寄せられていましたので、その一部を紹介しましょう。

 一方、以前ドクターに送って試飲してもらった「水素水」についてですが、影を潜めました。一時期、体に良いとのことで飲料水を扱う各社がここぞとばかりに一斉に宣伝した代物であります。
 さて、なぜ一世を風靡した「水素水」が一気にしぼんでしまったか?。インチキ臭いという風評から、ある検証機関が効果はなしとの見解を示したことでブームが過ぎ去ったと言えるのではないでしょうか。根拠のない「過大宣伝」。しかも水にしては高価。「水素水信者」達は一斉にソッポを向いたという情けない事例です

 以下、その回答を示しましょう。

 少し前の話ですが、水素水では売り上げ一位(自称でしょうが)という会社の社長さんが来られたことがありました。

 その希望は、水道水に直結させる方式で、その水を電気分解して水素水を造りたいというものでした。

 水素水製造に関して、いろいろと対抗馬が現れてきたので、その対策として新たな開発をしたいという意図のようでした。

 一方で、私どもが開発した装置も試してみたいということでした。

 また、既存の水素水装置を送るから試してみてくださいという提案もありました。

 しかし、案の定、その後何もなく、この社長さんの言動は、ちぐはぐで終わりました。

 真に「調子が良い」とは、このことをいうのでしょうか。

ーーー この調子だと水素水も上手くいかないであろう。

 また、別件でも、「水素水を造ったから飲んでみてください」というサンプル提供もありました。

 しかし、それはほとんど「ただの水」でしかなく、「これでは売れないであろう」と思っていましたが、これも案の定でした。

 これらは、「安物のおもちゃ」のようなもので、子供はすぐに飽きて使わないようになります。

 作る側も、それを見越して、また新しいものを作る、この繰り返しになっています。

 ところが、この水素水とか、「何とか水」の場合は、それを製造するのは簡単ですが、それを売って儲けることが非常に難しい、ここが「おもちゃ」と違うところです。

 なにせ、簡単に、しかも大量に出すことができますので、それを大量に売りさばくことを夢見てしまうのです。

 その結果、教え子さんが指摘されているようなことが起こってしまうのです。

 「安易な技術で強欲を押し通す」、これが通用する世の中ではない、そのことをよく理解することが大切です。

 そして、商品価値の高い「ものづくり」をめざし、勝負していく、これが「技術者の本懐」のひとつということができます。

 それゆえに、私は、光マイクロバブル水を製造して売ることに関しては、今もなお消極的で「手を出してはいけない」と自分を戒めてきました。

 しかし、この光マイクロバブル水を用いて、何かの「ものづくり」を行い、格段の商品価値を付加させることに関しては何も問題はありません。

 たとえば、水のよいところの農作物はおいしい、これは昔からの定説になっています。

 ですから、水のおいしいところでは、それを光マイクロバブル化することで、より美味しい水を製造し、それを農作物に与えて格別の農作物に仕上げることには大いに可能性があるということができるでしょう。

 また、水がおいしくないところでは、その水を光マイクロバブルでおいしくすることによって農作物や食品をおいしくする、ここが知恵の出しどころなのです。

 しかし、この適用法の重要性にあまり気付いていない方が少なからずおられるようですので、ここには切り拓いていく未知の分野が大いに広がっていると考えています。

 問題は、この光マイクロバブル水の造り方、使い方における知恵と工夫にあります。

 たとえば、マイクロバブルのことは気になっても、マイクロバブル水のことはわからない、これはナノバブルのことを殊更に強調しても、ナノバブルのことは一顧だにしない、このような風潮があります。

 これには「視野が狭いのでしょう」と問いかけるとよいですね。

 これは、光マイクロバブルについても同じで、光マイクロバブルの物理的特性は、その最初の状態を示したものであって、その特性が発揮されて、その結果としてでき上ったものが光マイクロバブル水であるといってよいでしょう。

 ですから、この光マイクロバブル水こそ重要であり、光マイクロバブルと光マイクロバブル水は、光マイクロバブル技術における「必須の二本柱」と考える必要があります。

 そこで、光マイクロバブル水については、教え子さんがご指摘なさっているように、これを水素水のように「情けない事例」に終わらせてしまうわけにはいきません。

 次回は、この回避方法に分け入ることにしましょう(つづく)。

minitomato1208
冬にミニトマト、おいしそうに育っています